2018年11月30日
『幼女戦記』11巻
価格:626円 |
白銀はまるで
誘蛾灯の如く
敵味方の軍を集め
戦場を作りあげる
死神だった
殺到してくる
フランソワ共和国は
人類の英知とやらを傾けて
死神を抹殺せんと向かってくるのだ
神は
死なない
だが我々は?
ライン戦線復帰の巻。
前巻のはこちら。
思ったより早く新刊が出るなーという感じですがどうでしょう。その調子で頑張って欲しいな。
さて前回圧倒的噛ませ犬感で登場してきた人たちのうちの一人ですが、予想してたよりも頑張ってます(失礼)。相手の戦術の優れたところは取り入れる。失敗から学び、変える。こちらが利用できるものは利用する。簡単そうでいて、なかなかできることではなかったりするものです。
次回逆襲なるでしょうか。私の予想は引き続き怒った少佐にギッタギタにやられちゃうことを予想します。
英雄がいた。英雄が指揮を執る作戦は当初、その全てにおいて華々しい戦果を勝ち取っていた。時が経つにつれ、その英雄がいないところでは逆に、惨憺たる敗北を喫することが増えてきた。それまでは良くも悪くも小康と膠着、少しばかりの勝利と許容しうる敗北が続くばかりであったのに。
英雄だ。英雄の登場が、私たちの時代の速度を速めている。思い返せば、これほど戦場に対する見方が変わった時期が、凡庸でただ長いだけの、私の軍人としての人生の中であっただろうか。数回、同じ戦場に居合わせたというだけで。
私ですらそのことに気づいたのだ。どうして敵の中に気づくものがいない等ということが言えるだろう。敵もまた見ているのだ。いや、ひょっとするともう、その多くは準備を終えているのかもしれない。これから私たちは英雄の影と戦うことになる。目も眩む程に私たちの視線の先で輝くあの英雄が生み落とした沢山の、濃く、深い影たちと。
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