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2018年04月04日

4 食欲の回復



  最初の記事  緊急入院




姉と私は交代で毎日母の胸や背中に
アクアステラ ソリューションを吹きかけた。




そのうち母が、苦しい息をしながら
「シュッシュしてちょうだい」
と言うようになった。

「あれをかけて貰うと楽になるような気がするの」
と言うのだ。



 「そんなバカな」と思われる方
  或いはソリューションが
  なぜそんな働きをするのか
  早く知りたいと思われる方は

 ソリューションの薬効についての考察 
 
  のページをご覧下さい 
 


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 



8日目には酸素量が半分に減らされた。

国の定める「指定難病」とされ、
原因が特定し難く治療方法も確立しておらず、
その多くの前例から「快復はまず望めない」と
担当医師でさえほとんど見放していたのに
明らかに快方に向かっているのだ。


姉と私は顔を見合わせて
「奇跡みたい!」と同時に言った。

 でも本当に化粧水のおかげなのだろうか・・・
 いや、確かにソリューションをかけると
 血中酸素濃度が上がったのを私も姉も
 何度も目撃していたのだもの。 




この日ようやく弟は東京に戻る気になった。

  
母はベッドのふちにつかまって
上半身を起こしてみたりもできるようになったが、
こんなことをするとたちまちモニター画面の
血中酸素濃度を表す数値が下がり
息苦しくなってしまう。

こんな時母はあれこれ思い巡らせるのだろう。
すぐ泣いては死にそうに咳き込んで
私たちをあわてさせる。



しかし食欲も徐々に出始め、
入院から半月後には
病院食がおいしくないと言うので、
根菜類をたっぷり煮込んで取ったスープと
おもゆを持って行くと、
絞り出すような声で(何日も喋らなかったせい?)
「おいしいねえハート」としみじみ何度も言いながら
どちらも汁椀に半分程ずつを
たちまち飲みほしてしまった。

 (まだ自分ではスプーンさえ使えないし、
  酸素マスクを外して食べるから
  すぐに息苦しくなって疲れてしまうが)


翌日はアサリ汁のスープとおかゆ、
その次には根菜をトロトロに煮込んだポタージュと
甘塩マダラのソテー・・・
などとだんだん固形食に移行しながら
毎日手作り料理を運んだ甲斐あってか
食欲がどんどん回復し、
17日目で心電図モニターが片付けられ、
酸素吸入は鼻チューブ式(鼻カニューレ)になった。



これで自由に話ができる様にはなったのだが、
声を絞り出すように頑張らないと出ないので
すぐ疲れてしまい会話らしい会話はできない。




入院から20日程後

普通に固形食が食べられるようになり、
子供のようにあれが食べたいこれが食べたいと
ねだるようになった。

そして、
しきりに「うちに帰りたい」と言って私たちを困らせたが
「まだ無理よ」とか「どうやって生活するのよ」
などと言ってもまったく効果が無い。


或る時私が

「本当ねえ、もうこんなとこ飽き飽きしちゃったねえ 
 早くうちに帰りたいよね。
 頑張ろうね。」
   
と言ってあげたらそれきり言わなくなった。

気持ちをわかってあげたのが良かったのだろうか。



今思えば、完全看護でなくて却って良かったのだ。


姉も私も自分の仕事をなんとかこなしながら
交代で付き添い本当に大変な毎日だったが、
今になって思い返すと
母と一緒に居る時間が長かったから
心のケアも良くできたと思うし、
もし完全看護体制だったら、
いくら医師の了解のもととはいえ
超多忙の看護士さんに
「体の向きを変える度にソリューションを掛けてやって」
とお願いするなんて
とてもじゃないが無理なことだったと思う。

なにしろ「化粧水」なのだから。

「なんの為に?」と思いながら
毎日せっせとかけて下さったとはとても思えない。

私たちでさえ
なんでこれが効くのか
理解していなかったのだから。




━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━






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