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2021年07月06日
清水康一朗さんによるインド哲学のお話 1
経営者向けセミナーをプロデュースしている清水康一朗さんが、クラブハウスで哲学について講義をする時間があるのですが、これがとても面白い!。
いわゆる世界の4大哲学についての話です。
4大哲学とは、ギリシャ哲学、キリスト教、仏教、中華思想。
先日はこの中でも仏教の始まりからのお話でした。
紀元前18世紀頃に中央アジアからインドにアーリア系が攻めてきて、インドの土地を占領しました。
その時にバラモン、クシャトリア、上流階級という階級(カースト)が作られ、カーストのおかげで上流階級の人々には暇な時間がたくさんありました。
そこで生まれたのがバラモン教(インド古代宗教)の聖典ヴェーダ。ヴェーダはいくつかあるのですが、それをまとめたウパニシャッド哲学が奥義となりました。
インド哲学の奥義書ウパニシャッドの中に出てくるヤージュナバリキュアは、天才でインド哲学の元祖と言われています。
ヤージュナバリキュアは、梵我一如、つまり宇宙と我々は一体という考えを広めました。ヴェーダにはブラフマン(宇宙)とアートマン(真我)という概念が書かれているのですが、ヤージュナバリキュアによるとブラフマンとアートマンは同じものなので、人は不老不死で苦しみも喜びも全て幻想ということになるそうです。
この考え方は近年世界中で流行しているようで、清水さんによると映画「マトリックス」の世界観が梵我一如そのものという事でした。
「マトリックス」をご覧になった方はわかると思いますが、戦いは夢の中で起こっていて、本来の自分はただ寝ているだけの状態が真実の世界という話です。
今、自分が見たり聞いたり触れたりしていることはただの夢で、本当は何も起こっていないかもしれないと考えたことはないでしょうか?
私は少しあります。だから、「マトリックス」を見た時は自分の感覚にシンクロしていてすごく興奮しました。
ただ、これが事実かどうか証明するのは難しい。なぜなら今ここで見たり聞いたりしていることが夢だとしても夢を見ている自分はそれに気がつかないから。
近現代になってヨーロッパでもこのような思想は生まれたそうです。
例えば、デカルトの問いの「あなたとは何か?」とか、サルトルの「存在と無」など。現在では思考は現実化するという内容の本が流行していますが、梵我一如に近い考え方だと言えます。そんな思想の源は既に数千年前のインドにあったのですね。
この話はまだちょっと続きますが、続きは次回書こうと思います。