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◆教育年数、認知症に影響、「6年未満はハイリスク」
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教育年数が6年未満の高齢者は13年以上の人に比べ、男性で3割、女性で2割、認知症を患うリスクが高くなることが、千葉大大学院医学薬学府の高杉友さんらの研究で分かった。海外では低学歴が認知症リスクに影響すると報告されており、日本でも強い関連のあることが裏付けられた。
高齢者の実態を多面的に研究するプロジェクト「日本老年学的評価研究(JAGES)」の2010〜12年の調査データを基に、その後の約6年間、認知機能の変化を追跡できた65歳以上の高齢者5万2063人を対象に分析した。
この間、厚生労働省の判定基準「認知症高齢者の日常生活自立度」で「ランクII(日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる)」以上の認知機能低下があった人は5490人。この人たちを、これまでに受けた教育年数で「13年以上」「10〜12年」「6〜9年」「6年未満」の4グループに分け、リスクを比較した。
すると、6年未満の人は13年以上の人より男性で34%、女性で21%、認知症リスクが高かった。10〜12年、6〜9年の人は、13年以上の人と比べて統計的に意味のある差は見られなかった。
英医学誌ランセットの委員会は17年、小児期の教育歴を、中年期の高血圧、肥満、難聴、高齢期の喫煙、抑うつ、運動不足、社会的孤立、糖尿病とともに、予防可能な認知症リスク9因子の1つに挙げている。
高杉さんは「認知症を予防するには、成人・高齢期の社会経済状況を支援するだけでなく、子供の時期の教育機会を担保することが極めて重要だ」と話している。
この研究の結果をみても、確かにその通りであろうと想像されるが、
『認知症を予防するには、成人・高齢期の社会経済状況を支援するだけでなく、子供の時期の教育機会を担保することが極めて重要だ』この結論的部分にチョット違和感を感じました。
というのも、今後の認知症予防には、ということであれば、当然のことなれど、今現在の大人に対しては教育年数を取り戻すことはなかなか叶わないことであるでしょうし、今の大人にはどうすれば良いのでしょうか?
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◆スポーツの会に参加した高齢者は介護費数十万円低い!!
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一方で、このような研究もあることを知りました。
一般社団法人 日本老年学的評価研究機構HPより引用
本研究では、愛知県A市において、要介護認定を受けていない高齢者への質問紙調査とその後の11年間の介護レセプトデータを用いて、地域づくりによるその後の介護費用の相違を検討しました。分析の結果、趣味の会に週1回以上参加していた群は、全く参加していなかった群と比べて、その後11年間の介護費用累計額が平均して35万円程度低く、スポーツの会についても週1回参加群では平均して60万円程度低い傾向にあることが示されました。介護費削減そのものが介護予防事業の目的ではありませんが、対象地域(高齢者人口が約1万人の自治体)において、それぞれの会に週1回以上参加する人を10%増やすことができた場合、11年間で8000万円程度の介護費用を削減できる可能性が示唆されました。なお、これらの活動に参加している人ほど死亡率が低いことを考慮すると、本結果はまだ過小評価であることが予想されます。
まさに、今どうするか?!
その答えの一つではないでしょうか!
すなわち、老人だからということで家に閉じこもるのではなくて、積極的に趣味の会なり、スポーツの会に参加することにより、介護費用低減化にも役立ち、もちろん認知症予防にもつながることと思います。
私自身も前期高齢者となったわけですが、出来るだけスポーツをする機会をつくっていきたいと思っております。
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