REAL 15 (ヤングジャンプコミックス) [ 井上 雄彦 ] 価格:748円 |
永井さん
教えてください
ローポインターって
何ですか?
何年振りかの(?)15巻。
野宮君なかなか痩せてきませんね。夏美ちゃんも随分ふくよかに。そして表情も柔らかく。
というか話なかなか進まないよなーって思うんだけどどうなのかしら。続けて読んだら結構進んでるもんなの?みんな、それぞれに小さな挫折を通り過ぎている。
でもね、こういう感じだよね、生きてるなって感じするじゃん。タイトルもリアルじゃん。そんなにね、漫画だからってホイホイ成長してばっかりじゃだめだと思うんですよ。ずっと溜めて溜めて、それでも最後、結局は何者にもなれない、なれなかった現実と、思っても見なかった、でもそれまでの生きてきた痕跡のような、爪痕のような、そんな身近なものが手の届く範囲にある日常に、自分のこれまでの人生と折り合いをつけていく、そういう漫画もいいじゃないですか、とっても。端からは挫折にも見えるそれは、いや、多くの人にとってそれこそが、生きるというかけがえのなさだと私なんかは思ったりするわけですよ。
何も知らなかった頃に感じた、自分が何者であるかもわからないけれど、何者にでもなれるような、やり方も分からないけれどきっとできるんじゃないかっていうあの可能性の焦燥感から、一つ一つ解放されていくあの感覚。それはあの時に思っていたほどには、悪くはないものだったよ。なんてことは、きっとあの頃の私に会ったとしても教えてはあげないけれどね。
さていよいよ高橋君も野宮君も再始動ですかねー。まぁどっちも、っていうかみんな再始動し続けているとも言えるわけだけれども。
原点に戻ろう。
戸川君は言いました。かっこいいね、原点に戻ろう。どこからこの気持ちは始まって、あの時の私は、どこへ行くつもりだった?まだその気持ちは続いているか?走り始めるとどうしても気持ちは自分の目の前に近づいていってしまうから、立ち止まろう、それはいつでもいい、何度でも。そしてまたそこから走り始めればいいのだから。
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