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2019年06月18日

30秒で読む「意思決定の脳科学」

最終的には、心の働きの脳内メカニズムについて述べていきます。

30秒で読む「意思決定の脳科学」

脳外科手術で「感情的部位」を失った人は、
一分の隙もない論理的な人間になるわけではなく、
「決断を下せない人」になる。

意思決定プロセスを脳科学で説明する。

TEXT BY CHRISTIAN JARRETT
TRANSLATION BY GALILEO

WIRED NEWS (US)

「意思決定の神経科学」について、30秒間で説明することは可能だろうか。
わたしは米国で3月10日に出版された『30-Second Brain』の共同執筆者として、その新刊から引用しよう。

古代ギリシャの哲学者プラトンは、人間の感情と理性の関係を「馬と御者」に喩えた。
近代の心理学者フロイトは、
「本能的な欲求(イド)が自我(エゴ)によって抑制される」という概念を打ち立てた。

つまり、ずっと以前から、理性と感情は対立するものと考えられてきた。

こうした見方を神経科学的に解釈すると、
的確な判断とは、合理的な前頭葉が、
生物進化の早い段階に出現した、感情をつかさどる脳の部位
(脳の奥深くにある大脳辺縁系など)における
「動物的本能」をコントロールするものだと思われるかもしれない。

しかし、実際はかなり違う。

感情的な情報インプットが生み出す「動機づけ」や「目的」がなければ、
効果的な意思決定は不可能なのだ。


脳神経科学者アントニオ・ダマシオの患者「エリオット」を例に取ろう。
有能なビジネスマンだったエリオットは、
脳腫瘍を切除するための外科手術を受け、脳の「眼窩前頭皮質」スクリーンショット 2019-06-16 21.54.03.jpg
を切除された。

これは、前頭葉と感情を結びつける部位だった
その結果エリオットは、映画『スタートレック』に登場するミスター・スポックのような、
感情が欠落した人間になってしまった。

しかし、感情を持たないからといって、
一分の隙もない論理的な人間になったわけではなく、
むしろ決断を下せなくなってしまったのだ。

こうした症例からダマシオ氏は、
「直感的な感情」が人間の決断を支援するプロセスを説明する
「ソマティック・マーカー仮説」を唱えるようになった。

被験者にカードゲームをさせるギャンブル課題という実験では、
プレーヤーが、自分にとって不利なカードを手に取る前に、手に汗をかくことがわかっている。

つまり、誤った決断を下したと頭が意識する前に身体が反応しているのだ。

別の箇所からも引用しよう。

われわれは、決断の際に感情が必要だ
感情的なインプットが必要ということは、
人間が、従来の経済学が仮定するような
「冷たい合理的な行為者」ではないということを意味する。

たとえば、ダニエル・カーネマンはエイモス・トベルスキーとともに、
損失が感情に与える負の影響は、利益による正の効果の2倍の強さがあることを証明した。

このことは、予見可能なかたちでわれわれの決断に影響している。
たとえば、われわれは「失敗した投資」を回収不能と見なすことにかたくなに抵抗しやすいが、
そうした行動もこれによって説明することができる。

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タナカマツヘイ
総合診療科 医学博士 元外科学会専門医指導医、元消化器外科学会専門医指導医、元消化器外科化学療法認定医、元消化器内視鏡学会専門医、日本医師会産業医、病理学会剖検医
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