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2023年12月07日

FX編 第23章 FXのパターンの認識方法:パターンの定義や種類、パターンの形成や確認、パターンのトレード法

 FXのパターンとは、チャート上に現れる特徴的な形のことで、これを見分けることで相場の動きを予測することができます。FXのパターンには、反転型と継続型の2種類があります。反転型はトレンドの終わりを示し、継続型はトレンドの一時的な休止を示します。FXのパターンを理解することで、トレードのタイミングや目標価格を決めるのに役立ちます。

 この記事では、FXのパターンの定義や種類、パターンの形成や確認、パターンのトレード法などについて解説します。FXのパターンをマスターして、より効果的なトレードを目指しましょう。

FXのパターンの定義

 FXのパターンとは、チャート上に頻繁に発生する値動きの型のことです。チャートパターンとも呼ばれます。チャート上には、価格の上昇や下降、横ばいなどのトレンドがありますが、そのトレンドが反転するか継続するかを判断するのに、チャートパターンが有効です。

 チャートパターンは、トレンドの流れに沿った取引が有効であることを示すダウ理論の基礎となっています。ダウ理論とは、株式市場の分析に用いられる理論で、FXにも応用できます。ダウ理論では、トレンドには主要な3つの段階があると考えます。

・主要トレンド
 長期的なトレンドで、数ヶ月から数年に及ぶことがあります。

・中期トレンド
 主要トレンドに対する反動のトレンドで、数週間から数ヶ月に及ぶことがあります。

・短期トレンド
 中期トレンドに対する反動のトレンドで、数日から数週間に及ぶことがあります。

 これらのトレンドは、互いに重なり合って複雑な値動きを形成します。しかし、チャートパターンを用いることで、トレンドの方向や強さ、転換点などを見極めることができます。

FXのパターンの種類

 FXのパターンには、大きく分けて反転型と継続型の2種類があります。反転型はトレンドの終わりを示し、継続型はトレンドの一時的な休止を示します。それぞれの特徴や代表的なパターンについて見ていきましょう。

反転型

 反転型は、トレンドが反対の方向に転換することを示すパターンです。高値圏や安値圏で発生することが多く、トレンドの勢いが衰えていることを意味します。反転型のパターンには、以下のようなものがあります。

・ヘッド&ショルダーズ・トップ(三尊天井)
 上昇トレンドの終わりを示すパターンで、中央の山が頭部、左右の山が肩に見立てられます。ネックラインと呼ばれる水平線を下回ると、反転のサインとなります。

・ヘッド&ショルダーズ・ボトム(逆三尊)
 下降トレンドの終わりを示すパターンで、中央の谷が頭部、左右の谷が肩に見立てられます。ネックラインと呼ばれる水平線を上回ると、反転のサインとなります。

・ダブル・トップ
 上昇トレンドの終わりを示すパターンで、ほぼ同じ高さの山が2つ形成されます。ネックラインと呼ばれる水平線を下回ると、反転のサインとなります。

・ダブル・ボトム
 下降トレンドの終わりを示すパターンで、ほぼ同じ低さの谷が2つ形成されます。ネックラインと呼ばれる水平線を上回ると、反転のサインとなります。

・トリプル・トップ
 上昇トレンドの終わりを示すパターンで、ほぼ同じ高さの山が3つ形成されます。ネックラインと呼ばれる水平線を下回ると、反転のサインとなります。

・トリプル・ボトム
 下降トレンドの終わりを示すパターンで、ほぼ同じ低さの谷が3つ形成されます。ネックラインと呼ばれる水平線を上回ると、反転のサインとなります。

・ソーサー・トップ
 上昇トレンドの終わりを示すパターンで、円形の山が形成されます。円形の山の下端を結ぶ線を下回ると、反転のサインとなります。

・ソーサー・ボトム
 下降トレンドの終わりを示すパターンで、円形の谷が形成されます。円形の谷の上端を結ぶ線を上回ると、反転のサインとなります。

 反転型のパターンは、トレンド転換のタイミングを捉えるのに有効です。しかし、反転型のパターンが出現したからといって、必ずしもトレンドが反転するとは限りません。だましや誤認の可能性もありますので、注意が必要です。

継続型

 継続型は、トレンドが一時的に休止することを示すパターンです。トレンドの中間に発生することが多く、トレンドの勢いが維持されていることを意味します。継続型のパターンには、以下のようなものがあります。

・トライアングル
 上昇トレンドでも下降トレンドでも発生するパターンで、三角形の形をした値動きのことです。三角形の形には、上向きの上昇三角形、下向きの下降三角形、左右に平行な対称三角形の3種類があります。上昇三角形は上昇トレンドの継続を示し、下降三角形は下降トレンドの継続を示します。対称三角形はどちらのトレンドでも発生する可能性がありますが、三角形の前のトレンドの方向にブレイクアウトすることが多いです。三角形の幅を測って、ブレイクアウトした方向に同じ距離だけ値動きが続くと予想できます。

・フラッグ
 上昇トレンドでも下降トレンドでも発生するパターンで、旗の形をした値動きのことです。旗の形には、上向きの上昇フラッグと下向きの下降フラッグの2種類があります。上昇フラッグは上昇トレンドの継続を示し、下降フラッグは下降トレンドの継続を示します。フラッグは、急激な値動きの後に発生することが多く、旗竿と呼ばれる直線的な値動きと、旗と呼ばれる短期的な反動の値動きからなります。旗の形が完成したら、旗竿の方向にブレイクアウトすることが多いです。旗竿の長さを測って、ブレイクアウトした方向に同じ距離だけ値動きが続くと予想できます。

・ペナント
 上昇トレンドでも下降トレンドでも発生するパターンで、三角旗の形をした値動きのことです。ペナントは、フラッグと同様に、旗竿と呼ばれる直線的な値動きと、旗と呼ばれる短期的な反動の値動きからなりますが、旗の形が三角形になります。ペナントの形が完成したら、旗竿の方向にブレイクアウトすることが多いです。旗竿の長さを測って、ブレイクアウトした方向に同じ距離だけ値動きが続くと予想できます。

・レクタングル
 上昇トレンドでも下降トレンドでも発生するパターンで、四角形の形をした値動きのことです。レクタングルは、上限と下限の水平線の間で価格が上下に振れるパターンで、需給の均衡を示します。レクタングルの形が完成したら、上限か下限のどちらかの線をブレイクアウトすることが多いです。レクタングルの高さを測って、ブレイクアウトした方向に同じ距離だけ値動きが続くと予想できます。

 継続型のパターンは、トレンドの再開のタイミングを捉えるのに有効です。しかし、継続型のパターンが出現したからといって、必ずしもトレンドが継続するとは限りません。だましや誤認の可能性もありますので、注意が必要です。

FXのパターンの形成と確認

 FXのパターンは、チャート上に現れる値動きの型ですが、その形成には一定の時間がかかります。パターンが形成される過程を観察することで、トレンドの変化や勢いの強さなどを判断することができます。パターンが形成された後は、パターンの確認を行うことが重要です。パターンの確認とは、パターンが正しく完成したことを検証することです。パターンの確認には、以下のような方法があります。

・ブレイクアウトの確認
 パターンの境界線を価格が突破することをブレイクアウトと呼びます。ブレイクアウトが発生したら、パターンが完成したことを示します。しかし、ブレイクアウトは一時的なものである可能性もありますので、ブレイクアウトの方向に価格が一定の距離だけ動いたことを確認する必要があります。一般的には、ブレイクアウトの方向にパターンの幅や高さの半分以上の距離だけ価格が動いたら、ブレイクアウトが確定したとみなすことができます。

・ボリュームの確認
 ボリュームとは、取引された数量のことです。ボリュームは、市場参加者の心理や意識を反映する指標として使われます。ボリュームの確認とは、パターンの形成やブレイクアウトに伴って、ボリュームがどのように変化したかを観察することです。一般的には、パターンの形成中はボリュームが減少し、ブレイクアウト時にボリュームが増加することが望ましいとされます。これは、パターンの形成中は市場参加者の意見が分かれていることを示し、ブレイクアウト時に市場参加者の意見が一致していることを示します。ボリュームがパターンの形成やブレイクアウトに伴って変化しない場合は、パターンの信頼性が低いと判断できます。

・サポート・レジスタンスの確認
 サポートとは、価格が下落する際に下支えとなる水平線のことです。レジスタンスとは、価格が上昇する際に抵抗となる水平線のことです。サポート・レジスタンスの確認とは、パターンの境界線がサポートやレジスタンスとして機能しているかどうかを観察することです。一般的には、パターンの境界線がサポートやレジスタンスとして機能しているほど、パターンの信頼性が高いとされます。また、ブレイクアウト後には、サポートとレジスタンスの役割が入れ替わることがあります。例えば、上昇トレンドで上昇フラッグが発生した場合、上限の線はレジスタンスとして機能していますが、ブレイクアウト後にはサポートとして機能することがあります。逆に、下降トレンドで下降フラッグが発生した場合、下限の線はサポートとして機能していますが、ブレイクアウト後にはレジスタンスとして機能することがあります。このように、サポートとレジスタンスの役割が入れ替わることで、トレンドの継続が強化されることがあります。

FXのパターンのトレード法

 FXのパターンを理解したら、次はそれを利用してトレードする方法を学びましょう。FXのパターンのトレード法には、以下のようなものがあります。

・ブレイクアウトの追従法
 パターンの境界線をブレイクアウトした方向にエントリーする方法です。ブレイクアウトの勢いに乗って利益を狙うことができますが、だましや誤認の可能性もありますので、ストップロスやトレイリングストップなどのリスク管理をしっかり行う必要があります。

・リターンの待機法
 パターンの境界線をブレイクアウトした後に、一旦価格が元の線に戻ってくることがあります。これをリターンと呼びます。リターンの待機法は、リターンが発生したら、ブレイクアウトした方向にエントリーする方法です。リターンによってパターンの信頼性が高まることがありますが、リターンが発生しない場合もありますので、チャンスを逃す可能性もあります。

・パターン内のトレード法
 パターンが完成する前に、パターン内の値動きに合わせてエントリーする方法です。パターンの上限と下限の間で価格が上下に振れることを利用して、短期的な利益を狙うことができますが、パターンが崩れる場合もありますので、注意が必要です。

 FXのパターンのトレード法は、自分のトレードスタイルやリスク許容度に合わせて選ぶことができます。パターンの形成や確認、ボリュームやサポート・レジスタンスなどの補助的な指標を参考にして、効果的なトレードを行いましょう。

まとめ

 FXのパターンとは、チャート上に現れる特徴的な形のことで、これを見分けることで相場の動きを予測することができます。FXのパターンには、反転型と継続型の2種類があります。反転型はトレンドの終わりを示し、継続型はトレンドの一時的な休止を示します。FXのパターンを理解することで、トレードのタイミングや目標価格を決めるのに役立ちます。FXのパターンをマスターして、より効果的なトレードを目指しましょう。





前章
 FX編 第22章 FXのインジケーターの使い方:インジケーターの定義や種類、インジケーターの設定や解釈、インジケーターの組み合わせや選択

次章
 FX編 第24章 FXの相場のサイクルの理解方法:サイクルの定義や種類、サイクルの測定や分析、サイクルの予測や活用
タグ:FX
posted by もぴ at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | FX
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