ESG投資
ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの側面を考慮して投資を行うことです。ESG投資は、企業の財務的な側面だけでなく、企業が社会や環境に与える影響やリスクも評価し、持続可能な経営を行っている企業に投資することを目指します。ESG投資は、社会的責任投資(SRI)の一種とも言えますが、SRIは主に倫理的な観点から投資先を選ぶのに対して、ESG投資は経済的な観点からも投資先を選ぶという違いがあります。ESG投資は、企業の長期的な競争力や成長性を高めるとともに、社会や環境の課題を解決するというウィンウィンの関係を目指します。ESG投資は、近年、国連の責任投資原則(PRI)や欧州グリーンディールなどの国際的な動きによって、世界中で急速に拡大しています。
インパクト投資
インパクト投資とは、社会的・環境的なインパクト(影響)を目的として投資を行うことです。インパクト投資は、貧困や格差、気候変動などの社会的・環境的な課題に対して、投資を通じて解決策を提供することを目指します。インパクト投資は、社会的・環境的なインパクトを測定し、定量的・定性的に報告することが特徴です。インパクト投資は、ESG投資と同様に、社会的責任投資(SRI)の一種とも言えますが、ESG投資は主に既存の企業や市場に対して投資を行うのに対して、インパクト投資は主に新規の企業や市場に対して投資を行うという違いがあります。インパクト投資は、社会的・環境的なインパクトを最優先にするとともに、経済的なリターンも期待することができます。インパクト投資は、近年、国際協力機関や社会的企業などの多様なアクターによって、世界中で活発に行われています。
フェアトレード
フェアトレードとは、途上国の農産物や工芸品などの生産者に対して、適正な価格や労働条件を保証し、貧困や人権侵害などの問題を改善することを目的とした貿易のことです。フェアトレードは、生産者と消費者の間に公正な関係を築き、生産者の自立や地域社会の発展を支援することを目指します。フェアトレードは、投資というよりは消費の形態と言えますが、消費者は自分の購入行動によって、社会的・環境的なインパクトを与えることができます。フェアトレードは、近年、フェアトレード認証やフェアトレードマークなどの制度によって、世界中で普及しています。
まとめ
ESG投資、インパクト投資、フェアトレードなど、倫理や社会的責任を重視した投資は、経済的な利益だけでなく、社会や環境にも貢献することができます。投資家や消費者は、自分の価値観や目的に合った投資を選ぶことで、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
前章
第11章 投資の歴史と未来:投資の起源、発展、革新、トレンド
次章
第13章 投資の国際的な側面:グローバル市場、為替、通貨危機、保護主義
タグ:投資
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image