映画
『こんにちは、母さん』
をご覧になりましたか
公開されて
1ヶ月は経つので
少々ネタばれも
いたします
ご注意ください
私ははじめて
映画館で山田洋次監督の
映画を観ました
90歳の監督が撮ったなんて
思えないほど若々しい
吉永様も美しい
おばあさんには見えません
お母さんにも見えない
何でだよって思うんだけど
それが唯一無二の
吉永小百合さんという
透明感でもあるのかも
しれません
お母さん、おばあさん
というのは
女商売張ってきて
可愛くても
手垢とか世間のしがらみに
多少汚れている物です
多かれ少なかれ
そうしなければ
子どもを守れないから
でも
今回のお母さん役の
吉永様には
あまりそういう感じはない
『あそこの奥さんね〜』
とかいう
噂話する姿も多分
似合わない
（それが母とかおばあさん
というワケではないけど）
本当に
私は吉永様の美しさにひれ伏す
それが良いとか悪いとかではなく
この映画の評価が変わるというモノでも無い
心身ともに健康的で
美しい人なのですね
（個人的な感想です）
それはそれとして
吉永様の美しさを別にしても
私は見終わった後
しばらく席が立てませんでした
映画を見終わった後
席から立てないほどの感情があったのは
そうそうあることではありません
それくらい
ひどく良い映画でした
70代の母親の
恋愛を描く、と言いながら
人間の善良さを
人生を
反戦を
弱き人に注がれる優しい目線を
描いています
（これが一番言いたいのかも）
何度か泣きそうに
させるのは山田洋次監督の
テクニックなのかな
なんて思いつつ
”ヤラレタ”と
思って泣いてしまいます
本当に良すぎて！
せんべい食べてる
大泉洋さんに
泣かされようとはね！
宮藤さんの役は
途中から
アンガールズの田中さんに
見えてました
細いから？なぜだろう？
（良いか悪いか分らないけど）
彼の役は考えさせられます
実際にサラリーマンであの行動できる人は
多分少ない
いつも弱いと思われるような人が
ほんとはいつも強いのかも
助けられる”強さ”をもっている
恩に着るよという準備が出来ている
本当なら佃煮のセットで済まされるような
恩の着方ではないのに、、、というのは
個人の感想ですが
（私なら一生気に病むかも、、、
まあ、気に病むくらいなら
木部は会社で
ああいうことにならないだろう）
悪びれてない感じがするのは
ある意味うらやましい
孫娘の
ヘソ出しルックは
ずるい！
かなりずるいです
そこしか映してない
シーンもあるほど
監督のお気に入りと見ました
折れそうなほど細い永野さんは
ヘソを出しても
いやらしくないのです
ぜひまだご覧になってない方は
映画でご確認を
私は良い映画を観たら
『死』を考えてしまうけど
それは
私が死んだ後もこの映画は
未来の人に見られるであろう
と思ってしまうから
それを今私は
見てるんだなと思うから
なのですが
映画の中でも
『死』に触れていますね
映画の中で
吉永さんに
死ぬのは怖くない
でも
動けなくて
人の世話になることが
怖いと言わせています
登場人物の一人に
ヨタヨタになりながら
でもちゃんと仕事をしている
一人の高齢の路上生活者が出てきます
生活保護を受けないプライドを
見せたりしています
山田洋次監督も
そうありたいと
思っているかのようでした
川が出てきます
隅田川が印象的に出てくるのです
あるときは
サラリーマンの宴会場の屋形船を
ある意味外側から冷ややかに
恋の高揚感を屋形船ではない
違う船の中から見た
川の流れに表される
そして戦争の時の戦火の記憶の川
生死を分けた橋と飲み込んだ川
最低でも3回は印象に残ります
感じ方は
個人差があると思います
『こんにちは、母さん』
という題名が効いています
最後の最後に
”ああ、それでこの題なのか”
と納得して終わるのでした
確実に
良い映画でした
（私は何回言うのでしょう）
