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お盆

日差しが照りつける暑い日

同僚と打合せに向かった


ターミナル駅で下りの列車に乗り込んだ

列車の終着駅は、時間は掛かるがけっこう遠くまで行ける


私はBOX席を指し「ここへ座ろう」と言った

私たちは窓を挟み、面と向かって座った


「まるで旅行気分ですね」同僚は少年の様ニコニコしていた



出発の時間になり

列車はゆっくり走り出した


しばらくすると、いつもとチョット違う風景が流れて行く

同僚はいつしか居眠りを始めていた



私は、窓に広がる、流れて行く景色を眺め

あることを思い出した



夏の暑い日、あの人に初めて会いに行った日も

同じ様な景色だったのを



私が行くといつも歓迎してくれ

こちらが恐縮してしまうことばかりだった

今思えば本当にお世話になった



そんなあの人も、この世を去ってから

だいぶ経っていた


仕事一筋の真面目な人だった


東京の屋形船に乗りたいと言っていたが

とうとう乗ることも無かった


すっかり、お墓参りにも行っていない


そして、何も恩返ししていないことに気が付いた




その日

青く澄んだ空に

夏には珍しく、空高い雲が見え


さらに高いところから

あの人が、こちらを伺っている様な気がした



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