2017年07月25日
閉会中審査 「首相と加計学園理事長のゴルフや食事の際にどちらが支払ったか」
閉会中審査 「首相と加計学園理事長のゴルフや食事の際にどちらが支払ったか」
せっかく世の中が
「首相の人柄が信頼できない」
って言ってるのに
テレビで昨日のやりとりを見ているとどう見ても
民進党の方が信頼できない。
安倍首相が言う立場にないことを無理に言わせようとしたり
食事代をどっちが払ったとか
場面を切り取ってイメージダウンを狙うのがあまりにも見え見えで
本当に信頼を失う。
質問者の格で言えば完全に小野寺五典氏の勝ち。
大串氏のところを抜き出したが、ひどかったのは大串氏だけではない。
認可の白紙撤回をその場で迫った玉木氏も同じである。
特に玉木氏は獣医師会との繋がりがあるわけで
パフォーマンスの露骨さは目を疑う。
相手のアンフェアを糾弾するのにアンフェアな方法ではいけない。
民進党の大串博志政調会長は24日の衆院予算委員会で、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設の意向について、安倍晋三首相が認識したのが「今年1月」との答弁を引き出した。
しかし首相と加計学園理事長のゴルフや食事の際にどちらが支払ったかなど政権のイメージダウンを狙う質問も目立った。主なやりとりは以下の通り。
大串氏
「(文部科学省前事務次官の)前川喜平参考人に和泉洋人首相補佐官との面会の日付などを聞く」
前川氏
「昨年9月から10月にかけて、私は和泉さんのもとを数回訪れている。昨年9月9日、和泉補佐官の官邸4階の執務室を訪ねたのが、おおむね午後3時ごろだ。その際、国家戦略特区の獣医学部新設について手続きを早く進めろという話があって、これについて私は今治の加計学園のことであると承知した。
その際に、和泉補佐官から『このことは総理が自分の口から言えないから、自分が代わって言う』と。こういった話がありました。私は、これは加計学園と総理との関係があれば確かにそういうことなんだろうなと。総理が自分の口からはいえないという事情はそこで納得した。
その日のうちに担当課である高等教育局専門教育課にこういった事実関係を伝えておいた。ただ、このことが大臣の意思決定に影響を与えるということは必ずしも好ましくないと考えて、私自身から大臣に報告はしていません。これをどう処理するかは担当局担当課に任せたということだ。
9月29日午後2時ごろ、私からアポイントをとって、和泉補佐官のところを訪ねた記憶がある。この日は9月26日に文科省の専門教育課の者が内閣府に呼び出されて、平成30年4月の開学を大前提にして最短のスケジュールをつくれと、これは『官邸の最高レベルが言っている』ことであるというような申し渡しを受けてきた。私がこの話を担当課から聞いたのは28日で、その際に大臣の感触なども聞いた。大臣は非常に慎重だったし、なぜ30年4月開学なのか、あるいは党の手続きにかけなくて良いのか、そういったことに大臣は大変ご懸念があったと認識していた。
そういったことを踏まえた上で29日に、9日には和泉補佐官からいわば宿題を投げられた形だったので、宿題は一応は返さなくてはいけないということで、29日の午後2時ごろですが、和泉補佐官のもとを訪ねて、獣医学部の件についてはなかなか難しいですと。引き続き検討しますということを申し上げた。
さらに10月17日にこれは和泉補佐官から呼び出しを受けて、おおむね午後4時前後ですが、和泉補佐官の官邸4階の執務室を訪ねた。その際にも和泉補佐官からは、国家戦略特区における獣医学部新設の件、早く進めてほしいというような話があったが、この時点においてもなお、文科省としてははっきりとした方針は立てていなかった。というのはやはり、加計学園の獣医学部、この時点では加計学園と決まっていたわけではない。表向きは。しかし、暗黙の共通理解としては、加計学園のことであるということは文科省も内閣府も十分承知していた話だ。
その今治市からの具体的な提案、というのはとりもなおさず加計学園の具体的提案ですけれども、今治市からの具体的提案が9月21日の今治市分科会でも明らかになったわけだが、本当に日本再興戦略に記されているような4条件を本当に満たしているのか。文科省としては、とうてい確信を持てないし、その時点では強力なライバルである京都府、京都産業大が具体的な構想を持っているということを承知していたので、なかなか結論が出せない状況だった。そういった状況を踏まえて、10月17日の時点では引き続き検討中としか答えることができなかった。和泉補佐官にはそのようなことを申し上げたと記憶している」
大串氏
「もう一つ聞きたい。和泉補佐官の前に、8月下旬に木曽功参与の訪問を受けて『よろしく』といわれた。木曽さんが8月下旬で、時を空けずに9月に和泉補佐官からそういう話があった。前川さんはどういう印象をもったか」
前川氏
「木曽氏は内閣参与であり、加計学園の理事、千葉科学大学の学長という3つの肩書を持っていたが、その訪問を受けたのは8月26日の15時ごろだ。文科省の事務次官室でお受けした。30分ぐらいいらっしゃったが、その中で今治の獣医学部の新設を文科省として早く進めてほしいという話があって、これはご自身が内閣官房参与ではありましたけれど、加計学園の理事だから、加計学園の獣医学部を早く作ってほしいという趣旨だと受け止めた。
木曽理事は進め方についても文科省としては国家戦略特区の諮問会議の決定に従えばいいのだと。自分のところで考えて責任を負うのではなくて、国家戦略特区が決めたのだから、それに従うという形をとれば文科省の責任という形にはならないだろうという示唆があった。こういう国家戦略特区でいわばトップダウンで決めればいいという進め方にもご示唆があったということは、木曽理事は事前に内閣官房、ないし内閣府との間で進め方についての相談をしてきているのだろうと思った」
大串氏
「そういう動きがあった上での8月末と9月。事実関係に相違はないか」
和泉氏
「先ほどの答弁でも申し上げた通り、9月から10月にかけて、前川さんが私の部屋に来たことは何度かあったと記憶している。前川さんは、知らない仲ではないので『状況はどうですか』と聞いたのは事実だ。で、9月に来ていただいたときに前川さんはその中身を十分に理解しておられないようだったので、先ほど申し上げたとおり、『次官として全体をフォローしていただきたい』ということを申し上げたと思う。
加えて申し上げると、補佐官として特区諮問会議に陪席している。総理は常々、『岩盤規制改革を全体としてスピード感をもってやるべきだ』とおっしゃっていたので、前川さんに『スピード感をもって取り組んでほしい』ということは言った。ただ、不当な圧力をかけるものでも、行政を曲げてことを進めてほしいということでもない。
その上で、先ほど前川さんがおっしゃった、『総理が自分の口で言えないから、代わって私が言う』という表現は、仮にそういう極端な表現をしていれば私の記憶に残っているが、全く記憶に残っていません。従って、言ってございません。そういったことでございます」
大串氏「確認したい。『総理が言えないから、代わりに自分が言う』という発言ではなくても、相手がそう受け取るだろうという発言を9月9日に前川参考人にしなかったのか、記憶がないのか。はっきりしてほしい」
和泉氏
「しなかったと思っている」
大串氏
「そんなに遠い前の話じゃない。もう一度おたずねする。言わなかったんですか、記憶がないんですか。明確にお答えください」
和泉氏
「記録に残っていないので、私の記憶に従って答えるしかないが、言わなかったと思います」
大串氏
「両者の言い分が違う。和泉補佐官は国会から証人喚問の要請があれば受けられるか」
和泉氏
「国会が決めることなので、私はコメントしませんが、国会の決定には従います」
大串氏
「安倍晋三総理。この問題、発言が食い違っていて国民のもやもや感が残っている。総理は繰り返し国民に丁寧に説明をするとおっしゃっている。両者が参考人招致でなくて、証人喚問を受けるといっている。ぜひ自民党総裁として証人喚問を認めていただきたい」
安倍首相
「国会の運営ですから、まさにこれは国会がお決めになることであります。その上で申し上げれば、まさに公平公正であるべき行政がゆがめられたかどうかを今、議論しているわけです。松野博一文部科学相も山本幸三地方創生担当相も、そして私も出席し、和泉首相補佐官も藤原豊審議官も出席させていただいている。誠意をもって真実を述べている。
そして、ただいま和泉補佐官もこの予算員会の参考人として重要な責任を果たさなければいけないという思いで、ここで自分の今までの前川委員との関係についてもるる述べられたものと思う。いずれにせよ、われわれは国会から要請があれば誠意をもって説明させていただきたい」
大串氏
「私は自民党総裁としてお聞きした。ここまで核心の2人の答弁が食い違う。だから真実が明らかにならない。総理は繰り返し説明責任を果たすと言っている。証人喚問を行うべしということをお答えいただきたい。それが国民への丁寧な説明をする責任の果たし方だ」
安倍首相
「国会が予算委員会において決められたことですから、われわれは政府として責任を果たしているところでございます」
大串氏
「2人の意見が食い違っている。だから虚偽の答弁ができない証人喚問という場で行うべきだ。総理は証人喚問をやると決められる立場にある。ぜひ、この場で証人喚問を受けていただきたい」
安倍首相
「証人喚問を開くという、私の権限できるというご指摘がございましたが、お言葉ですが、私は総理大臣、行政府の長でして、委員会の運営については委員会において自主的に判断されるということはご承知の通りであろうと思います。ですから、国会においてお決めいただきたい。プロセスの食い違いが出ているということについてはですね、反省点として考えていかなければならないと考えております」
大串氏
「聞いていない質問に答えないでください。閉会中審査で論点が出てきた。まさにここがポイントで、両者の食い違いがある。そこを証人喚問する。国民の皆さんはここで決着をつけてくれと思っていますよ。それができるのは総理なんですよ。ぜひ決めていいただきたい。決めないと、説明責任を果たすという言葉が口だけだということを明らかにしている」
《浜田靖一委員長が発言する。
「一言申し上げます。あくまでも委員会の決定は委員会の理事会において決定するわけですので、言い方を間違えないようにしていただければと思います」》
大串氏
「言い方を間違えないようにしますが、この委員会が開かれたのは総理のイニシアチブがあったからだ。証人喚問も総理のイニシアチブで前に進めてもらいたい。約束されなかったのは極めて残念です」
大串氏
「総理と加計理事長との関係。50年ぶりに加計学園が獣医学部を新設するに当たり、総理と特別な関係にあったんじゃないか。第2次安倍政権になって公になっているところだけでも14回の食事、ゴルフです。平成25年が1回、26年が3回、27年が3回、去年が7回。去年が圧倒的に多い。しかも昨年7月以降が6回。まさにこの夏から秋にかけて国家戦略特区の獣医学部新設の話がどっと進んだ。改めてこの中でも一度も加計理事長が獣医学部新設を願い出ているということは話題にも上がらなかったのか」
安倍首相「先ほど答弁いたしました通り、加計さんとは政治家になる前からの友人関係です。しかし、彼が私の地位や立場を利用して、何かを成し遂げようとすることは一度もなかった。彼はチャレンジ精神をもった人物であり、時代のニーズに合わせて、新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいというお話は聞いたことはございますが、今まで彼もさまざまな学部・学科を作ってきたわけでありますが、そういうことを含めて具体的に何かを今、今回で言えば獣医学部をつくりたい。さらには今治市にといった話は、一切ございませんでした」
大串氏
「加計理事長、構造改革特区にも十数回、獣医学部新設の申請をされている。2年前から国家戦略特区に移行して申請されている。総理は加計理事長が特区申請をしていると知ったのはいつですか」
安倍首相
「構造改革特区において加計理事長は申請していたわけですが、安倍政権においても4回申請され、民主党政権の最後に申請をされ、その判断をしたのは安倍政権であったものを入れると5回だが、5回ともわれわれは事実上認めていないわけです。構造改革特区は十数種の申請がございますが、認めていないものですので、そのときは説明は受けていない。ですから加計学園の申請が正式に認められた国家戦略特区諮問会議で私が知るところに至ったわけです」
大串氏
「正確にお答えください。いつですか」
安倍首相
「1月20日に加計学園の申請が正式に決定したわけでございます」
大串氏
「1月に初めて知ったということですか」
安倍首相
「先ほど申し上げました通り、私は知りうる立場にはあったわけですが、そのことについての具体的な説明はなかったわけでして、知った時期については今申し上げた通りでございます」
大串氏
「総理ね、本当に加計理事長が申請したこと自体を知ったのが1月20日ですか。にわかには信じられない。もう一度お答えください」
安倍首相
「今回の議論は今治市ということで議論されていました。事業者はその段階で決まっていないわけです。その観点から、先ほど申し上げました通りです」
大串氏
「申請を知ったのはいつですか。ぜひ答えてください」
安倍首相
「知ったということにつうては先ほど申し上げた通り、この1月の20日の特区諮問会議です」
大串氏
「総理、極めて真実でない答弁をしている。昨年秋も総理が議長の諮問会議が行われている。申請自治体が2つあるのはみんな知っている。総理だけが知らないなんてあり得ない」
安倍首相
「国家戦略特区制度については自治体が申請するわけです。そして私がいつもそこで指示するのは、個々の自治体、個別の県ではなくて、全体において常に指示をするわけでして、そこが国家戦略特区諮問会議およびワーキンググループの一つの特徴です。国家戦略特区諮問会議の民間委員が入ってオープンな議論を行っていく、そしてワーキンググループは民間の専門家で構成されているわけでして、中身について私に報告されることはない。私には国家戦略特区諮問会議にかかることについてのみ説明があるわけです」
大串氏
「申請は2自治体だけで、総理だけが知らなかったと考えにくい。なぜ疑っているかというと、昨年7月以降、加計理事長とのコンタクトが増えている。7月21日、山梨県の焼き肉屋。22日がゴルフ場。8月10日が河口湖の居酒屋。11日が山中湖のゴルフ場…。12月24日は写真でも出しました。フェイスブックにも載っていた写真だ。まさに認定に向けて動いているときにこれだけ会食しているので、なにがしかのことはあっただろうとみんなが思っている。まさか総理、これらの食事、ゴルフの代金などは総理がちゃんともってらっしゃるんでしょうね」
安倍首相
「私のプレー代は全て私が払っております」
大串氏
「食事代もそうですね」
安倍首相
「食事代については私がごちそうすることもありますし、先方が持つこともございます。ですがそれは私がもつ場合もあるわけでございます」
大串氏
「加計理事長が払われたこともあるわけですね」
安倍首相
「今にわかにはお答えできませんが、基本的にだいたい友人関係ですから割り勘で行っているときもありますし、私がごちそうすることも多々あるわけです」
大串氏
「きちんと答えてください。加計理事長から供応されたことも、お金を出されたこともあるんですね」
安倍首相
「いわばそこで何か頼まれて、ごちそうされたということは一切ないわけであります。友人関係ですから、こちらがご馳走することもあるし、先方もご馳走することがあるというのは申し上げた通りでございます」
大串氏
「国家公務員が権力関係のある人と食事してはいけない。総理は国家戦略特区諮問会議の議長だ。申請している人と何回も食事はするわ、ゴルフはするわ。これは大問題ですよ。このへんは加計さんにも聞いてみたい。加計理事長にこの場できちんと語ってもらうことが大事だと思いませんか」
安倍首相
「国会の運営については国会で、委員会でお決めになることです。加計氏の証人喚問ですが、国会においてお決めいただきたいと思います」
大串氏
「その逃げ腰は一体何なのか。あれだけ丁寧に説明するといいながら、逃げの一手に他ならない。委員長ぜひ、この場への加計理事長の参考人招致、できれば証人喚問もお願いしたい」
《浜田委員長
「理事会で協議させていただきます」》
民進党は思想・考え方の大きく違う人たちが集まっているわけだから
かなりしっかりした党としての意思統一や共通認識、
つまり、
ガバナンスがなければいけない。
それには抵抗のある人は多いだろう。
党の上の方から強制されたり制限されたりはいやに決まっている。
しかし、
民進党が一つの党としてやっていくには必要なことだ。
他の党ならいざ知らず、民進党のような成り立ちの党では
特に必要なことだ。
今回は特にそう思った。
今回の質問者の質問内容や質問の仕方
そして、相手の返答のシミュレーション。
それが党の中でしっかり揉まれたものだったのだろうか。
ああいう言葉を切り取ってイメージダウンをはかることが
党の中で揉まれ
その効果としてどのような効果を産むか議論されているのだろうか。
考え方の違う人間が集まり組織を作れば
共通の認識や共通の秩序を守らなければ
それぞれのエネルギーは勢力争いに向かうしかない。
民進党に厳しいガバナンスは必要なのだ。
気の早い人は
9月衆議院解散に動いている。
このままでは
民進党は自民党に勝てないから
自民党が政権を失うことはない。
自民党にとって悩ましいのは
憲法改正に必要な3分の2が取れるかどうかだろう。
このままでは民進党は問題にならない。
だからそこが強いガバナンスの必要性なのだ。
安倍首相と自民党はその辺の分析を慎重に丁寧にやることになるだろう。
内閣改造はそれで支持率が上がっても上がらなくても必要だと思う。
せっかく世の中が
「首相の人柄が信頼できない」
って言ってるのに
テレビで昨日のやりとりを見ているとどう見ても
民進党の方が信頼できない。
安倍首相が言う立場にないことを無理に言わせようとしたり
食事代をどっちが払ったとか
場面を切り取ってイメージダウンを狙うのがあまりにも見え見えで
本当に信頼を失う。
質問者の格で言えば完全に小野寺五典氏の勝ち。
大串氏のところを抜き出したが、ひどかったのは大串氏だけではない。
認可の白紙撤回をその場で迫った玉木氏も同じである。
特に玉木氏は獣医師会との繋がりがあるわけで
パフォーマンスの露骨さは目を疑う。
相手のアンフェアを糾弾するのにアンフェアな方法ではいけない。
民進党の大串博志政調会長は24日の衆院予算委員会で、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設の意向について、安倍晋三首相が認識したのが「今年1月」との答弁を引き出した。
しかし首相と加計学園理事長のゴルフや食事の際にどちらが支払ったかなど政権のイメージダウンを狙う質問も目立った。主なやりとりは以下の通り。
大串氏
「(文部科学省前事務次官の)前川喜平参考人に和泉洋人首相補佐官との面会の日付などを聞く」
前川氏
「昨年9月から10月にかけて、私は和泉さんのもとを数回訪れている。昨年9月9日、和泉補佐官の官邸4階の執務室を訪ねたのが、おおむね午後3時ごろだ。その際、国家戦略特区の獣医学部新設について手続きを早く進めろという話があって、これについて私は今治の加計学園のことであると承知した。
その際に、和泉補佐官から『このことは総理が自分の口から言えないから、自分が代わって言う』と。こういった話がありました。私は、これは加計学園と総理との関係があれば確かにそういうことなんだろうなと。総理が自分の口からはいえないという事情はそこで納得した。
その日のうちに担当課である高等教育局専門教育課にこういった事実関係を伝えておいた。ただ、このことが大臣の意思決定に影響を与えるということは必ずしも好ましくないと考えて、私自身から大臣に報告はしていません。これをどう処理するかは担当局担当課に任せたということだ。
9月29日午後2時ごろ、私からアポイントをとって、和泉補佐官のところを訪ねた記憶がある。この日は9月26日に文科省の専門教育課の者が内閣府に呼び出されて、平成30年4月の開学を大前提にして最短のスケジュールをつくれと、これは『官邸の最高レベルが言っている』ことであるというような申し渡しを受けてきた。私がこの話を担当課から聞いたのは28日で、その際に大臣の感触なども聞いた。大臣は非常に慎重だったし、なぜ30年4月開学なのか、あるいは党の手続きにかけなくて良いのか、そういったことに大臣は大変ご懸念があったと認識していた。
そういったことを踏まえた上で29日に、9日には和泉補佐官からいわば宿題を投げられた形だったので、宿題は一応は返さなくてはいけないということで、29日の午後2時ごろですが、和泉補佐官のもとを訪ねて、獣医学部の件についてはなかなか難しいですと。引き続き検討しますということを申し上げた。
さらに10月17日にこれは和泉補佐官から呼び出しを受けて、おおむね午後4時前後ですが、和泉補佐官の官邸4階の執務室を訪ねた。その際にも和泉補佐官からは、国家戦略特区における獣医学部新設の件、早く進めてほしいというような話があったが、この時点においてもなお、文科省としてははっきりとした方針は立てていなかった。というのはやはり、加計学園の獣医学部、この時点では加計学園と決まっていたわけではない。表向きは。しかし、暗黙の共通理解としては、加計学園のことであるということは文科省も内閣府も十分承知していた話だ。
その今治市からの具体的な提案、というのはとりもなおさず加計学園の具体的提案ですけれども、今治市からの具体的提案が9月21日の今治市分科会でも明らかになったわけだが、本当に日本再興戦略に記されているような4条件を本当に満たしているのか。文科省としては、とうてい確信を持てないし、その時点では強力なライバルである京都府、京都産業大が具体的な構想を持っているということを承知していたので、なかなか結論が出せない状況だった。そういった状況を踏まえて、10月17日の時点では引き続き検討中としか答えることができなかった。和泉補佐官にはそのようなことを申し上げたと記憶している」
大串氏
「もう一つ聞きたい。和泉補佐官の前に、8月下旬に木曽功参与の訪問を受けて『よろしく』といわれた。木曽さんが8月下旬で、時を空けずに9月に和泉補佐官からそういう話があった。前川さんはどういう印象をもったか」
前川氏
「木曽氏は内閣参与であり、加計学園の理事、千葉科学大学の学長という3つの肩書を持っていたが、その訪問を受けたのは8月26日の15時ごろだ。文科省の事務次官室でお受けした。30分ぐらいいらっしゃったが、その中で今治の獣医学部の新設を文科省として早く進めてほしいという話があって、これはご自身が内閣官房参与ではありましたけれど、加計学園の理事だから、加計学園の獣医学部を早く作ってほしいという趣旨だと受け止めた。
木曽理事は進め方についても文科省としては国家戦略特区の諮問会議の決定に従えばいいのだと。自分のところで考えて責任を負うのではなくて、国家戦略特区が決めたのだから、それに従うという形をとれば文科省の責任という形にはならないだろうという示唆があった。こういう国家戦略特区でいわばトップダウンで決めればいいという進め方にもご示唆があったということは、木曽理事は事前に内閣官房、ないし内閣府との間で進め方についての相談をしてきているのだろうと思った」
大串氏
「そういう動きがあった上での8月末と9月。事実関係に相違はないか」
和泉氏
「先ほどの答弁でも申し上げた通り、9月から10月にかけて、前川さんが私の部屋に来たことは何度かあったと記憶している。前川さんは、知らない仲ではないので『状況はどうですか』と聞いたのは事実だ。で、9月に来ていただいたときに前川さんはその中身を十分に理解しておられないようだったので、先ほど申し上げたとおり、『次官として全体をフォローしていただきたい』ということを申し上げたと思う。
加えて申し上げると、補佐官として特区諮問会議に陪席している。総理は常々、『岩盤規制改革を全体としてスピード感をもってやるべきだ』とおっしゃっていたので、前川さんに『スピード感をもって取り組んでほしい』ということは言った。ただ、不当な圧力をかけるものでも、行政を曲げてことを進めてほしいということでもない。
その上で、先ほど前川さんがおっしゃった、『総理が自分の口で言えないから、代わって私が言う』という表現は、仮にそういう極端な表現をしていれば私の記憶に残っているが、全く記憶に残っていません。従って、言ってございません。そういったことでございます」
大串氏「確認したい。『総理が言えないから、代わりに自分が言う』という発言ではなくても、相手がそう受け取るだろうという発言を9月9日に前川参考人にしなかったのか、記憶がないのか。はっきりしてほしい」
和泉氏
「しなかったと思っている」
大串氏
「そんなに遠い前の話じゃない。もう一度おたずねする。言わなかったんですか、記憶がないんですか。明確にお答えください」
和泉氏
「記録に残っていないので、私の記憶に従って答えるしかないが、言わなかったと思います」
大串氏
「両者の言い分が違う。和泉補佐官は国会から証人喚問の要請があれば受けられるか」
和泉氏
「国会が決めることなので、私はコメントしませんが、国会の決定には従います」
大串氏
「安倍晋三総理。この問題、発言が食い違っていて国民のもやもや感が残っている。総理は繰り返し国民に丁寧に説明をするとおっしゃっている。両者が参考人招致でなくて、証人喚問を受けるといっている。ぜひ自民党総裁として証人喚問を認めていただきたい」
安倍首相
「国会の運営ですから、まさにこれは国会がお決めになることであります。その上で申し上げれば、まさに公平公正であるべき行政がゆがめられたかどうかを今、議論しているわけです。松野博一文部科学相も山本幸三地方創生担当相も、そして私も出席し、和泉首相補佐官も藤原豊審議官も出席させていただいている。誠意をもって真実を述べている。
そして、ただいま和泉補佐官もこの予算員会の参考人として重要な責任を果たさなければいけないという思いで、ここで自分の今までの前川委員との関係についてもるる述べられたものと思う。いずれにせよ、われわれは国会から要請があれば誠意をもって説明させていただきたい」
大串氏
「私は自民党総裁としてお聞きした。ここまで核心の2人の答弁が食い違う。だから真実が明らかにならない。総理は繰り返し説明責任を果たすと言っている。証人喚問を行うべしということをお答えいただきたい。それが国民への丁寧な説明をする責任の果たし方だ」
安倍首相
「国会が予算委員会において決められたことですから、われわれは政府として責任を果たしているところでございます」
大串氏
「2人の意見が食い違っている。だから虚偽の答弁ができない証人喚問という場で行うべきだ。総理は証人喚問をやると決められる立場にある。ぜひ、この場で証人喚問を受けていただきたい」
安倍首相
「証人喚問を開くという、私の権限できるというご指摘がございましたが、お言葉ですが、私は総理大臣、行政府の長でして、委員会の運営については委員会において自主的に判断されるということはご承知の通りであろうと思います。ですから、国会においてお決めいただきたい。プロセスの食い違いが出ているということについてはですね、反省点として考えていかなければならないと考えております」
大串氏
「聞いていない質問に答えないでください。閉会中審査で論点が出てきた。まさにここがポイントで、両者の食い違いがある。そこを証人喚問する。国民の皆さんはここで決着をつけてくれと思っていますよ。それができるのは総理なんですよ。ぜひ決めていいただきたい。決めないと、説明責任を果たすという言葉が口だけだということを明らかにしている」
《浜田靖一委員長が発言する。
「一言申し上げます。あくまでも委員会の決定は委員会の理事会において決定するわけですので、言い方を間違えないようにしていただければと思います」》
大串氏
「言い方を間違えないようにしますが、この委員会が開かれたのは総理のイニシアチブがあったからだ。証人喚問も総理のイニシアチブで前に進めてもらいたい。約束されなかったのは極めて残念です」
大串氏
「総理と加計理事長との関係。50年ぶりに加計学園が獣医学部を新設するに当たり、総理と特別な関係にあったんじゃないか。第2次安倍政権になって公になっているところだけでも14回の食事、ゴルフです。平成25年が1回、26年が3回、27年が3回、去年が7回。去年が圧倒的に多い。しかも昨年7月以降が6回。まさにこの夏から秋にかけて国家戦略特区の獣医学部新設の話がどっと進んだ。改めてこの中でも一度も加計理事長が獣医学部新設を願い出ているということは話題にも上がらなかったのか」
安倍首相「先ほど答弁いたしました通り、加計さんとは政治家になる前からの友人関係です。しかし、彼が私の地位や立場を利用して、何かを成し遂げようとすることは一度もなかった。彼はチャレンジ精神をもった人物であり、時代のニーズに合わせて、新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいというお話は聞いたことはございますが、今まで彼もさまざまな学部・学科を作ってきたわけでありますが、そういうことを含めて具体的に何かを今、今回で言えば獣医学部をつくりたい。さらには今治市にといった話は、一切ございませんでした」
大串氏
「加計理事長、構造改革特区にも十数回、獣医学部新設の申請をされている。2年前から国家戦略特区に移行して申請されている。総理は加計理事長が特区申請をしていると知ったのはいつですか」
安倍首相
「構造改革特区において加計理事長は申請していたわけですが、安倍政権においても4回申請され、民主党政権の最後に申請をされ、その判断をしたのは安倍政権であったものを入れると5回だが、5回ともわれわれは事実上認めていないわけです。構造改革特区は十数種の申請がございますが、認めていないものですので、そのときは説明は受けていない。ですから加計学園の申請が正式に認められた国家戦略特区諮問会議で私が知るところに至ったわけです」
大串氏
「正確にお答えください。いつですか」
安倍首相
「1月20日に加計学園の申請が正式に決定したわけでございます」
大串氏
「1月に初めて知ったということですか」
安倍首相
「先ほど申し上げました通り、私は知りうる立場にはあったわけですが、そのことについての具体的な説明はなかったわけでして、知った時期については今申し上げた通りでございます」
大串氏
「総理ね、本当に加計理事長が申請したこと自体を知ったのが1月20日ですか。にわかには信じられない。もう一度お答えください」
安倍首相
「今回の議論は今治市ということで議論されていました。事業者はその段階で決まっていないわけです。その観点から、先ほど申し上げました通りです」
大串氏
「申請を知ったのはいつですか。ぜひ答えてください」
安倍首相
「知ったということにつうては先ほど申し上げた通り、この1月の20日の特区諮問会議です」
大串氏
「総理、極めて真実でない答弁をしている。昨年秋も総理が議長の諮問会議が行われている。申請自治体が2つあるのはみんな知っている。総理だけが知らないなんてあり得ない」
安倍首相
「国家戦略特区制度については自治体が申請するわけです。そして私がいつもそこで指示するのは、個々の自治体、個別の県ではなくて、全体において常に指示をするわけでして、そこが国家戦略特区諮問会議およびワーキンググループの一つの特徴です。国家戦略特区諮問会議の民間委員が入ってオープンな議論を行っていく、そしてワーキンググループは民間の専門家で構成されているわけでして、中身について私に報告されることはない。私には国家戦略特区諮問会議にかかることについてのみ説明があるわけです」
大串氏
「申請は2自治体だけで、総理だけが知らなかったと考えにくい。なぜ疑っているかというと、昨年7月以降、加計理事長とのコンタクトが増えている。7月21日、山梨県の焼き肉屋。22日がゴルフ場。8月10日が河口湖の居酒屋。11日が山中湖のゴルフ場…。12月24日は写真でも出しました。フェイスブックにも載っていた写真だ。まさに認定に向けて動いているときにこれだけ会食しているので、なにがしかのことはあっただろうとみんなが思っている。まさか総理、これらの食事、ゴルフの代金などは総理がちゃんともってらっしゃるんでしょうね」
安倍首相
「私のプレー代は全て私が払っております」
大串氏
「食事代もそうですね」
安倍首相
「食事代については私がごちそうすることもありますし、先方が持つこともございます。ですがそれは私がもつ場合もあるわけでございます」
大串氏
「加計理事長が払われたこともあるわけですね」
安倍首相
「今にわかにはお答えできませんが、基本的にだいたい友人関係ですから割り勘で行っているときもありますし、私がごちそうすることも多々あるわけです」
大串氏
「きちんと答えてください。加計理事長から供応されたことも、お金を出されたこともあるんですね」
安倍首相
「いわばそこで何か頼まれて、ごちそうされたということは一切ないわけであります。友人関係ですから、こちらがご馳走することもあるし、先方もご馳走することがあるというのは申し上げた通りでございます」
大串氏
「国家公務員が権力関係のある人と食事してはいけない。総理は国家戦略特区諮問会議の議長だ。申請している人と何回も食事はするわ、ゴルフはするわ。これは大問題ですよ。このへんは加計さんにも聞いてみたい。加計理事長にこの場できちんと語ってもらうことが大事だと思いませんか」
安倍首相
「国会の運営については国会で、委員会でお決めになることです。加計氏の証人喚問ですが、国会においてお決めいただきたいと思います」
大串氏
「その逃げ腰は一体何なのか。あれだけ丁寧に説明するといいながら、逃げの一手に他ならない。委員長ぜひ、この場への加計理事長の参考人招致、できれば証人喚問もお願いしたい」
《浜田委員長
「理事会で協議させていただきます」》
民進党は思想・考え方の大きく違う人たちが集まっているわけだから
かなりしっかりした党としての意思統一や共通認識、
つまり、
ガバナンスがなければいけない。
それには抵抗のある人は多いだろう。
党の上の方から強制されたり制限されたりはいやに決まっている。
しかし、
民進党が一つの党としてやっていくには必要なことだ。
他の党ならいざ知らず、民進党のような成り立ちの党では
特に必要なことだ。
今回は特にそう思った。
今回の質問者の質問内容や質問の仕方
そして、相手の返答のシミュレーション。
それが党の中でしっかり揉まれたものだったのだろうか。
ああいう言葉を切り取ってイメージダウンをはかることが
党の中で揉まれ
その効果としてどのような効果を産むか議論されているのだろうか。
考え方の違う人間が集まり組織を作れば
共通の認識や共通の秩序を守らなければ
それぞれのエネルギーは勢力争いに向かうしかない。
民進党に厳しいガバナンスは必要なのだ。
気の早い人は
9月衆議院解散に動いている。
このままでは
民進党は自民党に勝てないから
自民党が政権を失うことはない。
自民党にとって悩ましいのは
憲法改正に必要な3分の2が取れるかどうかだろう。
このままでは民進党は問題にならない。
だからそこが強いガバナンスの必要性なのだ。
安倍首相と自民党はその辺の分析を慎重に丁寧にやることになるだろう。
内閣改造はそれで支持率が上がっても上がらなくても必要だと思う。
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