2014年11月16日
220話 LINEのホーム画面
「 T君は裏切り者 大嫌い 」
それを発見した龍太郎の母親は
龍之介に小さな声で話しかけた。
「ねえ 龍太郎がこんなこと書いてる
T君といったら、仲良しのあのT君だよね。
何かあったのかしら
あなたから、それとなく聞いてみてよ。」
以前にもLINE上で感情を表し
いじめ事件の証拠にされたいやな経験もあり、
直ちに龍太郎を呼びつけ、お説教をした。
「あれは、遊びだよ!
まあ、消しておくけど・・・」
笑いながら受け流そうとした龍太郎であったが、
龍之介の尋問はようしゃがない。
ついに真相を薄情した龍太郎であったが、
いじめを受けていたのは龍太郎であった。
つまり、バス釣りのある疑似餌をみんなで一緒に買お
うと誘われた龍太郎は、それを龍之介につい最近頼
みこんだ。
「〇〇〇〇虫の釣り道具買って」
「いらないいらない そんなもの」
しかし、それを軽く断られ、龍太郎はそれ以来、
みんなから無視されるようになったのだ。
>原因は龍之介
T君は主犯ではなかったが、無視する提案を否定しな
かったし、一緒に無視する仲間になっていたことに
憤りを感じていたのだ。
同情した龍之介ではあったが、LINEでのトラブル
は、龍太郎にマイナスイメージしか残らず、過去の
いじめ問題を告発した親などからすれば、また同じ
ことをしていると言われかねない。
したがって、龍之介は厳重に龍太郎を注意し、
その夜、T君の家に誤りにいかせた。
外で待つ龍之介は、風呂上がりで
夜風が身に染みる。
「車の中で待つか・・・
・・・ ・・・ ・・・
あっ
鍵閉まってる」
T君の家に一緒に入っていった嫁が、
鍵をしめていったのだ。
そんな時に限って話は長いものだ
あれから一時間以上経過し、芯から冷え切った
龍之介に笑って話かける嫁。
「鍵しまってたやろ」
翌日・・・
「おれ、今日学校休むわ・・・」
切ない気持ちに同情した龍之介は
「たまには、いいだろう。
おれが、先生に断わっておくから。
ゆっくりと休みな」
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