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2019年07月21日

人を取り巻く環境を考えるG

最終的には、心の働きの脳内メカニズムについて述べていきます。

ニュートン別冊ゼロからわかる心理学 知れば知るほど面白い!心と行動の科学 から
 監修 横田正夫 2019年3月5日発行 ニュートンプレス

心理学と環境


人を取り巻く環境を考えるG

ストレスを緩和させる環境を作る

典拠は、多かれ少なかれ、心理学的にストレスを与えます。
この場合、転勤や就職などを理由に前向きな気持ちで転居をする当事者よりも、
転居に付き添わされる家族の方が、強いストレスを感じると言われています。川越小江戸風景.jpg


災害による転居は、このような望まない転居の一つです。
しかも転居先は、プライバシーの確保が難しい密集環境であったり、
行動の制約が大きい環境であったりするため、
心理的負担も大きくなります。

さらには、地震や津波の破壊などによる
故郷や思い出の場所の喪失は、
「愛着環境の喪失」
となり、非常に強いストレスとなります。

環境の変化によるうつ病の発症を予防するためには、
環境からストレスとなる要因そのものを取り除くのが一番ですが、
多くの場合、それは困難です。

そのため、少しでもストレスを緩和させる方法を模索することになります。
ストレスを緩和させる環境のことを
「回復環境」と呼びます。

例えば、「愛着環境の喪失」に伴うストレスの緩和には、
地域や家族、友人のサポートが有効であることが報告されています。
また、自然に触れること、自然を見ること
(絵や写真でも有効)
で、多くのストレスが緩和されることがわかっています。

愛着をもたらす居住環境の整備

現代社会では、多かれ少なかれ、密集した環境での生活を余儀なくされています。
そこで、環境心理学の研究から得られた知見を、
都市計画や居住空間の設計に応用し、
ストレスを緩和する環境を作っていく取り組みがなされています。

どのような環境に愛着を感じ、
どのような環境にストレスを感じるかは、
人それぞれ違っています。

人との密集なコミュニケーションを好む人が、
都会の高層住宅に暮らせば、
孤立感から強いストレスを感じるでしょう。

逆に、人から干渉されることを好まない人であれば、
開放的で結びつきの強い田舎の集落のような環境は適切ではありません。

また、自身の年齢や子供の成長に伴うライフステージの変化などによっても、
暮らしやすいと感じる環境は変化していくでしょう。

このように、人と環境との関係は、
時と場合によって変化し、何が正しいとは言い切れません。

ただ一つ言えるのは、住む環境においては、
「パーソナリゼーション(空間による自己表出)」
が非常に重要だということです。

自分好みの環境を作り出すことで、愛着が生まれます。
例えば、家の中で個室を与えられると、
その個室を自分好みの部屋にすることで、
部屋への愛着が生まれて、
自分がどのような人間かを確認する
自己同一性(アイデンティティ)
の確率がしやすくなったりします。

都市環境全体を見た場合も、愛着の高まりは重要です。
そのためには、画一的な都市開発ではなく、
地域特性を生かした個性ある街づくりをしていく必要があります。

埼玉県川越市が整備している小江戸風景の整備などが、この一例になります。
そこに暮らす住民が、街の景観づくりに関心を持ち、
自分たちの好みの街に整備していくことで、
街に対する愛着を高めていくことができます。

それにより、地域全体に対しての自然監視の力が強くなり、
非行や犯罪を抑える効果も期待できます。

物理的環境を変えることで、
全ての心理学的問題を解決しようとする
取り組みには限界があります。

しかし、そこに暮らす個々人が、
自分の特性(年齢やライフスタイルなど)
を考慮して住まい方を工夫することで、
改善できることは多くあります。

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タナカマツヘイ
総合診療科 医学博士 元外科学会専門医指導医、元消化器外科学会専門医指導医、元消化器外科化学療法認定医、元消化器内視鏡学会専門医、日本医師会産業医、病理学会剖検医
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