2019年05月11日
家族の木 THE FIRST STORY 真一と梨花 <59 娘の結婚>
娘の結婚
親の願いとは裏腹に真梨と俊也の距離は一向に近づかなかった。真梨は子供過ぎて俊也を引き付けることができないように見えた。俊也は俊也で田原家から離れたい気持ちが強そうだった。
そんな二人が突然結婚したいといってきた。僕はなぜか妙に腹がたった。二人の間に何があった?しかも俊也は真梨を呼び捨てにしている。どう見ても、二人はもう大人の関係になっている。恋に落ちてくれたらいいとは思っていたが、いきなり、男と女としての二人を見るのはいい気持ちがしなかった。
普通交際期間とかいうものがあるんじゃないのか?交際している二人を見て親も心の準備をするんじゃないのか?なんで急に結婚を決心したんだ?結婚話が出たときには親には相談をしないのか?希望通りの展開なのに不意打ちを食らってむしゃくしゃした。
そこは梨花はさばけていた。梨花にしてみれば自分たちもそうだった。それどころか親に言ったときには真梨がおなかにいたじゃないかということらしい。自分の昔のことを思い出していた。
梨花の盛大な笑い声でやっと不機嫌な気分から解放された。僕としても反対する理由はなかった。いや、むしろめでたい話だった。急に言われるから腹が立つのだ。
俊也をこちらの婿として迎えたいという話もまとまった。もちろん聡を説得するのは骨が折れた。聡は誠実に俊也を愛して育てた。それでも何とか了承してくれた。了承したのちはまるで娘を嫁にやる父親のようだった。僕は心の中で聡に礼を言った。
俊也は入り婿として真梨と結婚した。梨花は真梨の結婚式の準備に夢中になった。特に衣装の打ち合わせは余程楽しかったようで何度も写真を見せられた。梨花は真梨の衣装を自分のもののように感じるらしかった。
この時になって初めて梨花が婚礼衣装に憧れていたことを悟った。僕たちが結婚する時、梨花は結婚式には全く関心がないといった。でも、関心がないのではなかった。
あの頃の僕は経済力もなかったし、何よりも親戚というものがなかった。梨花は僕の気持ちを考えて結婚式には関心がないといったのだ。僕は梨花と真梨のために真梨の婚礼衣装は買い取って家に保管した。きっと梨花は自分のもののようにそれらを見て楽しむだろう。
真梨は留年したが結婚してから意外な頑張りで学校を卒業した。しかも、幼児教室という新しい事業をゆっくりと成功にむけて動かしていた。僕と同じ目立たずそっと立ち上げていくやり方だ。こういう時、俊也はよく動いたしアイデアも豊富だった。最初に就職した会社でよく勉強したのだろう。
続く
実年齢よりも老けて見られると、ちょっとショックですよね。
でも日々忙しくしていると、スキンケアの時間があまり取れなくてなかなか改善しにくい
そんな悩みをお持ちのあなたに
一日二粒飲むだけのスキンケアをおすすめします。
高濃度プラセンタと優れた抗酸化物質配合で集中ビューティーケア!
親の願いとは裏腹に真梨と俊也の距離は一向に近づかなかった。真梨は子供過ぎて俊也を引き付けることができないように見えた。俊也は俊也で田原家から離れたい気持ちが強そうだった。
そんな二人が突然結婚したいといってきた。僕はなぜか妙に腹がたった。二人の間に何があった?しかも俊也は真梨を呼び捨てにしている。どう見ても、二人はもう大人の関係になっている。恋に落ちてくれたらいいとは思っていたが、いきなり、男と女としての二人を見るのはいい気持ちがしなかった。
普通交際期間とかいうものがあるんじゃないのか?交際している二人を見て親も心の準備をするんじゃないのか?なんで急に結婚を決心したんだ?結婚話が出たときには親には相談をしないのか?希望通りの展開なのに不意打ちを食らってむしゃくしゃした。
そこは梨花はさばけていた。梨花にしてみれば自分たちもそうだった。それどころか親に言ったときには真梨がおなかにいたじゃないかということらしい。自分の昔のことを思い出していた。
梨花の盛大な笑い声でやっと不機嫌な気分から解放された。僕としても反対する理由はなかった。いや、むしろめでたい話だった。急に言われるから腹が立つのだ。
俊也をこちらの婿として迎えたいという話もまとまった。もちろん聡を説得するのは骨が折れた。聡は誠実に俊也を愛して育てた。それでも何とか了承してくれた。了承したのちはまるで娘を嫁にやる父親のようだった。僕は心の中で聡に礼を言った。
俊也は入り婿として真梨と結婚した。梨花は真梨の結婚式の準備に夢中になった。特に衣装の打ち合わせは余程楽しかったようで何度も写真を見せられた。梨花は真梨の衣装を自分のもののように感じるらしかった。
この時になって初めて梨花が婚礼衣装に憧れていたことを悟った。僕たちが結婚する時、梨花は結婚式には全く関心がないといった。でも、関心がないのではなかった。
あの頃の僕は経済力もなかったし、何よりも親戚というものがなかった。梨花は僕の気持ちを考えて結婚式には関心がないといったのだ。僕は梨花と真梨のために真梨の婚礼衣装は買い取って家に保管した。きっと梨花は自分のもののようにそれらを見て楽しむだろう。
真梨は留年したが結婚してから意外な頑張りで学校を卒業した。しかも、幼児教室という新しい事業をゆっくりと成功にむけて動かしていた。僕と同じ目立たずそっと立ち上げていくやり方だ。こういう時、俊也はよく動いたしアイデアも豊富だった。最初に就職した会社でよく勉強したのだろう。
続く
実年齢よりも老けて見られると、ちょっとショックですよね。
でも日々忙しくしていると、スキンケアの時間があまり取れなくてなかなか改善しにくい
そんな悩みをお持ちのあなたに
一日二粒飲むだけのスキンケアをおすすめします。
高濃度プラセンタと優れた抗酸化物質配合で集中ビューティーケア!
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8794414
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック