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2017年08月09日

22歳男性「ある種異様な」新人研修受け自殺

ゼリア新薬の22歳男性「ある種異様な」新人研修受け自殺


気になる話だ。



BuzzFeed News より


ゼリア新薬工業に勤めていた 男性Aさん(当時22歳)が、 新入社員研修で 「過去のいじめ体験」 を告白させられ 「吃音」 を指摘された直後の 2013年5月に自死し、 「業務上の死亡だった」 として 2015年に労災認定を受けた。 Aさんの両親は8月8日、 ゼリア新薬と研修を請け負った会社、 その講師を相手どって、 安全配慮義務違反や 不法行為に基づく損害賠償、 約1億円を求める訴訟を東京地裁に起こした。 千葉県在住の父親(59歳)と 代理人の玉木一成弁護士が 厚生労働省で記者会見し、 明らかにした。 原告側によると、 Aさんが亡くなるまでの 経緯は次のようなものだ。 Aさんは早稲田大学を2013年3月に卒業後、 4月からゼリア新薬工業で働き始めた。 新入社員研修は4月1日から始まり、 8月9日まで続くはずだった。 この間、 Aさんは 会社の指定した 宿泊施設に缶詰状態だったが、 5月18日に 異常行動があったとして 帰宅を命じられた。 そして、その途中、 東京都新宿区内で自死した。 何が起きていたのか。 中央労基署の認定によると、 労基署が注目したのは、 4月10日〜12日の3日間、 ビジネスグランドワークス社が 請け負って実施した 「意識行動改革研修」。 その中で、Aさんの 「吃音」や「過去のいじめ」 が話題になった。 講師から過去の悩みを 吐露するよう強く求められた上で、 Aさんはこうした話をさせられていたという。 Aさんは、研修報告書に、 次のように書き残していた。 「吃音ばかりか、 昔にいじめを受けていたことまで 悟られていたことを知った時の ショックは うまく言葉に表すことができません」 「しかもそれを 一番知られたくなかった 同期の人々にまで 知られてしまったのですから、 ショックは数倍増しでした。 頭が真っ白になって その後 何をどう返答したのか 覚えていません」 「涙が出そうになりました」 一方、 研修の講師は、 Aさんの報告書に 赤字で次のような コメントを残している。 「何バカな事を考えているの」 「いつまで天狗やっている」 「目を覚ませ」 どのような研修だったのか。 原告たちの聞き取りに対し、 ゼリア新薬の新人研修担当者は、 「自分も受講したことがある」 として、次のように供述したという。 「軍隊みたいなことをさせる 研修だなと感じました」 「いつも大きな声を出す必要があり、 機敏な動きを要求され、 指導員が優しくない」 「指導員は終始きつい口調」 「大きな声で命令口調だということです」 「バカヤローといった発言も多少はあった」 「最終的には感極まって 涙を流す受講者も出るような研修」 「研修会場は ある種異様な空間でした」 「個人的にはもう受けたくない」 「途中で体調不良者が出ることもあります」 中央労基署は、 このビジネスグランドワークス社の実施した 「意識行動改革研修」の中で 「相当強い心理的負荷があった」と認め、 それが原因でAさんは統合失調症を発症して、 自死に至ったと結論付けた。 なお、 ビジネスグランドワークス社の研修は 3日間だけだったが、 それ以外の研修期間中、 土日に帰るにも外泊許可が必要だった。 会社が、 他の研修生たちに面談した結果として、 「私も当時は3時間しか寝られなかった」 という告白があったという。 Aさんは入社後、 自宅にゆっくり帰ってきたのは、 ゴールデンウィークの期間中だけだったという。 玉木弁護士は 「宿泊施設にほぼ拘束され、 6時間の睡眠も確保できないような 長時間研修を受けていた」 と指摘する。 「やっとここまで来られた」 記者会見した父親(59歳)は 「亡くなってから約4年、 やっとここまで来られたという実感です」と、 話を切り出した。 「息子は缶詰で研修を受けさせられ、 ほぼ自宅には帰ってきていませんでした。 ですから、事故が起きたときには、 家族は全く事情がわかりませんでした」 家族は最初、もしかしたら、 Aさんが会社に迷惑をかけていたのではないかと 不安も感じていた。しかし……。 「いろいろ調べると、 実態が見えてきました。 たとえば私たちは、 息子が毎日書いていた 研修日誌を亡くなった後、 研修のために泊まっていた部屋で たまたま発見しました。 この研修日誌は、 あやうく会社側に回収されるところでした。 これによって 徐々にどういうことが 起きていたかわかりました」 「もうひとつの証拠が、 息子の携帯です。 息子はLINEで、 学生時代の友達や同期にいろんなことを 詳細に書いていました。 LINEで時間もわかるので、 深夜や早朝に何かをしていたことがわかる。 それを追いかけていって、 いろんなことがわかってきたんです」 労災認定の最大のポイントとなったのが、 Aさんが書いていた研修報告書だった。 父親はこう語る。 「報告書は、 当時の人事部長宛てに出されたもので、 複写用紙で書かれていて、 複写の2枚目なんです。 これが見つかったからこそ、 労災申請に至ったんですが……」 この報告書(写し)は、 息子の自室を整理する中で、 本棚の中に挟んであるのを たまたま発見したのだという。 「これまで事実を知りたいということで、 会社と交渉してきました。 しかし、この原本は、 会社にあるはずなのに いまだに出てきていません」 家族の疑問 家族が疑問視するのはAさんの 「吃音」や「いじめ」が なぜ研修で話題にのぼったのかだ。 父親を含め家族は 「生まれて22年付き合っていて、 吃音なんて、一切思ったことがなかった」 という。 「妻も娘も幼少時からピアノをやっていて、 絶対音感があるので、絶対わかる」 「いじめも聞いたことがない」 と父親は断言する。 父親によると、 Aさんは文学部出身だったが、 空手の有段者。 筋トレが趣味で、 自室にはバーベルや プロテインが置いてあったという。 会社側は Aさんの側に問題が あったのではないかと 疑問視してきたという。 父親は、これは 「Aさんの弱さ」 から起きた事件ではないのだと、 力を込めて反論していた。 Aさんは、 社交的で非常に友人が多いタイプだった。 亡くなった友だちが、 6月8日に追悼文集を作ってくれたという。 「どれだけ皆さんから愛されていたか、 その証拠として持ってきました」 父親はそう語り、 誇らしげに文集を掲げた。 会社側は…… 一方、 ビジネスグランドワークスの宮ア雅吉代表は、 BuzzFeed Newsの取材に次のように回答した。 「研修内容は問題がないものでした。 労基署からは事情聴取がなく、 労災認定は事実誤認です。 当社の研修が問題なく終了した後、 ゼリア新薬で実施した研修中に 不幸があったと認識しています」 研修は3日間の日程で、 4月10日が朝9時から夜9時まで、 4月11日は朝6時から夜9時まで、 4月12日は朝6時からで、 午後4時に解散した。 宮ア代表は 「いつまで天狗やっている」 「バカヤロー」 等の言葉はあったと認めたが、 それは 「本人に気付いてもらうため」 だと説明。 研修中に泣き出す人もいるという点については、 「審査暗記したものを時間内に発表する審査があり、 その審査に合格した人が感激して泣き出す人はいます」 とした。 BuzzFeed Newsは、 ゼリア新薬工業にも取材を申し込んでいる。 回答があれば追記する。
「怖い」 と感じたら その「怖い」に 適応するために 人の心の無意識は 色々なこと始める。 過剰に順応しようとしたり 我慢するために 何も感じないようにしたり。 どのようなやり方であれ ストレスは 解消するための行動をするまで 確実に蓄積される。 ほぼ「怒り」の形で蓄積される。 「人を厳しく指導する」 という人の中には 過去に これと同じ「怒り」を 蓄積してきた人が多い。 つまり 「指導は厳しくあるべきだ」 とか 「近頃の若い者は考え方が甘い」 とか言う人の 根底の動機には高い確率で 「自分の問題」が あることが多い。 あまりはっきりと 認識されていないが 今の若者は 「甘い」とか 「厳しいことに耐えられない」 ということではなくて 厳しい扱いや乱暴な言葉遣いを 「悪いこと」 として心の中では認識している。 小学校や中学校では 心理的に傷つかないことを 現実の一般的な社会より かなり極端に強く求めている。 親からのクレームを 回避する目的もあるだろうが、 実際、傷ついた心を癒して 正常に戻せる場や人間関係は 思いの外少ない。 その結果 厳しいことを人に要求したり 乱暴な言葉遣いで 人に何かを強要したりすることは 「悪いこと」になる。 厳しいと感じることを耐えるならいざ知らず、 自分が「悪い」とされる扱いを受けた となれば、 心に傷を持っていたり 何らかのコンプレックスを 持った人間にとっては 耐え難い苦しみになる。 つまり人に何かを強引に 要求することは危険なのだ。 心理学的な裏付けなしに 強い指導で 「能力を引き出す」 とか 厳しい指導で 「わからせる」 とか そういうことは 極端な言い方をすれば 無免許運転と同じなのだ。 厳しい指導で可能な変化は 一時的で表面的な適応だけだ。 そして そのストレスは 主に「怒り」 という形で確実に蓄積され 必ず仕返しをする。 そこには理性や論理は働かないから 仕返しの対象は 無関係の他人であることもあるし 自分自身であることもある。 また、 厳しい指導をする側は 自分がどんな 「怒り」 を蓄積しているか 考えた方がよい。



posted by sachi at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事
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