2010年10月25日
久しぶりに酒を食らう
同僚の最後の出勤日に
共に大事な商談に臨み、事がうまく進んだ
商談の帰り道だれかが、ミーティングしようと言った。
そこで彼が「じゃあ一杯やりながら」と皆を誘った。
私も「軽くなら」と了解した
彼の行き着けの、いい感じの店で飲んだ。
飲み始めると、ミーティングどころではなかった。
何だったか忘れたが、盛り上がった。
本当はミーティングよりもこういった事の方が
大切なのかもしれないと、今さらながら思った。
ひとしきり飲んだところで、おひらきとなった。
店を出たところで
彼とその友人はもう一軒行くと言う。
彼に誘われたが、迷っていると
「友人のおごりだから、コイ!」と言われ
恥ずかしげもなく付いて行った。
向かうタクシーの中で私が言ったことに対して
彼が「そんなんじゃ甘い、イヤー心配だなーそんなんじゃー・・・」
と珍しく、説教じみたことを言った。
心の中で、「おお、人の心配をしているのか?」
と妙な気分になった。
そうこうしているうちに
スナックと言うのか、そんな様なところに着いた。
作家なんかも良く来るらしいとか。
和服姿の娘達が出迎えてくれた。
歳は三十前後とか。
年齢不詳といった感じだった。
彼らと、プライベートでも飲みに行くそうだ。
見かけたら、ちょっと不思議な感じかもしれない。
このぐらいの歳の人が意外と
自分には話しやすいな・・・
などと思いながら
ろくに話しもせず、眺めていると。
・・・ふと、
昔、目の前から突然姿を消したひとのことを思い出した。
酔っていたせいもあるのか
なんとなく彼女たちとだぶって見えた。
「こんなところで、何をしているのだろう」と心配になった。
(余計なお世話だが)
彼が席を立ったとき
その友人が彼のことを心配して、私に打ち明けた
「アイツこんどの仕事の方が短命なんじゃないかと皆心配してんだよ」
私は「あれ?でも、もともと、自分のやっていた業界だと言ってましたよ」
「いや、そうでも無いんだ、ちょっと違うんだ・・・」
彼が戻り、歌でも歌おうということになった。
彼がトップバッターで歌った。曲名は忘れたが
さすが自称「新宿のジュリーと言われた男」であった。
そのイカツイ容姿とは似つかない歌声であった。
他の客も聴き入り拍手をもらった。
歌い終え満足したのか
瞼が重いといった感じで、おとなしくなってしまった。
今度はその友人が
横浜ホンキートンクブルース、と言う曲を入れ熱唱した。
他の客の視線が集まり、店内がその曲の空気に包まれた。
まるで、彼の今の気持ちを歌っている様な、そんな曲だった。
その日は、期せずして彼の送別会となった様だ。
終電もまじかになり、私は先に帰ることにした。
寝ぼけている彼に、出来る限りの言葉をかけ
その場をあとにした。
久しぶりに酔い記憶が曖昧だが
彼の友人が歌った曲だけが妙に耳に残った。
com
共に大事な商談に臨み、事がうまく進んだ
商談の帰り道だれかが、ミーティングしようと言った。
そこで彼が「じゃあ一杯やりながら」と皆を誘った。
私も「軽くなら」と了解した
彼の行き着けの、いい感じの店で飲んだ。
飲み始めると、ミーティングどころではなかった。
何だったか忘れたが、盛り上がった。
本当はミーティングよりもこういった事の方が
大切なのかもしれないと、今さらながら思った。
ひとしきり飲んだところで、おひらきとなった。
店を出たところで
彼とその友人はもう一軒行くと言う。
彼に誘われたが、迷っていると
「友人のおごりだから、コイ!」と言われ
恥ずかしげもなく付いて行った。
向かうタクシーの中で私が言ったことに対して
彼が「そんなんじゃ甘い、イヤー心配だなーそんなんじゃー・・・」
と珍しく、説教じみたことを言った。
心の中で、「おお、人の心配をしているのか?」
と妙な気分になった。
そうこうしているうちに
スナックと言うのか、そんな様なところに着いた。
作家なんかも良く来るらしいとか。
和服姿の娘達が出迎えてくれた。
歳は三十前後とか。
年齢不詳といった感じだった。
彼らと、プライベートでも飲みに行くそうだ。
見かけたら、ちょっと不思議な感じかもしれない。
このぐらいの歳の人が意外と
自分には話しやすいな・・・
などと思いながら
ろくに話しもせず、眺めていると。
・・・ふと、
昔、目の前から突然姿を消したひとのことを思い出した。
酔っていたせいもあるのか
なんとなく彼女たちとだぶって見えた。
「こんなところで、何をしているのだろう」と心配になった。
(余計なお世話だが)
彼が席を立ったとき
その友人が彼のことを心配して、私に打ち明けた
「アイツこんどの仕事の方が短命なんじゃないかと皆心配してんだよ」
私は「あれ?でも、もともと、自分のやっていた業界だと言ってましたよ」
「いや、そうでも無いんだ、ちょっと違うんだ・・・」
彼が戻り、歌でも歌おうということになった。
彼がトップバッターで歌った。曲名は忘れたが
さすが自称「新宿のジュリーと言われた男」であった。
そのイカツイ容姿とは似つかない歌声であった。
他の客も聴き入り拍手をもらった。
歌い終え満足したのか
瞼が重いといった感じで、おとなしくなってしまった。
今度はその友人が
横浜ホンキートンクブルース、と言う曲を入れ熱唱した。
他の客の視線が集まり、店内がその曲の空気に包まれた。
まるで、彼の今の気持ちを歌っている様な、そんな曲だった。
その日は、期せずして彼の送別会となった様だ。
終電もまじかになり、私は先に帰ることにした。
寝ぼけている彼に、出来る限りの言葉をかけ
その場をあとにした。
久しぶりに酔い記憶が曖昧だが
彼の友人が歌った曲だけが妙に耳に残った。
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