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2016年06月13日
ほんまにオレはアホやろか
水木しげる先生の自伝『ほんまにオレはアホやろか』を読みました。
帯に書かれた「学校を出てサラリーマンになって、一生の先の先が、みえるといったような生活は、ぼくなんか、苦手だ。そんなの、面白くない。」という一節に惹かれて。
私も、一生の先の先が見えない生活だからでしょうか(笑)
普段読む農業本ももちろん勉強になるのですが、別の分野で成功している方の自伝も、やはり勉強になることが多いなと思いました。
水木先生の波乱万丈な人生の中でも、戦時中に派遣された南洋のラバウルで、土人たちと生活を共にしている話の中の一節はとても心に残りました。
「とにかく、土人たちの生活は精神的に豊かで充実しているのだ。ブンメイ人のせかせかした生活がばかばかしくなってくる。彼らは、午前中三時間ばかり畑仕事をするだけだ。それだけで、自然の神々は彼らの腹を満たしてくれる、人一倍つくって、冷蔵庫なんぞに貯えておく必要はない。いるだけつくって、いるだけ食えばいいのだ。自然の神は、彼らの心まで豊かにする。」
自分が今更『俺ら東京さ行ぐだ』の歌のような環境での生活ができるはずもないということ、これから結婚して子育てをしてということを考えると、さすがに三時間ばかり畑仕事をするだけでいい人生は望めないとわかっているのですが、「いるだけつくって、いるだけ食えばいい」という考えは、心に留めておきたいなと思いました。
「これだけの食材を誰が食べるんだろう」
そんなことを思いながら大規模な農業をやっていくよりも、私はもっと自分の眼に見える範囲、手の届く範囲の農業、仕事をやっていきたいと思っています。
そのための仕組みづくりは、もちろん簡単ではないはずです。
それでも、水木先生のように、波乱万丈な人生を最後には面白おかしく語れるよう、好きなことや面白いことをやり続ける後悔のない人生を送りたいと思います(^^)/