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2018年06月22日
いま注目されてる「地震予知の世界」
「不可能」と思われてた地震予知
「地震予知」研究の歴史は非常に長く…
実は、明治時代まで遡る。そのきっかけは、1880年に発生したマグニチュード5.8の横浜地震。
何回もの大地震でデータを積み重ね…
たとえば、東日本大震災発生の6ヵ月前、2ヵ月前、5週間前、3日前のデータを検証すると、明らかに東北地方に設定された電子基準点、電子観測点において変位が。
徐々に「予知」に近づいている。
例えば、6月にはこんな例があった。
(房総半島沖で)フィリピン海プレートと陸側のプレートの境界がずれ動く「スロースリップ現象」が観測されており、防災科学技術研究所(NIED)は11日「群発地震の可能性」があると指摘。
(すると5日後…)千葉県で最大震度4を観測するやや強い地震がありました。千葉県では16日だけで震度1以上の地震が6回。
予想されていた群発地震が現実になった。
いま注目されているのは京大の研究
なんと「大気圏」の観測で地震予知を試みている。
地中の観測とは全く違うアプローチである。
「地球の上空には、電離圏と呼ばれる、電子が沢山飛んでいる層があるのですが、マグニチュード7以上の巨大地震が発生する直前に、震源付近の上空の電子数が変化することがわかりました」
「過去の通信データ解析で、東日本大震災と、昨年の熊本地震の直前にも変化が起きていたことがわかりました」
「1時間前の予知」を目指して研究を進めている
他の大規模地震と電離圏異常との因果関係を解析するほか、新たに京都、奈良、大阪、和歌山の2府2県に衛星測位機器を設置。
この研究が進めば、1時間前には巨大地震発生の予兆が掴めるということですから、減災に大きく役立ちます。
さらに、人工知能の発達がカギに…?
地下断層をモデル化した実験装置において、いつ地震が発生するかを高い確度で予測することに成功したと発表。
コンピューターをトレーニングすれば、地震が迫っている際に起きる音の変化を識別できるという。
ノイズを「ふるい」にかけて選別することを学習させた。その結果、実験室環境での「地震」を極めて高精度かつ確実に予知。
研究が進めば「1週間前の予知」が可能という
たとえ数秒が1分になるだけでも、危険な建物や橋から離れることができる。また、即死や負傷を避けられる可能性もある。だが1週間あれば、そもそも地震はそれほど怖くなる。
天気予報図のように地気図がお茶の間に可視化される日も、遠くないかもしれない。