「気候変動問題はセクシーに」とか、
福島原発汚染水の問題で、TVのワイドショーを賑しているが、
ここ2,3日で騒がれているのが『トリチウム水』というワードだ。
ウィキペディア(Wikipedia)によると、
三重水素(さんじゅうすいそ)またはトリチウム(英: tritium、記号: T)は、質量数が3である水素の同位体、すなわち陽子1つと中性子2つから構成される核種であり、半減期12.32年で3Heへとβ崩壊する放射性同位体である。他の核種と同様に水素3(すいそ-、英: hydrogen-3、記号: 3H)とも呼ばれるが、歴史的経緯から固有の名称が与えられている。これはギリシャ語で「三番目」を意味するτρίτος(trítosトリトス)に由来する。とある。
現在の高等学校で勉強されている化学でも、同位体の記述のところに出てくる。
そこからして、TVでもほぼ水素と同じという説明があったくらいだ。
三菱総合研究所のHPから分かり易い画像を拝借いたすと、
このようなものである。(出所:三菱総合研究所)
中学校の理科で習うように、水分子は水素原子2個と酸素原子1個からなることから、
その化学式は H2O である。
これを全原子を明示する形で書くと、HHO となる。
地球に存在するほとんどの水素と酸素の質量数はそれぞれ1と16なので、質量数を明らかにする形でさ書けば、1H1H16O となる。
トリチウム水とは水分子の一つの水素 1H が3倍の重さの三重水素 3H に置き換わったものと考えると、トリチウム水であれば水分子の式は、1H3H16O と書くことが出来る。
そして三重水素 3H には特別な記号 T が与えられているので、3H は T に置き換えて、1HT16O と書くことが出来る。
最後に、左の質量数を省略すれば、トリチウム水を表す水分子の式は、HTO となることがわかる。
ちなみに、HTOとググると、高位脛骨骨切り術(High Tibial Osteotomy : HTO)が出てくるだろうが。。。
さて、トリチウムやトリチウム水の安全性についてだが、
自然界に存在し、これまでも水道水などを通じてトリチウムは日常的に私たちの体内に取り込まれているとのことだが、通常の生活を送ることで取り込んだトリチウムによる健康影響は確認されていないようだ。
すなわち、普通の水として飲んだ場合でも、特定の臓器に蓄積することはなく、他の放射性物質と比べて速やかに体外に排出されるとのこと。
内部からの被ばくの影響も、取り込んだ放射能あたりで見れば他の放射性物質よりも小さくなっているとされている。
しかしながら、その「汚染水」というネーミングからしても、風評被害はかなりのものであろう。
しっかりと科学的に説明がされていなければ我々一般国民は安心できないからだ。
今後の政府のきちんとした対応を望む限りである。
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