2020年12月06日
口は全身を映す鏡、口の不調がある場合、同時に身体の問題を解決する!
口は全身を映す鏡、口の不調がある場合、同時に身体の問題を解決する!
北海道帯広市の歯科医師 高橋浩司氏が、歯科医師の立場から鳴らす警鐘。
一般的な歯科は医科とは大きく異なり、「歯科医師」とは名ばかりで、大半は病気を「治す」というような医療ではなく、歯を「直す」修理・修繕を繰り返しているのが現状です。との辛口スタート。
高橋氏が日々の臨床を通し感じる歯科の問題点は、受診する方が歯科医療に対して何も理解をしようとしないまたは、何の疑問も持たないまま、歯科医師や歯科衛生士に言われるがままに歯科医療を受けていること、だとおっしゃいます。
さらに、今一番問題であると思われるのは、歯科医療従事者の視点です。
今の歯科医療に欠落したものはなんなのか、そこを考えれば、むし歯や歯周病などの病気に苦しむ人は激減する、と高橋氏は断言されている。
歯科医療もビジネスの渦中にあり、本来の医療のあり方も忘れ、売り上げ重視で診療を行っている歯科医院が多く存在することを忘れてはいけません。
テレビを見れば、「毎日の歯みがきでむし歯知らず」「フッ素で歯質強化で虫歯予防」「デンタルリンスのうがいで歯周病菌撃退」「歯垢がよく取れる電動ブラシ」「デンタルフロスを使おう」など挙げればキリがないくらい歯科に関するコマーシャルを目にすると思います。
これらが本当に効果があるのならば、すでにあなたにむし歯はできないし歯周病になるはずはありません。
高橋氏はいつも患者さんに「歯科医院に1年365日のうち365回来ようとも、歯科医院ではむし歯も歯周病も予防できません」と言い切るそうです。
何もないなら歯科受診するなとも言います。
歯科医師はよく「お口は全身を映す鏡だ」と言います。確かにお口が悪いと全身に様々な影響があります。しかしよく考えてみると、そもそもお口が悪くなること自体、身体が悪いということです。
やっぱり口は、ただの「鏡」です。鏡をいくら綺麗にしても、鏡に映っている物自体は綺麗になりません。お口の不調がある場合、同時に身体の問題をまず解決しましょうと言いたいのです。
歯だけまたは歯茎だけをみて、その場しのぎの処置をしても、その根本である身体は悪化していきます。修理・修繕だけではあなたが望む結果は生まれません。
減少傾向にあった歯周病が平成28年調査(4年に一度行われる歯科疾患実態調査)では突然増えました。
歯周病が増えると歯科医院にとって何か都合がよくなるような社会的な制度の変化がこの4年の間にあったと考えるべきでしょう、と高橋氏は恐ろしいことをさらりとおっしゃる。
歯周病と紐付けるところは「定期受診」です。と。
何も気になるところがないのに、歯科に定期的に通うことがいいことだと思い、それは予防のためだと思っていませんか。
予防は家でできます。むしろ家でしかできません。
(これは、歯科医療に限らず、心身すべての医療に関わることだと思う)
高橋氏はここを強くおっしゃりたいのだと思う。
「私たちは自分自身でしっかりと意思をもち行動しなくてはいけません。何かの言葉や権力に誘導されたり、思い込まされているだけなのです」。
ではどのような意識を持てばいいのでしょうか。
それはそもそも人間が病気になる生き物ではないという前提を持つことが必要です。
高橋氏は予防歯科には歯磨きも定期的なクリーニングも必要ないとよく患者に話をしているそうです。
1930年代にカナダ出身のW.A.プライス博士の著書「食生活と身体の退化」にこう書いてあります。
世界14カ国で10数年に渡るフィールドワークを積み重ね、未開拓の民族が現代文明と接触し食生活や生活そのものが近代化してくると同時に口腔や顎や全身まで影響を受けた、と。
つまり虫歯と歯周病、歯並びも悪くなったということを明らかにしたのです。
これは現代人の食生活に警鐘を鳴らすものです。
またオススメしたい書籍に「子どものむし歯は食生活がすべて」という4人の子供に歯を磨かせなかった歯科医の話があります。
ここでぜひ知っていただきたいのは、やはり口腔は全身の影響を大きく受けているということです。
高橋氏の全身と口腔の理解は、埼玉開業の歯科医である小峰一雄先生の「全身予防歯科」という考え方の影響だといいます。
お勧め図書としては「名医は虫歯を削らない」や「自然治癒力が上がる食事」。
これを踏まえて、むし歯は砂糖がよくないというのはご存知かと思います。
一般的にはムシ歯菌が砂糖を食べて酸で歯が溶けるということでしょうか。
もちろん間違ってはいないと思いますが、実は砂糖でむし歯になるのはもっと違うことが体内で起きています。
1番の重要な反応は砂糖を食べることにより身体の血糖が乱高下するという反応そのものが歯の内部の血流に影響を及ぼしてむし歯を発生するというものです。
わかりやすく言えば血糖値が大きく変化するような食生活は虫歯を発生させるということです。
また砂糖のような交感神経を刺激するような作用も虫歯を起こす原因になり、また砂糖は体温を下げ免疫を低下させます。
免疫と言えば砂糖は腸内細菌にも影響します。
砂糖一つとっても様々な角度からむし歯がおきます。これを知っていると歯みがきよりも気をつけることが変わりますよね。
砂糖をはじめとする糖質をコントロールするだけで表面に付着する歯垢が減るとともに、その細菌の質も改善してきます。
歯みがきがそれほど重要ではないこともご理解いただけますでしょうか?
むし歯の細菌も意味があってあなたのお口に存在しています。
その意味を理解しなくては、ただ単にむし歯菌を悪者にするだけで排除しようとしても何も解決できません。
これは歯周病菌とされるものにも同じことが言えます。
歯周病菌の中でも極悪とされるレッドコンプレックスに指定された3種の細菌のうち、p・ジンジバリスは口腔内の常在菌とも言われています。つまり、存在して当たり前の細菌をどうこうするのではなく、あくまでバランスが乱れた結果であるということです。
その細菌のバランスが乱れてしまった原因を解決したほうが、よっぽど歯周病が治ります。
むし歯ができても、歯茎が腫れても、それはあなたの免疫が異常自体だというサインです。
しかも細菌は免疫だけでコントロールできるわけではありません。そう、食事です。あなたが食べた食材は、身体の栄養になるとともにダイレクトに細菌のエサにもなるということです。
ですからあなたがその細菌をどう育てるのかをペットを育てるのと同じように考えていただきたいのです。
そして厄介なのはその細菌のエサになるのはあなたが食べたものだけではありません。炎症によって歯茎から出る出血や浸出液でも細菌のバランスが乱れます。歯茎に炎症がある方は、その炎症が歯茎だけのはずはなく、全身のどこかにも必ず炎症が起きています。その炎症を起こす身体を治す努力が必要です。
急性的な症状を一時的に抑えることは私たちの仕事ですが、最終的に「治す」のはあなただということです。
最後に高橋氏はこのようにおっしゃっています。
「大切なのはあなたの「生き方」です。むし歯も歯周病も本来ならなくてもいい病気ですから、あなたの生き方がどこへ向かっているのかをしっかり理解してください。」
北海道帯広市の歯科医師 高橋浩司氏が、歯科医師の立場から鳴らす警鐘。
一般的な歯科は医科とは大きく異なり、「歯科医師」とは名ばかりで、大半は病気を「治す」というような医療ではなく、歯を「直す」修理・修繕を繰り返しているのが現状です。との辛口スタート。
高橋氏が日々の臨床を通し感じる歯科の問題点は、受診する方が歯科医療に対して何も理解をしようとしないまたは、何の疑問も持たないまま、歯科医師や歯科衛生士に言われるがままに歯科医療を受けていること、だとおっしゃいます。
さらに、今一番問題であると思われるのは、歯科医療従事者の視点です。
今の歯科医療に欠落したものはなんなのか、そこを考えれば、むし歯や歯周病などの病気に苦しむ人は激減する、と高橋氏は断言されている。
歯科医療もビジネスの渦中にあり、本来の医療のあり方も忘れ、売り上げ重視で診療を行っている歯科医院が多く存在することを忘れてはいけません。
テレビを見れば、「毎日の歯みがきでむし歯知らず」「フッ素で歯質強化で虫歯予防」「デンタルリンスのうがいで歯周病菌撃退」「歯垢がよく取れる電動ブラシ」「デンタルフロスを使おう」など挙げればキリがないくらい歯科に関するコマーシャルを目にすると思います。
これらが本当に効果があるのならば、すでにあなたにむし歯はできないし歯周病になるはずはありません。
高橋氏はいつも患者さんに「歯科医院に1年365日のうち365回来ようとも、歯科医院ではむし歯も歯周病も予防できません」と言い切るそうです。
何もないなら歯科受診するなとも言います。
歯科医師はよく「お口は全身を映す鏡だ」と言います。確かにお口が悪いと全身に様々な影響があります。しかしよく考えてみると、そもそもお口が悪くなること自体、身体が悪いということです。
やっぱり口は、ただの「鏡」です。鏡をいくら綺麗にしても、鏡に映っている物自体は綺麗になりません。お口の不調がある場合、同時に身体の問題をまず解決しましょうと言いたいのです。
歯だけまたは歯茎だけをみて、その場しのぎの処置をしても、その根本である身体は悪化していきます。修理・修繕だけではあなたが望む結果は生まれません。
減少傾向にあった歯周病が平成28年調査(4年に一度行われる歯科疾患実態調査)では突然増えました。
歯周病が増えると歯科医院にとって何か都合がよくなるような社会的な制度の変化がこの4年の間にあったと考えるべきでしょう、と高橋氏は恐ろしいことをさらりとおっしゃる。
歯周病と紐付けるところは「定期受診」です。と。
何も気になるところがないのに、歯科に定期的に通うことがいいことだと思い、それは予防のためだと思っていませんか。
予防は家でできます。むしろ家でしかできません。
(これは、歯科医療に限らず、心身すべての医療に関わることだと思う)
高橋氏はここを強くおっしゃりたいのだと思う。
「私たちは自分自身でしっかりと意思をもち行動しなくてはいけません。何かの言葉や権力に誘導されたり、思い込まされているだけなのです」。
ではどのような意識を持てばいいのでしょうか。
それはそもそも人間が病気になる生き物ではないという前提を持つことが必要です。
高橋氏は予防歯科には歯磨きも定期的なクリーニングも必要ないとよく患者に話をしているそうです。
1930年代にカナダ出身のW.A.プライス博士の著書「食生活と身体の退化」にこう書いてあります。
世界14カ国で10数年に渡るフィールドワークを積み重ね、未開拓の民族が現代文明と接触し食生活や生活そのものが近代化してくると同時に口腔や顎や全身まで影響を受けた、と。
つまり虫歯と歯周病、歯並びも悪くなったということを明らかにしたのです。
これは現代人の食生活に警鐘を鳴らすものです。
またオススメしたい書籍に「子どものむし歯は食生活がすべて」という4人の子供に歯を磨かせなかった歯科医の話があります。
ここでぜひ知っていただきたいのは、やはり口腔は全身の影響を大きく受けているということです。
高橋氏の全身と口腔の理解は、埼玉開業の歯科医である小峰一雄先生の「全身予防歯科」という考え方の影響だといいます。
お勧め図書としては「名医は虫歯を削らない」や「自然治癒力が上がる食事」。
これを踏まえて、むし歯は砂糖がよくないというのはご存知かと思います。
一般的にはムシ歯菌が砂糖を食べて酸で歯が溶けるということでしょうか。
もちろん間違ってはいないと思いますが、実は砂糖でむし歯になるのはもっと違うことが体内で起きています。
1番の重要な反応は砂糖を食べることにより身体の血糖が乱高下するという反応そのものが歯の内部の血流に影響を及ぼしてむし歯を発生するというものです。
わかりやすく言えば血糖値が大きく変化するような食生活は虫歯を発生させるということです。
また砂糖のような交感神経を刺激するような作用も虫歯を起こす原因になり、また砂糖は体温を下げ免疫を低下させます。
免疫と言えば砂糖は腸内細菌にも影響します。
砂糖一つとっても様々な角度からむし歯がおきます。これを知っていると歯みがきよりも気をつけることが変わりますよね。
砂糖をはじめとする糖質をコントロールするだけで表面に付着する歯垢が減るとともに、その細菌の質も改善してきます。
歯みがきがそれほど重要ではないこともご理解いただけますでしょうか?
むし歯の細菌も意味があってあなたのお口に存在しています。
その意味を理解しなくては、ただ単にむし歯菌を悪者にするだけで排除しようとしても何も解決できません。
これは歯周病菌とされるものにも同じことが言えます。
歯周病菌の中でも極悪とされるレッドコンプレックスに指定された3種の細菌のうち、p・ジンジバリスは口腔内の常在菌とも言われています。つまり、存在して当たり前の細菌をどうこうするのではなく、あくまでバランスが乱れた結果であるということです。
その細菌のバランスが乱れてしまった原因を解決したほうが、よっぽど歯周病が治ります。
むし歯ができても、歯茎が腫れても、それはあなたの免疫が異常自体だというサインです。
しかも細菌は免疫だけでコントロールできるわけではありません。そう、食事です。あなたが食べた食材は、身体の栄養になるとともにダイレクトに細菌のエサにもなるということです。
ですからあなたがその細菌をどう育てるのかをペットを育てるのと同じように考えていただきたいのです。
そして厄介なのはその細菌のエサになるのはあなたが食べたものだけではありません。炎症によって歯茎から出る出血や浸出液でも細菌のバランスが乱れます。歯茎に炎症がある方は、その炎症が歯茎だけのはずはなく、全身のどこかにも必ず炎症が起きています。その炎症を起こす身体を治す努力が必要です。
急性的な症状を一時的に抑えることは私たちの仕事ですが、最終的に「治す」のはあなただということです。
最後に高橋氏はこのようにおっしゃっています。
「大切なのはあなたの「生き方」です。むし歯も歯周病も本来ならなくてもいい病気ですから、あなたの生き方がどこへ向かっているのかをしっかり理解してください。」
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