2024年02月02日
坊っちゃん列車3月20日に運行再開へ 伊予鉄道「乗務員確保めど付きつつある」(愛媛)
伊予鉄道(愛媛県松山市)は1日、運転士不足や経費負担の大きさを理由に昨年11月から運休している坊っちゃん列車について、3月20日から運行再開すると発表した。労使交渉の前倒しによる1月の賃金引き上げといった処遇改善や採用活動の強化で、乗務員の確保にめどが付きつつあるとした。運行は年末年始を除く土日祝日で、運休前と同じ。
伊予鉄グループの清水一郎社長は「今後も状況は厳しく、持続可能な運行に向けて引き続き松山市や関係者の皆さまと協議していく」とコメントを出した。
坊っちゃん列車を巡っては、運休を受けて松山市が昨年12月、伊予鉄グループや商工・観光団体などを集めた今後の在り方を検討する会を設置している。
清水社長はこれまでの取材に、メンテナンス費用などで毎年の赤字額は2300万〜1億円になり、運行を開始した2001年以降の累計は14億円に上ると説明。民間が運行するには限界があるとの見解を示し、市からの委託契約など費用を確保してもらえれば、人手確保に努め、再開にできる限り協力すると答えていた。
愛媛新聞ONLINE 2/2(金)