アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

何かを渡る

朝早く、部のメンバー全員が召集された。部の一人が退社するとの事でだ。
退社する彼も私も、その日の朝は相当揉める事を覚悟で行った。
意外にもすんなりと事が終わり、拍子抜けした。

その後、彼が手がけて来たものの引継ぎでバタバタと慌ただしくなった。
思いもよらず、私には、
彼がメインとなって進めてきたものを引き継ぐこととなった。

彼の進めてきた、もうすぐ、彼の今までの集大成の結果が出るという時にだ。
ちょっと重荷ではあるが、良い機会と捉え、
彼からの薦めもあり引き受けた。

その日の内に急遽、引継ぎの挨拶回りに出ることになった。
地下鉄に乗り、彼と、朝の会議で拍子抜けしたことや
短い付き合いでの思い出話しなどで盛り上がった。

また、
彼が、良いクライアントを優先的に引継ぎしてくれている様だった。

地下鉄を出てしばらく歩くと、川に掛かる、水面からかなり高さのある橋を渡った。
その日は日差しがしばらくぶりに暖かく、眩しく。
橋の下には川の水が穏やかに流れ、緑が見えた。

「こんなに綺麗な景色だったとは!」と内心見とれて渡った。
学生時代に良く通ったはずだが、こんなに綺麗だと感じたのは初めてだった。

また、特別な空気に包まれている様な気がした。
彼が転職(卒業)するということで、すべてが祝福している様な気がした。

また、自分もその橋を渡りながら、もう一つ何かを同時に渡った気がした。
何かはわからないが、橋を渡るとともに何かを渡ったと直感した。
何かは後からわかる物なのかもしれない。


昼どきに差しかかり、クライアントから、お寿司をご馳走になった。
クライアントと彼に感謝して、しばらくぶりに寿司をいただいた。
(恥ずかしいながら)


川を越え向こう岸へ渡る。

彼の晴れ晴れとした笑顔が印象的だった。

com

この記事へのコメント

   
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。