アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

イタリアンとフレンチの店

先日
下町にある

私が開拓した新規のお客様のところへ商談に行った

その日は同僚も一緒だった

同僚へ引き継ぐためだ

商談が終わり、何とか次につなげられそうだ

「感じの良い人で良かった」同僚が言った


ちょうど昼の時間になり
どこかで食べて行こうという事になった

私は
駅前にあったナンが美味しそうなインド風の
カレーの店はどうかと提案した

同僚は「昨晩はカレーだったんだ」と言った

それでも「カレーでいいよ」と言う

「暑さを吹き飛ばそう」と言った

私たちは駅へ向かう途中
一軒の店の前を通った

看板に「旨い、スパイシーカレー650円」とあった

同僚が「ここがいいんじゃないか」と言った

私はあまり気が進まなかったが、そこにする事にした

看板から想像したのは、レトルトのカレーをそのまま温めていそうであった

店に入ると客は私たちだけだった

店主が一人「いらっしゃいませ」と嬉しそうに案内してくれた

私たちが注文を済ますと

店主が「カレーのご飯に干しぶどうをかけて良いですか?」と聞いてきた

ずいぶん丁寧というか、何かこだわりでもあるのかなと感じた

しばらくしてカレーが出てきた

店主「いけない!カツカレーでしたね?」
同僚が頼んだカツカレーにはカツが乗っていなかった

同僚が「いいですよ」と言ってそのまま食べた

そのカレーを食べてみると、なんともスパーシーで美味しいカレーだった

この店は当たりだった

店主は
歳は六十前後だろうか、腰がやけに低く接客などなれていない感じであった
ワインなども少し置いてあった

私は少し興味を持ち店主に聞いてみた

「ここで何年ぐらい、やってられるんですか?」

店主
「いや、5月に始めたばかりなんです」
「料理が好きで、この前までサラリーマンしてました」

なるほど、と思った

「ただ、本当はイタリアンとフレンチの店なんです
一緒にはじめたもう一人がやめてしまって」

理由は聞かなかったが、一人になってしまいカレーを出していると


良くみれば、店の窓にはイタリアとフランスの国旗が飾ってあった


もう少し話しを聞きたかったが
ほかにお客さんが入ってきた

店主は急がしそうに対応し

私たちは
次の打合せの時間になり
もう出ようという事になった

私は店主に、「美味しかったです、ご馳走さま」と言って店を出た

店主は特別な笑顔をして私たちを見送った


なんとなく、彼の気持ちが伝わった


その日はとてもいい笑顔を見れた


com

この記事へのコメント

   
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。