雨垂れ石を穿つ

バイトをしていた当時、仕事中にスタッフTシャツを着ていました。ロゴが入ったTシャツを着ているラーメン屋の店員さんのような感じでしょうか。綿でできたそのTシャツは、貸与ではなく買い取りだったので、バイトを辞めた後は着ることもなく、ずっと手元にありました。購入時の価格は確か千円か千五百円だったと思います。それが、コロナのタイミングで服を整理したときに押し入れから出てきました。それから約3年、寝るときの服として着続けました。

着た後は朝洗濯して、夜にまた着るようにしていましたが、朝に洗濯ができないこともあるので、だいたい週に3〜5日くらい着ていたことになります。徐々に首の周りがくたくたになってきて、生地が薄くなり、小さな穴が開き、となり、修行途中の悟空の道着のようになってきました。それでもしつこく着続けましたが、年が明け、いよいよ大きく破れてしまいました。それなりに愛着もありましたが、これだけ着たらもう十分だろうという感じで、最後はあっさりとさよならができました。この調子でいくと、今年は後数着同じようにさよならになりそうです。