2016年12月18日
祖母の死・・・。
「また来る」と言って祖母の手を握り、込み上げてくる感情を抑えて隠し、病室を出た私。あらかじめ、もう主治医から命の期限は今週中だということを聞かされていました。それから、2日後の夜に祖母に寄り添っていた父から危険な状態だと電話があり、私は家族を連れて病院に向かいました。
病室には、気道を確保するために上を向かされた状態で意識の無い祖母の姿があり、血圧が下がり始めた状態だということでしたが、私たちが病室で語りかけたら血圧が上がり、心拍数も上がり始めました。さらに、祖母の娘家族も到着するとさらに良くなり、小康状態に・・・。
その日はそのままの状態が続き、私たちは帰りました。意識無い状態の時、祖母には私たちの言葉は聞こえていたのでしょうか、口が動いて反応したのは覚えています。その夜、私は眠れなかったので次の日は早めに就寝しました。そして、翌日の夜が明ける前の早朝に私は悪夢で目を覚まします。
それから、一時間ほどたった時に寝室から親父と母が出る音を私は聞き、祖母に何かあったのかなと思いつつも、私は2度寝をしようとしていました。数分後、母がドアを開けて私に祖母が息を引き取ったことを告げました。そして、病室を訪れた私はベッドに横たわる祖母の亡骸を目の当たりにします。
親父によると祖母は最期に自分の語りかけた言葉にうなずいて逝ったということでした。祖母の亡骸をまじまじと見て私は祖母の身体にはもう魂が入っていないことを感じ、その時は不思議と涙は出ませんでしたが、「これが人の死か」と初めて人が亡くなるということを体験したことを感じました。
その後、私は病院から葬儀屋によって運び出される祖母の亡骸を見て、もうただの肉体になってしまったということを感じたのでした・・・。自分の親が亡くなるということはどういうことなんでしょうね。今回、親父は母親を亡くしたことで辛いという気持ちがあるのは確かでしょう。
んー、孫の私でさえも喪失感に包まれているので、親父は私の倍の思いを背負っているのかもしれません。ですが、親の死に目に会えて良かったと思います。それに、我々孫たち全員にも祖母は会えたので良かったと思います。
人は死ぬとどうなってしまうんでしょうね、意識が無い時も何を感じているのでしょう。私は手術を受けたことがありますが、全身麻酔で眠っていた時は夢も何も見ませんでしたし、寝ている状態と一緒なんでしょうか。こればかりは死に際にならないとわかりません。死からは逃げられません。なので、これからも親しい人の死を体験するでしょう。それでも自分の死が来るまで人生を歩んでいかないといけませんね。
死んだ相手に直接、恩返しや感謝を伝えることはできません。その前にそれらは済ませておきましょう。
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