2015年07月30日
BABYMETALとは一体何なのか?これを読めばわかる。
BABYMETAL(ベビーメタル)は、日本の女性3人組メタルダンスユニット。2010年に「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成された。
メンバー
全メンバーがさくら学院の卒業生。
SU-METAL(スゥメタル、1997年12月20日 - ):ボーカル、ダンス
YUIMETAL(ユイメタル、1999年6月20日 - ):スクリーム、ダンス
MOAMETAL(モアメタル、1999年7月4日 - ):スクリーム、ダンス
歴史
2010年
11月、女性アイドルグループのさくら学院内のクラブ活動ユニットのひとつである“重音部”として「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成。ユニット名の由来は、プロデューサーのKOBAMETALによると“ヘビーメタル”をもじったものであり、BABYで可愛らしさを、METALで激しさを表現、加えて「新しいメタルが誕生する」という願いも込められている。
2011年
8月、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2011」でアイドルフェスティバルに初出演。
10月、DVDシングル「ド・キ・ド・キ☆モーニング」でインディーズデビュー。
2012年
3月、キバオブアキバとのスプリットシングル「BABYMETAL×キバオブアキバ」を発売。
4月、「第2回アイドル横丁祭!!」に出演し、当て振りのバックバンド「BABYBONE」が初参加。
8月、「サマーソニック 2012」2日目の東京会場にサマソニ史上最年少で初出演。
10月、Shibuya O-EASTで初の単独公演を開催し、アンコール曲から生演奏のバックバンド「神バンド」[注 4]が初参加。また、この公演より「メタルレジスタンス第1章」が開始される。
11月、初の海外公演となる「アニメ・フェスティバル・アジア シンガポール 2012」へ出演。
2013年
1月、シングル「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でトイズファクトリーよりメジャーデビュー。また、同シングルの発売にあわせて目標は世界征服と公表された。
2月、ライブ公演中に、3月いっぱいで中元すず香(SU-METAL)がさくら学院を卒業した後も、BABYMETALは解散をせず期限付きで活動を継続すると発表された。これに伴い、4月からBABYMETALはさくら学院から切り離され、独立したプロジェクトとなった。
5月、大阪・東京でワンマンライブツアーを開催し、初めて全曲生演奏での公演が行われた。また、同月から9月にかけて、「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2013」、「JOIN ALIVE 2013」、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」、「イナズマロックフェス 2013」などの複数の野外フェスティバルに初出演。
10月、「LOUD PARK 13」でヘヴィメタルフェスティバルに初出演。
12月、シンガポールにて海外では初となる単独公演を開催。
2014年
2月、台湾でソニックとツーマンライブを開催。月末にはセルフタイトルの1stスタジオアルバム『BABYMETAL』を発売。海外ではデジタル配信のみで展開され、iTunes Storeにて7ヵ国のロックアルバムチャートでベスト10に入り、米ビルボードの総合アルバムチャートに日本人最年少でランクイン。
3月、2日間にわたって日本武道館で単独公演を行った。平均年齢14.7歳での開催となり、これまでの女性最年少記録を更新。また、この公演で「メタルレジスタンス第1章」が完結、今後は「海外武者修行」に出る「メタルレジスタンス第2章」を開始すると宣言した。
7月、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、日本を巡る初のワールドツアーを開始。同月に開催された「Sonisphere Festival UK」ではメインステージに出演。7月中旬には、英メタル誌のMETAL HAMMERが主催したトーナメント方式のネット投票企画「HEAVY METAL WORLD CUP」に日本代表として選出され優勝。また、7月下旬から8月上旬にかけて、レディー・ガガの北米ツアーにオープニングアクトとして同行し、カナダの「HEAVY MONTRÉAL」にも出演した。
11月、アメリカとイギリスでワールドツアーの追加公演を開催。ロンドンのO2アカデミー・ブリクストンでの公演では、海外のワンマンライブとしてはデビュー以来最多となる5000人を動員。また、この公演で「メタルレジスタンス第2章」の完結が宣言され、ドラゴンフォースとコラボレーションした楽曲「Road of Resistance」の初披露をもって「メタルレジスタンス第3章」の開始が宣言された。
2015年
1月、1stライブアルバム『LIVE AT BUDOKAN 〜RED NIGHT〜』と映像作品『LIVE AT BUDOKAN 〜RED NIGHT & BLACK NIGHT APOCALYPSE〜』を同時発売。オリコン週間チャートにて、それぞれアルバムで3位、Blu-ray総合で1位となり、女性アーティストのライブアルバムとしては11年ぶりにTOP3に入り、Blu-rayでは総合1位の女性最年少記録を更新。
3月、「第7回 CDショップ大賞 2015」にて、アルバム『BABYMETAL』が大賞を受賞。
5月、メキシコ、カナダ、アメリカ、ドイツ、フランス、スイス、イタリア、オーストリア、日本、イギリスを巡る2度目のワールドツアーを開始。アメリカでは「Rock On The Range 2015」に、ドイツでは「ROCKAVARIA」と「Rock im Revier」にも出演。また、海外レーベルのearMUSIC、RALと契約し、欧米でCDの販売を開始したほか、国内で発売した映像作品『LIVE IN LONDON -BABYMETAL WORLD TOUR 2014-』がオリコン週間チャートのBlu-ray総合で1位となり、10代アーティスト初の2作連続Blu-ray総合1位を記録した。
6月、英ロック誌のケラング!が主催する「KERRANG! AWARDS 2015」の授賞式に出席し「THE SPIRIT OF INDEPENDENCE AWARD」を受賞、同アワードの受賞は日本人初となった。また、イギリスの「ダウンロード・フェスティバル 2015」でのドラゴンフォースのステージにシークレットゲストとして参加し「ギミチョコ!!」で共演したほか、英メタル誌のMETAL HAMMERが主催する「METAL HAMMER GOLDEN GODS 2015 AWARD CEREMONY」に出席し「BREAKTHROUGH AWARD」を受賞、授賞式でドラゴンフォースとコラボレーションライブを行った。6月下旬には幕張メッセにて全席オールスタンディングでの公演を行い、ワンマンライブとしては自己最多となる2万5000人を動員。
ライブサポートバンド
BABYBONE(ベビーボーン)
カラオケ演奏時に参加する当て振りのバックバンド。
神バンド(かみ-)
生演奏時に参加するバックバンド。1つの公演につきギター2名、ベース1名、ドラムス1名がステージに同時登板する。
現在のメンバー大村孝佳(C4) - ギター
Leda(元DELUHI) - ギター
藤岡幹大 - ギター
BOH(元BINECKS) - ベース
青山英樹(EVER+LAST) - ドラムス
前田遊野 - ドラムス
過去のメンバー 紫煉(妖精帝國) - ギター
RYO(BLOOD STAIN CHILD) - ベース
SHIN(FORCE PRIME) - ドラムス
IKUO(BULL ZEICHEN 88) - ベース
前田秋気(I Don't Like Mondays.) - ドラムス
小林信一(地獄カルテット) - ギター
かどしゅんたろう(TAKUYA and the Cloud Collectors) - ドラムス
野村康貴 - ギター
特徴
ヘヴィメタル風のパフォーマンスを行うが、決めポーズはメロイックサインではなくキツネサイン(影絵のキツネ)。グループのテーマカラーは赤と黒を基調にしており、衣装やメイクなどにはゴシック要素が含まれている。
ボーカルパートは、センターのSU-METALがメインボーカルを担当し、両サイドのYUIMETALとMOAMETALがコーラスを担当する。ダンスには、ヘッドバンギング、演劇、格闘技などの要素をアレンジして取り入れており(ベビーヘドバンなど)、振り付けはMIKIKOMETALが担当している。楽曲の傾向としては、エレクトロニコア、オルタナティヴ・メタル、メロディックスピードメタルといった曲調が多く、歌メロはアイドルポップ、歌謡曲、童謡などを組み合わせているものが多い。なお、曲中でデスヴォイスが使用されることもあるが、メンバーは発声しない。
ライブ公演中はMCが無く、主に単独ライブでは「キツネ様の黙示録」と呼ばれる紙芝居風の映像とナレーションが時折挿入されながら進行する。これらの映像とナレーションは、ヘヴィメタルの復興を掲げる「メタルレジスタンス」と名付けられたストーリーで構成されていることが多い。
通常の楽曲とは別に、SU-METALのソロ曲と、YUIMETALとMOAMETALがメインボーカルを務めるユニット「BLACK BABYMETAL(ブラック・ベビーメタル)」の曲が存在しているほか、公演タイトルに“聖誕祭”が付くライブでは、メンバーの誕生年に関連した楽曲などを数曲ほど、メタル風にアレンジしてカバーしている。
バックバンドが3種類存在しており、「BABYBONE(ベビーボーン)」と「キツネ楽団」は当て振り、「神バンド(かみ-)」は生演奏になり、それぞれライブ毎、もしくはセットリストによって切り替わる。また、バックダンサーとして「SISTERBONE(シスターボーン)」が加わることもある。
楽曲やライブ演出、グッズなどの中には、メタル系バンドをオマージュしているものも存在する。 SU-METALは自分達の音楽ジャンルを「メタル」と「カワイイ」を混ぜた「カワイイメタル」であると称したことがあった。
ファンのことは「モッシュッシュメイト」と呼ばれる。
不定期で開催されている公式ファンクラブ会員限定ライブの内、性別限定ライブにはドレスコードがあり、男性客は会員Tシャツの着用かつコープス・ペイント、女性客は赤い物の着用または特定の髪型などが指定される。
<世界の反響と批評>
日本
日本ではヘヴィメタルが浸透していないということもあり、メディアへ露出することは少ないが、2014年7月から開始された海外ツアーやレディー・ガガの前座へ参加したことなどをきっかけに、一般メディアに取り上げられる機会が増え、以降は「逆輸入アイドル」として報道・批評されたり、ガガとの共演を強調して紹介されるケースが多くなった。
日本のヘヴィメタルメディアにおいては、老舗雑誌である『BURRN!』では、基本的にBABYMETALが掲載されることは無いが、編集長の広瀬和生は、BABYMETALについて「ヘヴィメタルかどうかは何とも言えないが、(所属事務所であるアミューズ側が)編集部にプロモーションをすれば取材をする。ただし、インタビューをするなら(ヘヴィメタルに詳しくない)女の子3人よりも制作側。」と答えており、同編集部の前田岳彦は「ヘヴィメタルアーティストと呼ぶ事にはちょっと憚れますね」、同じく藤木昌生は「BABYMETALと呼ばれる3人の少女はメタルに興味が無いでしょうから、それを取り上げるのは逆にマイナスになると思う」と否定的な意見を残している。一方、同じ出版元から2013年に創刊された雑誌『ヘドバン』では、編集長のウメこと梅沢直幸は、BABYMETALに衝撃を受けた事をきっかけに雑誌を立ち上げ、メンバーの3人だけでなく、プロデューサーのKOBAMETALや振付師のMIKIKOMETALといった関係者にもロングインタビューを行うなど、積極的に取り上げている。
欧米
海外では欧米を中心にヘヴィメタルが浸透しており、また、日本的なアイドルがほとんど存在していないということもあり、「異色メタルユニット(バンド)」として報道・批評されることが多い。BABYMETALの存在自体は、2011年10月にYouTubeで公開された「ド・キ・ド・キ☆モーニング」のミュージックビデオを期に知られるようになり、その後、2014年2月に公開された「ギミチョコ!!」のミュージックビデオが注目されたことをきっかけに、様々なメディアで批評を受けるようになった。また、音楽評論家の伊藤政則は、BABYMETALが「サマーソニック 2012」に参加した際に、ライブを観賞したイギリス人のカメラマン(ロス・ハルフィン)がBABYMETALのパフォーマンスに驚愕し、メタリカのラーズ・ウルリッヒへ伝えたことがきっかけで、ミュージシャン界隈から口コミで評判が広がり、Sonisphere Festivalへの参加や、レディ・ガガのコンサートの前座への起用、大衆的な注目の高まりに繋がり、海外進出が順調に行ったのではないかと述べている。
コンセプト、音楽性
「ギミチョコ!!」が公開された直後の2014年3月、アメリカのネットメディア『The Daily Dot』は、BABYMETALの存在を「日本から飛び込んできた狂気的なコンセプト」と論じ、「音楽の趣味がメタルとティーンポップの中間にあるリスナーにとって、BABYMETALはまさにミラクルな存在」と評価している。
同月のアメリカの日刊紙『USAトゥデイ』は、「BABYMETALのビデオは最高の傑作−それともその反対?」と題した記事の中で、「ギミチョコ!!」について「デスメタルとEDMのリズム、甘ったるいJ-POPのメロディが奇妙に混ざり合ったサウンド。まるでチョコレートコーティングされたシリアルと土曜の朝のTVアニメみたいにハマる。とってもくせになる作品。」と評価している。
イギリスの日刊紙『ガーディアン』は、「日本のハイソックスを履いたロックスター」と題した記事の中で、BABYMETALの存在について「頑固なメタルファンはこのバンドのコンセプトを全く理解できないかもしれない。」としながらも、「BABYMETALは悪魔のように手段を選ばぬ天才の策謀家が生み出した新しい音楽。」と評価している。
イギリスの音楽ライターであるドム・ローソンは、BABYMETALの音楽性について「正当なヘヴィメタルではないが、ヘヴィメタルとJ-POPのハイブリッドである」と語っており、「メタルファンが既存のヘヴィメタルを求めているのなら、アイアン・メイデンやカーカスなどを聴けば良い」とも答えている。
アメリカのユーザー参加型HR/HM情報サイト『Blabbermouth.net』では、ユーザーの間で肯定的な意見と否定的な意見に分かれて激しい論戦が行われるなど、メタルファンの間で賛否両論になることもあり、日刊紙『ロサンゼルス・タイムズ』は、「BABYMETALはヘヴィメタル界でいま最も意見を二分するグループだ」と述べている。
パフォーマンス
アメリカの週刊雑誌『タイム』は、「BABYMETALはホンモノのメタルファンも味方にすることが出来るか?」と題した記事の中で、「BABYMETALが新しいシーンを切り開く存在になるか、それともただの一発屋で終わるのか。Sonisphere Festivalで本物のメタルファンを唸らせられるかどうかが、今後彼女たちの進むべき道の大きなヒントになるだろう。」と、ミュージックビデオではなく、ライブで聴衆の支持を得られるかどうかが人気の分かれ目になると論じている。
前述のSonisphere Festivalでの公演をレポートしたイギリスの音楽ニュースサイト『Gigwise』は、「Sonisphere Festival 2014で良かったことベスト10」と題する記事の中で、「ベビーメタルを出演させたことは天才的なお手柄」として好意的に評価し、『Virtual Festivals』も聴衆の反応に関して「当初は冷やかし半分面白半分が支配的だったのが、ソニスフィアを去るころには畏怖の念に満ちた敬意に変わっていた。」と評価している。
アメリカのメタルニュースサイト『MetalSucks』は、ロサンゼルス公演のレポート記事で、「真のメタル、偽メタル、そしてBABYMETAL」と題したレビューを掲載し「BABYMETALはメタルではなく、キャラクター・音楽など様々な要素が複合した“演劇”に近いものだ」と論じている。
アメリカの週刊音楽業界誌『ビルボード』は、ニューヨーク公演のレポートの記事で、BABYMETALのライブを「音楽から熱意と知性を感じる。」「バックバンドが恐ろしいほど上手い。」と評価している。
アメリカの音楽ライターであるキム・ケリーは、BABYMETALについて「楽器も弾けず、グループ結成までヘヴィメタルを聞いたことがなかった彼女らの存在は、サブカルチャーと、多くの人が真面目に愛する音楽に対する侮辱である」と批判する一方で、ニューヨーク公演の観賞後には「BABYMETALが本物かどうかはさておき、若いファンたちが最終的に真のメタルファンになってくれるのなら、それも悪くはないだろう」と述べている。
メンバー
全メンバーがさくら学院の卒業生。
SU-METAL(スゥメタル、1997年12月20日 - ):ボーカル、ダンス
YUIMETAL(ユイメタル、1999年6月20日 - ):スクリーム、ダンス
MOAMETAL(モアメタル、1999年7月4日 - ):スクリーム、ダンス
歴史
2010年
11月、女性アイドルグループのさくら学院内のクラブ活動ユニットのひとつである“重音部”として「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成。ユニット名の由来は、プロデューサーのKOBAMETALによると“ヘビーメタル”をもじったものであり、BABYで可愛らしさを、METALで激しさを表現、加えて「新しいメタルが誕生する」という願いも込められている。
2011年
8月、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2011」でアイドルフェスティバルに初出演。
10月、DVDシングル「ド・キ・ド・キ☆モーニング」でインディーズデビュー。
2012年
3月、キバオブアキバとのスプリットシングル「BABYMETAL×キバオブアキバ」を発売。
4月、「第2回アイドル横丁祭!!」に出演し、当て振りのバックバンド「BABYBONE」が初参加。
8月、「サマーソニック 2012」2日目の東京会場にサマソニ史上最年少で初出演。
10月、Shibuya O-EASTで初の単独公演を開催し、アンコール曲から生演奏のバックバンド「神バンド」[注 4]が初参加。また、この公演より「メタルレジスタンス第1章」が開始される。
11月、初の海外公演となる「アニメ・フェスティバル・アジア シンガポール 2012」へ出演。
2013年
1月、シングル「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でトイズファクトリーよりメジャーデビュー。また、同シングルの発売にあわせて目標は世界征服と公表された。
2月、ライブ公演中に、3月いっぱいで中元すず香(SU-METAL)がさくら学院を卒業した後も、BABYMETALは解散をせず期限付きで活動を継続すると発表された。これに伴い、4月からBABYMETALはさくら学院から切り離され、独立したプロジェクトとなった。
5月、大阪・東京でワンマンライブツアーを開催し、初めて全曲生演奏での公演が行われた。また、同月から9月にかけて、「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2013」、「JOIN ALIVE 2013」、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」、「イナズマロックフェス 2013」などの複数の野外フェスティバルに初出演。
10月、「LOUD PARK 13」でヘヴィメタルフェスティバルに初出演。
12月、シンガポールにて海外では初となる単独公演を開催。
2014年
2月、台湾でソニックとツーマンライブを開催。月末にはセルフタイトルの1stスタジオアルバム『BABYMETAL』を発売。海外ではデジタル配信のみで展開され、iTunes Storeにて7ヵ国のロックアルバムチャートでベスト10に入り、米ビルボードの総合アルバムチャートに日本人最年少でランクイン。
3月、2日間にわたって日本武道館で単独公演を行った。平均年齢14.7歳での開催となり、これまでの女性最年少記録を更新。また、この公演で「メタルレジスタンス第1章」が完結、今後は「海外武者修行」に出る「メタルレジスタンス第2章」を開始すると宣言した。
7月、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、日本を巡る初のワールドツアーを開始。同月に開催された「Sonisphere Festival UK」ではメインステージに出演。7月中旬には、英メタル誌のMETAL HAMMERが主催したトーナメント方式のネット投票企画「HEAVY METAL WORLD CUP」に日本代表として選出され優勝。また、7月下旬から8月上旬にかけて、レディー・ガガの北米ツアーにオープニングアクトとして同行し、カナダの「HEAVY MONTRÉAL」にも出演した。
11月、アメリカとイギリスでワールドツアーの追加公演を開催。ロンドンのO2アカデミー・ブリクストンでの公演では、海外のワンマンライブとしてはデビュー以来最多となる5000人を動員。また、この公演で「メタルレジスタンス第2章」の完結が宣言され、ドラゴンフォースとコラボレーションした楽曲「Road of Resistance」の初披露をもって「メタルレジスタンス第3章」の開始が宣言された。
2015年
1月、1stライブアルバム『LIVE AT BUDOKAN 〜RED NIGHT〜』と映像作品『LIVE AT BUDOKAN 〜RED NIGHT & BLACK NIGHT APOCALYPSE〜』を同時発売。オリコン週間チャートにて、それぞれアルバムで3位、Blu-ray総合で1位となり、女性アーティストのライブアルバムとしては11年ぶりにTOP3に入り、Blu-rayでは総合1位の女性最年少記録を更新。
3月、「第7回 CDショップ大賞 2015」にて、アルバム『BABYMETAL』が大賞を受賞。
5月、メキシコ、カナダ、アメリカ、ドイツ、フランス、スイス、イタリア、オーストリア、日本、イギリスを巡る2度目のワールドツアーを開始。アメリカでは「Rock On The Range 2015」に、ドイツでは「ROCKAVARIA」と「Rock im Revier」にも出演。また、海外レーベルのearMUSIC、RALと契約し、欧米でCDの販売を開始したほか、国内で発売した映像作品『LIVE IN LONDON -BABYMETAL WORLD TOUR 2014-』がオリコン週間チャートのBlu-ray総合で1位となり、10代アーティスト初の2作連続Blu-ray総合1位を記録した。
6月、英ロック誌のケラング!が主催する「KERRANG! AWARDS 2015」の授賞式に出席し「THE SPIRIT OF INDEPENDENCE AWARD」を受賞、同アワードの受賞は日本人初となった。また、イギリスの「ダウンロード・フェスティバル 2015」でのドラゴンフォースのステージにシークレットゲストとして参加し「ギミチョコ!!」で共演したほか、英メタル誌のMETAL HAMMERが主催する「METAL HAMMER GOLDEN GODS 2015 AWARD CEREMONY」に出席し「BREAKTHROUGH AWARD」を受賞、授賞式でドラゴンフォースとコラボレーションライブを行った。6月下旬には幕張メッセにて全席オールスタンディングでの公演を行い、ワンマンライブとしては自己最多となる2万5000人を動員。
ライブサポートバンド
BABYBONE(ベビーボーン)
カラオケ演奏時に参加する当て振りのバックバンド。
神バンド(かみ-)
生演奏時に参加するバックバンド。1つの公演につきギター2名、ベース1名、ドラムス1名がステージに同時登板する。
現在のメンバー大村孝佳(C4) - ギター
Leda(元DELUHI) - ギター
藤岡幹大 - ギター
BOH(元BINECKS) - ベース
青山英樹(EVER+LAST) - ドラムス
前田遊野 - ドラムス
過去のメンバー 紫煉(妖精帝國) - ギター
RYO(BLOOD STAIN CHILD) - ベース
SHIN(FORCE PRIME) - ドラムス
IKUO(BULL ZEICHEN 88) - ベース
前田秋気(I Don't Like Mondays.) - ドラムス
小林信一(地獄カルテット) - ギター
かどしゅんたろう(TAKUYA and the Cloud Collectors) - ドラムス
野村康貴 - ギター
特徴
ヘヴィメタル風のパフォーマンスを行うが、決めポーズはメロイックサインではなくキツネサイン(影絵のキツネ)。グループのテーマカラーは赤と黒を基調にしており、衣装やメイクなどにはゴシック要素が含まれている。
ボーカルパートは、センターのSU-METALがメインボーカルを担当し、両サイドのYUIMETALとMOAMETALがコーラスを担当する。ダンスには、ヘッドバンギング、演劇、格闘技などの要素をアレンジして取り入れており(ベビーヘドバンなど)、振り付けはMIKIKOMETALが担当している。楽曲の傾向としては、エレクトロニコア、オルタナティヴ・メタル、メロディックスピードメタルといった曲調が多く、歌メロはアイドルポップ、歌謡曲、童謡などを組み合わせているものが多い。なお、曲中でデスヴォイスが使用されることもあるが、メンバーは発声しない。
ライブ公演中はMCが無く、主に単独ライブでは「キツネ様の黙示録」と呼ばれる紙芝居風の映像とナレーションが時折挿入されながら進行する。これらの映像とナレーションは、ヘヴィメタルの復興を掲げる「メタルレジスタンス」と名付けられたストーリーで構成されていることが多い。
通常の楽曲とは別に、SU-METALのソロ曲と、YUIMETALとMOAMETALがメインボーカルを務めるユニット「BLACK BABYMETAL(ブラック・ベビーメタル)」の曲が存在しているほか、公演タイトルに“聖誕祭”が付くライブでは、メンバーの誕生年に関連した楽曲などを数曲ほど、メタル風にアレンジしてカバーしている。
バックバンドが3種類存在しており、「BABYBONE(ベビーボーン)」と「キツネ楽団」は当て振り、「神バンド(かみ-)」は生演奏になり、それぞれライブ毎、もしくはセットリストによって切り替わる。また、バックダンサーとして「SISTERBONE(シスターボーン)」が加わることもある。
楽曲やライブ演出、グッズなどの中には、メタル系バンドをオマージュしているものも存在する。 SU-METALは自分達の音楽ジャンルを「メタル」と「カワイイ」を混ぜた「カワイイメタル」であると称したことがあった。
ファンのことは「モッシュッシュメイト」と呼ばれる。
不定期で開催されている公式ファンクラブ会員限定ライブの内、性別限定ライブにはドレスコードがあり、男性客は会員Tシャツの着用かつコープス・ペイント、女性客は赤い物の着用または特定の髪型などが指定される。
<世界の反響と批評>
日本
日本ではヘヴィメタルが浸透していないということもあり、メディアへ露出することは少ないが、2014年7月から開始された海外ツアーやレディー・ガガの前座へ参加したことなどをきっかけに、一般メディアに取り上げられる機会が増え、以降は「逆輸入アイドル」として報道・批評されたり、ガガとの共演を強調して紹介されるケースが多くなった。
日本のヘヴィメタルメディアにおいては、老舗雑誌である『BURRN!』では、基本的にBABYMETALが掲載されることは無いが、編集長の広瀬和生は、BABYMETALについて「ヘヴィメタルかどうかは何とも言えないが、(所属事務所であるアミューズ側が)編集部にプロモーションをすれば取材をする。ただし、インタビューをするなら(ヘヴィメタルに詳しくない)女の子3人よりも制作側。」と答えており、同編集部の前田岳彦は「ヘヴィメタルアーティストと呼ぶ事にはちょっと憚れますね」、同じく藤木昌生は「BABYMETALと呼ばれる3人の少女はメタルに興味が無いでしょうから、それを取り上げるのは逆にマイナスになると思う」と否定的な意見を残している。一方、同じ出版元から2013年に創刊された雑誌『ヘドバン』では、編集長のウメこと梅沢直幸は、BABYMETALに衝撃を受けた事をきっかけに雑誌を立ち上げ、メンバーの3人だけでなく、プロデューサーのKOBAMETALや振付師のMIKIKOMETALといった関係者にもロングインタビューを行うなど、積極的に取り上げている。
欧米
海外では欧米を中心にヘヴィメタルが浸透しており、また、日本的なアイドルがほとんど存在していないということもあり、「異色メタルユニット(バンド)」として報道・批評されることが多い。BABYMETALの存在自体は、2011年10月にYouTubeで公開された「ド・キ・ド・キ☆モーニング」のミュージックビデオを期に知られるようになり、その後、2014年2月に公開された「ギミチョコ!!」のミュージックビデオが注目されたことをきっかけに、様々なメディアで批評を受けるようになった。また、音楽評論家の伊藤政則は、BABYMETALが「サマーソニック 2012」に参加した際に、ライブを観賞したイギリス人のカメラマン(ロス・ハルフィン)がBABYMETALのパフォーマンスに驚愕し、メタリカのラーズ・ウルリッヒへ伝えたことがきっかけで、ミュージシャン界隈から口コミで評判が広がり、Sonisphere Festivalへの参加や、レディ・ガガのコンサートの前座への起用、大衆的な注目の高まりに繋がり、海外進出が順調に行ったのではないかと述べている。
コンセプト、音楽性
「ギミチョコ!!」が公開された直後の2014年3月、アメリカのネットメディア『The Daily Dot』は、BABYMETALの存在を「日本から飛び込んできた狂気的なコンセプト」と論じ、「音楽の趣味がメタルとティーンポップの中間にあるリスナーにとって、BABYMETALはまさにミラクルな存在」と評価している。
同月のアメリカの日刊紙『USAトゥデイ』は、「BABYMETALのビデオは最高の傑作−それともその反対?」と題した記事の中で、「ギミチョコ!!」について「デスメタルとEDMのリズム、甘ったるいJ-POPのメロディが奇妙に混ざり合ったサウンド。まるでチョコレートコーティングされたシリアルと土曜の朝のTVアニメみたいにハマる。とってもくせになる作品。」と評価している。
イギリスの日刊紙『ガーディアン』は、「日本のハイソックスを履いたロックスター」と題した記事の中で、BABYMETALの存在について「頑固なメタルファンはこのバンドのコンセプトを全く理解できないかもしれない。」としながらも、「BABYMETALは悪魔のように手段を選ばぬ天才の策謀家が生み出した新しい音楽。」と評価している。
イギリスの音楽ライターであるドム・ローソンは、BABYMETALの音楽性について「正当なヘヴィメタルではないが、ヘヴィメタルとJ-POPのハイブリッドである」と語っており、「メタルファンが既存のヘヴィメタルを求めているのなら、アイアン・メイデンやカーカスなどを聴けば良い」とも答えている。
アメリカのユーザー参加型HR/HM情報サイト『Blabbermouth.net』では、ユーザーの間で肯定的な意見と否定的な意見に分かれて激しい論戦が行われるなど、メタルファンの間で賛否両論になることもあり、日刊紙『ロサンゼルス・タイムズ』は、「BABYMETALはヘヴィメタル界でいま最も意見を二分するグループだ」と述べている。
パフォーマンス
アメリカの週刊雑誌『タイム』は、「BABYMETALはホンモノのメタルファンも味方にすることが出来るか?」と題した記事の中で、「BABYMETALが新しいシーンを切り開く存在になるか、それともただの一発屋で終わるのか。Sonisphere Festivalで本物のメタルファンを唸らせられるかどうかが、今後彼女たちの進むべき道の大きなヒントになるだろう。」と、ミュージックビデオではなく、ライブで聴衆の支持を得られるかどうかが人気の分かれ目になると論じている。
前述のSonisphere Festivalでの公演をレポートしたイギリスの音楽ニュースサイト『Gigwise』は、「Sonisphere Festival 2014で良かったことベスト10」と題する記事の中で、「ベビーメタルを出演させたことは天才的なお手柄」として好意的に評価し、『Virtual Festivals』も聴衆の反応に関して「当初は冷やかし半分面白半分が支配的だったのが、ソニスフィアを去るころには畏怖の念に満ちた敬意に変わっていた。」と評価している。
アメリカのメタルニュースサイト『MetalSucks』は、ロサンゼルス公演のレポート記事で、「真のメタル、偽メタル、そしてBABYMETAL」と題したレビューを掲載し「BABYMETALはメタルではなく、キャラクター・音楽など様々な要素が複合した“演劇”に近いものだ」と論じている。
アメリカの週刊音楽業界誌『ビルボード』は、ニューヨーク公演のレポートの記事で、BABYMETALのライブを「音楽から熱意と知性を感じる。」「バックバンドが恐ろしいほど上手い。」と評価している。
アメリカの音楽ライターであるキム・ケリーは、BABYMETALについて「楽器も弾けず、グループ結成までヘヴィメタルを聞いたことがなかった彼女らの存在は、サブカルチャーと、多くの人が真面目に愛する音楽に対する侮辱である」と批判する一方で、ニューヨーク公演の観賞後には「BABYMETALが本物かどうかはさておき、若いファンたちが最終的に真のメタルファンになってくれるのなら、それも悪くはないだろう」と述べている。
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