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2019年07月20日
おっさんテイクアウト
地元に、黒人系と日本のハーフで日本育ちの幼なじみの友達がいる。
見た目は小柄で色薄な日本語しか喋れない黒人。
非常に明るい性格で、一緒にいると大抵は酒呑みながら馬鹿な話で笑い明かして疲れて終わるのが当たり前とゆう感じです。
また面白いのは、霊感が少しあるところ。
この男(仮にS男とします)から聞いた体験談が幾つかあるので、そのうちの一つを話そうと思います。
その日、S男は深夜まで友達(A男とします)と呑み、A男を自転車の後ろに乗せ、二人乗りで帰宅していました。
街灯の少ない住宅街の中、自転車をのろのろと
「重い、ダルい、代われ」
とか文句言いながら漕いでいると、不意にS男は寒気を感じて鳥肌が一気に立ち始めた。
通り慣れた地元の住宅街のいつもの道(うちのすぐ近くw)。
時間はAM2時半前後。
薄暗く、静かで、足が多少フラつく程度酔ってはいたが、S男は瞬間的、そして直感的に
「見られてる」
と感じた。
A男
「どうしたぁ?あんまよそ見してっと転んだら痛いぞ〜。あぶねーから前見て漕げ」
S男
「あぁ……んぅ?…うわぁ出たよ。A男ぉ、絶対左見るなよ。見ても黙って見なかったことにしろ?な?転ぶよりも怖いって。俺もう酔い覚めたわ」
A男は
「笑えないね〜」
と、笑いながら左に目を向けた。
十字路手前の左側の古い平屋の道路側のブロック塀の上から、おっさんが横向きでこちらを、S男を見ていた。
そのブロック塀、足元部分が模様みたいにくり抜かれてて、そこに立っていれば足が見えるはずなのに、足が見当たらない。
とゆーか無い。
A男
「バカ!マジで笑えねーよ!(超小声)」
S男とA男は心臓バクバクさせながら、さりげなくその場を黙って通りすぎてしばらくしてから、A男を自転車から降ろし、
「とりあえず帰ったら連絡する!」
と言ってすぐに各々の家に逃げ込んだ。
(S男曰く
「とにかく見えたら怖い。向こうにも見えるわけだから本当に怖い。」
)焦って家に着いたS男。
自分の部屋で一息ついてから、とりあえずTVを点けたら砂嵐で何も映らない。
「深夜だからか?」
と思い、一旦TVを消してA男に電話したその瞬間…TVが勝手に点いた。
画面は相変わらず砂嵐…。
リモコンの電源ボタンを連打しているところでA男が
「もしもし?」
と電話に出た。
以下、会話抜粋↓S男
「もし?A男?やばいかも、TV消したのに勝手に点いて消えない。てか今8chてなんかやってる?砂嵐じゃね?やばい怖い」
A男
「マジで!?さっきのおっさんの仕業か!?あぁ、8chな、通販やってるわ。てか、コンセント抜いたらどうだ?」
S男
「#♀☆…$△◎=ーッ(耳障りな雑音)」
A男
「もしもし!S男!?」
受話器の奥
「………イマガサ(ハッキリとお婆さんみたいな掠れた声でそう聞こえたらしい)…」
A男はとっさに電話を切って電源すら切った。
S男の心配より恐怖心が上回った。
A男は布団に包まってすぐに寝た。
A男が朝起きて携帯の電源を入れたら、あの最後の通話の直後にS男から着信とメールが入っていた。
以下、メール文抜粋↓
「お疲れ!酷い目にあったな(笑)いや、あのおっさんテイクアウトしたなんて話は笑えないか(笑)コンセント抜いたら画面消えたから良かったけど、消える間際に「あ゛ぁ…」
とか一瞬聴こえたし。
それにお前、こっち真剣にビビってんのに電話でガヤガヤうるせーし、いきなり笑いながら
「稲川」
って呟いて切るって…。
淳二思い出して怖くて眠れないからマンガ喫茶行くわ。
起きたら電話で起こして。
宜しく。
あと飯おごって。」
A男は返信した↓。
「夜中に自分の部屋で独りじゃガヤガヤできないだろ。それに、「稲川」
じゃない。
「イマガサ」
。
意味はあのおっさんに聞いたらいい。」
そう返した後、A男は翌日まで携帯の電源をoffにした。
その後二人の身には何も起こっていない。
この件に関しては…以上。
ノンフィクションですが、一部内容が変わらない程度に手を加えてあります。
長文、駄文失礼致しました。
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