数日、ムンバイで同じような日が過ぎて行き、特にやる事もなくなったので次を目指す事にした。このまま一気にデリーに向かっても良かったのだが、デニスが是非「アーメダバード」に寄って親に会って欲しいと言うので、駅でアーメダバード行きのチケットを購入した。デニスにもチケットを見せて、明日の夕方にムンバイを出る旨を伝えた。デニスとの別れは、この旅の中でもかなり辛かったが遅かれ早かれ、この日はいつか来るので仕方ない。デニスには、日本で買った腕時計を綺麗に拭いてあげる事にした。同じ時を刻んで生きている事の証として持っていて欲しいと告げた。日本に帰ったら、また買えるのでデニスにあげた方が時計も喜ぶだろうと思ったからだ。デニスは日本製の時計は高価すぎるから自分で持っていなよと言っていたが、自分の気持ちが収まらないので、受け取らないなら捨てて帰国する。と言って、半ば強制的にあげた形となったが、デニスが腕時計を付けてみたら大事そうに、そして嬉しそうに時計を眺めていた。その姿を見て自分も嬉しくなった。デニスは大事にして、トレーニングしていたハンドグリップをあげると言いだした。さすがに毎日トレーニングしている大事な物をもらう訳にはいかなかったが、友情の印だと言われてしまったので、ありがたく貰う事にした。インドにいる間も日本に帰ってからも大事にする事にした。その夜、いつものレストランではなく、ちょっと高そうなレストランに入って最後の晩餐となった。明日の朝食を食べたら、バックを片づけてタージマハールホテルのフロントで話す事が出来ないが通って無言の挨拶をして終わりだ。この別れは、ミャンマーまで一緒だった、てっちゃんと西森さんの別れほど辛かった。デニスありがとう!
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