2018年01月04日
母子でホッコリできる絵本『ふんふん なんだかいいにおい』
今日は夫の実家にあった絵本を紹介します。
にしまきかやこさんの『ふんふん なんだかいいにおい』です。
夫が子供の頃読んでもらったそうで、初版は1977年!40年も愛されている絵本なのです
(冒頭より抜粋)
さっちゃんはおおいそぎであさごはんをたべました。
お母さんはいつも「ゆっくりたべなさい」というけれど、
きょうはゆっくりなんかしていられないの。
なぜって…それはおかあさんにはないしょなの。
おおいそぎでごはんをたべたさっちゃんは、口の回りは卵の黄身でくわんくわん、手のひらはいちごジャム、エプロンは鳥のスープでしみだらけ。
そんなことはお構いなしでさっちゃんは野原へとでかけていきました。
途中の橋の所で、きつねの子が鼻をひくひくさせて言いました。
「ふんふん、なんだかいいにおいがするよ。そうだ目玉焼きの匂いだ!目玉焼きがこっちに向かって走ってくるぞ!」
そこへさっちゃんがやってきました。
「とまれ、お前は目玉焼きだな!」
「いーだ。あたしは目玉焼きなんかじゃないよ。」
「嘘つけ!お前は目玉焼きのにおいがするぞ。ちょっと食べさせろよ」
「そんなに食べたいのならあたしのうちへいってごらん。お母さんがいつだってつくってくれるよ」
「ほんと?」といってきつねの子はさっちゃんのうちの方へ走っていってしまいました。
そうして野原に行く途中、さっちゃんはくまの子、オオカミの子にであいます。くまの子はさっちゃんのことをいちごジャムと言って食べようとし、オオカミの子はさっちゃんを鳥のスープといって食べようとしますが、どちらもさっちゃんに言われて、さっちゃんのおうちの方へと向かっていきました。
それからは誰にも邪魔されなかったのでさっちゃんは野原で花をたくさん摘みました。
「両手いっぱいになったら“おめでとう”って言っておかあさんにあげるの。だって今日はおかあさんのお誕生日なんだもの」
さっちゃんがうちに帰ってくると、お母さんが外で困っていました。家の中を覗くと、動物たちが好き放題に目玉焼きやジャム、鳥のスープをがっついています。
それを見たさっちゃん、
「あなたたち、なんてお行儀が悪いのよ!今日はおかあさんのお誕生日なのに、ちらかしちゃだめじゃないの」
それからさっちゃんはおかあさんにお花をあげました。
「おかあさん、お誕生日おめでとう」
「さっちゃん、きれいなお花ありがとう」
そう言ってお母さんはさっちゃんを膝にのせてきゅーっとだっこしてくれました。
それを見ていたきつねの子、くまの子は「ぼくもおかあさんの所へかーえろ」と言って帰っていきました。
1人残ったオオカミの子は、突然泣き始めました。実はオオカミの子のお母さんは、小さいときに死んでしまったのです。
さっちゃんはオオカミの子をテーブルから下ろしてあげながら言いました。
「あたしのおかあさん かしてあげるからだっこしてもらったら」
はじめはモジモジ恥ずかしそうにしていたオオカミの子も、さっちゃんのおかあさんに「おいで」と言われるとぴょんと膝に飛び乗って目をつぶりました。
「よしよし、いいこね」とおかあさんに背中をなでてもらうと、オオカミの子は元気を取り戻し、お礼を言って帰っていきました。
「あたし、お友達がたくさんふえたみたい」とさっちゃん。
おかあさんも「わたしも、子供がひとりふえたみたい」といってニッコリ笑いました。
さっちゃん、そんなに慌ててどうしたのかな?と思ったら、おかあさんの誕生日のためだったんですね
オオカミの子は小さいときにおかあさんを亡くしてしまいました。小さい子にとって、お母さんが死んでしまったということはあまりにも残酷な話です。読み聞かせをした当初はうちの娘もこの部分にかなり引っ掛かっていました。「死ぬ」という概念が理解できていない子供にとっては、説明して理解させるのは難しいところです。
赤ずきんちゃんや3匹のブタなどでも、「オオカミは悪いやつ」というイメージが定着してしまっていますが、このお話ではつらい過去をもつまだ小さな子供として描かれています。
普段は強くてヤンチャな態度であるのに、おかあさんを思い出して大声で泣いてしまうオオカミの子。それを見てさっちゃんは自分のおかあさんを貸してあげます。
さっちゃん、オオカミの子、おかあさんの思いやりに溢れたやりとりがとっても素敵です
最後のさっちゃん、おかあさんの一言も印象的です。その後、動物の子供たちはさっちゃんのおうちに遊びに来るのかな、時々オオカミの子はお母さんに甘えに来るのかな、と色々想像が膨らみます。
子供だけでなく、読んであげる母親もホッコリ優しい気持ちになれる絵本です
にしまきかやこさんの『ふんふん なんだかいいにおい』です。
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夫が子供の頃読んでもらったそうで、初版は1977年!40年も愛されている絵本なのです
あらすじ
(冒頭より抜粋)
さっちゃんはおおいそぎであさごはんをたべました。
お母さんはいつも「ゆっくりたべなさい」というけれど、
きょうはゆっくりなんかしていられないの。
なぜって…それはおかあさんにはないしょなの。
おおいそぎでごはんをたべたさっちゃんは、口の回りは卵の黄身でくわんくわん、手のひらはいちごジャム、エプロンは鳥のスープでしみだらけ。
そんなことはお構いなしでさっちゃんは野原へとでかけていきました。
途中の橋の所で、きつねの子が鼻をひくひくさせて言いました。
「ふんふん、なんだかいいにおいがするよ。そうだ目玉焼きの匂いだ!目玉焼きがこっちに向かって走ってくるぞ!」
そこへさっちゃんがやってきました。
「とまれ、お前は目玉焼きだな!」
「いーだ。あたしは目玉焼きなんかじゃないよ。」
「嘘つけ!お前は目玉焼きのにおいがするぞ。ちょっと食べさせろよ」
「そんなに食べたいのならあたしのうちへいってごらん。お母さんがいつだってつくってくれるよ」
「ほんと?」といってきつねの子はさっちゃんのうちの方へ走っていってしまいました。
そうして野原に行く途中、さっちゃんはくまの子、オオカミの子にであいます。くまの子はさっちゃんのことをいちごジャムと言って食べようとし、オオカミの子はさっちゃんを鳥のスープといって食べようとしますが、どちらもさっちゃんに言われて、さっちゃんのおうちの方へと向かっていきました。
それからは誰にも邪魔されなかったのでさっちゃんは野原で花をたくさん摘みました。
「両手いっぱいになったら“おめでとう”って言っておかあさんにあげるの。だって今日はおかあさんのお誕生日なんだもの」
さっちゃんがうちに帰ってくると、お母さんが外で困っていました。家の中を覗くと、動物たちが好き放題に目玉焼きやジャム、鳥のスープをがっついています。
それを見たさっちゃん、
「あなたたち、なんてお行儀が悪いのよ!今日はおかあさんのお誕生日なのに、ちらかしちゃだめじゃないの」
それからさっちゃんはおかあさんにお花をあげました。
「おかあさん、お誕生日おめでとう」
「さっちゃん、きれいなお花ありがとう」
そう言ってお母さんはさっちゃんを膝にのせてきゅーっとだっこしてくれました。
それを見ていたきつねの子、くまの子は「ぼくもおかあさんの所へかーえろ」と言って帰っていきました。
1人残ったオオカミの子は、突然泣き始めました。実はオオカミの子のお母さんは、小さいときに死んでしまったのです。
さっちゃんはオオカミの子をテーブルから下ろしてあげながら言いました。
「あたしのおかあさん かしてあげるからだっこしてもらったら」
はじめはモジモジ恥ずかしそうにしていたオオカミの子も、さっちゃんのおかあさんに「おいで」と言われるとぴょんと膝に飛び乗って目をつぶりました。
「よしよし、いいこね」とおかあさんに背中をなでてもらうと、オオカミの子は元気を取り戻し、お礼を言って帰っていきました。
「あたし、お友達がたくさんふえたみたい」とさっちゃん。
おかあさんも「わたしも、子供がひとりふえたみたい」といってニッコリ笑いました。
感想
さっちゃん、そんなに慌ててどうしたのかな?と思ったら、おかあさんの誕生日のためだったんですね
オオカミの子は小さいときにおかあさんを亡くしてしまいました。小さい子にとって、お母さんが死んでしまったということはあまりにも残酷な話です。読み聞かせをした当初はうちの娘もこの部分にかなり引っ掛かっていました。「死ぬ」という概念が理解できていない子供にとっては、説明して理解させるのは難しいところです。
赤ずきんちゃんや3匹のブタなどでも、「オオカミは悪いやつ」というイメージが定着してしまっていますが、このお話ではつらい過去をもつまだ小さな子供として描かれています。
普段は強くてヤンチャな態度であるのに、おかあさんを思い出して大声で泣いてしまうオオカミの子。それを見てさっちゃんは自分のおかあさんを貸してあげます。
さっちゃん、オオカミの子、おかあさんの思いやりに溢れたやりとりがとっても素敵です
最後のさっちゃん、おかあさんの一言も印象的です。その後、動物の子供たちはさっちゃんのおうちに遊びに来るのかな、時々オオカミの子はお母さんに甘えに来るのかな、と色々想像が膨らみます。
子供だけでなく、読んであげる母親もホッコリ優しい気持ちになれる絵本です
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