ムンバイのサルベーションアーミーに着いたのは、6時前の事だったがフロントの人は嫌な顔せずにチェックインをさせてくれた。ドミトリー(大部屋)の部屋を頼んだので他の宿泊者の邪魔になるかな。と思って部屋に入ったら、みんな起きていた。4人部屋で2段ベッドが2つ置いてあった。1つのベッドは上下に欧米人のバックパッカー、もう一つのベッドの下にインド人っぽい少年で上が自分のベッドとなった。何で、こんな早い時間に起きているのかと言うと、ちょっとした事件があったからだった。欧米人の下に寝ている男性が寝ている際にダニに刺されており、体中に点々と赤くなっていた。そのベッドに何やら白い液を散布している宿の従業員の姿が、自分が部屋に入る前にいたからだった。その欧米人も上半身裸でシーツも引かずに寝ているから自業自得だと思ったが、自分のベッドにもダニはいるはずだからとマイシーツを張って、1時間ほど仮眠をする事にした。この宿は朝食付きで、きちんとした厨房もあり広いダイニングもある。部屋は綺麗とは言えないが、今まで旅してきた中では真ん中程度だろうか。7時過ぎに起きて、シャワー室に向かいビショビショになったシャツやパンツも一緒に洗って部屋へと戻った。自分が戻るとインド人っぽい少年が話掛けてきたので、自分も何人か気になったので朝食を一緒に取りながら話をする事になった。彼は、やはりインド人でデニスと言う名前で年は自分の2才年下だった。デニスは日本人に興味があるらしく、シャワーから戻るのを待っていてくれたらしい。朝食の受取方や返却の仕方まで教えてくれて、何とも優しいインド人なんだろうと思っていたが、なぜ安宿にインド人がいるのか不思議だったので聞いてみたら、この前にそびえ立つタージマハールホテルでインターンとして働いているらしく、インターンだと給料が安くて安宿に泊まるしかないらしい。でも、こんな一流ホテルに勤められる事自体が裕福な家庭であると言う証拠でもあり、自分より年下なのに何ともしっかりしているな。と頭の中で、自分も就職して仕事をしなければいけないんだよな。と考えさせられてしまった。デニスは朝食が終わると、これから仕事なので夕方6時に終わるから、また話をしよう。と彼と安宿の出入り口まで行き、そこで別れた。自分は荷物が雨で濡れてないか中身を全部チェックする為に部屋へと戻った。その時には、もうすでに雨は上がっていた。
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