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2024年02月04日

40代から発症する認知症、前頭側頭型認知症の見分け方とケアのポイント




皆さん、こんにちはちょみおの介護コミュニティです。
今回は「前頭側頭型認知症」について書いて行こうと思いますので、最後までお付き合いください。

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉が萎縮して起こる認知症で、40〜60代に多く発症します。この病気は、物忘れよりも行動や人格の変化、言語障害が目立つのが特徴です。現在、根本的な治療法はありませんが、症状に合わせた対処療法やケアが必要です。

以下に、症状について、対応方法、初期症状、ポイント、まとめをそれぞれ説明します。

症状について

前頭側頭型認知症の症状は、脳の前頭葉や側頭葉の機能低下によって引き起こされます。前頭葉は、思考や感情の表現、判断、社会性などに関わる部分です。側頭葉は、言語や記憶、聴覚などに関わる部分です。これらの部分が萎縮すると、以下のような症状が現れます。

・自発性の低下:自分から何かに取り組む姿勢がなくなり、家事や仕事をしなくなる。質問にも適当に答えるか、無視する。ぼんやりとして何もしないか、引きこもる。

・言語障害:知っているはずの言葉も意味が分からなくなり、物の名前が出にくくなる。文字を読み間違えたり、書けなくなったりする。会話での表現力がなくなり、一本調子や同じ言葉の繰り返しが多くなる。

・感情の麻痺:感情が鈍くなり、他人への興味や共感がなくなる。病気で寝ている家族に普段と同じように食事を要求するなど、周囲の状況に気付かない。喜怒哀楽を表わさなくなる。

・食事や嗜好の変化:食習慣に変化が見られる。食事のメニューにこだわり、同じものをいくつも食べたり、盗み食いをしたりする。甘いものを過剰に摂るようになることも多い。嗜好も変わり、以前は好きではなかったものに興味を示すこともある。

・抑制が効かない:刺激に対する反応や欲求が抑えられず、本能のまま行動するようになる。相手に対して遠慮がなくなり、礼儀に欠ける行動をとったり、暴力をふるったりする。社会性がなくなり、悪ふざけや下品な言動が増える。万引きや痴漢などの反社会的な行動も出てくるが、本人には罪悪感がない。

・同じ行動を繰り返す:同じ行動や言葉を繰り返す「常同行動」が見られる。毎日同じ時間に同じ道順で散歩する、同じメニューを作る、なくなるまで食べ続ける、決まった時間に決まった行動を取らないと気がすまない、手を叩くなどがある。

・立ち去り行動:集中力がなくなり、周りの状況を考えずに突然立ち去ることがある。話の最中にその場を離れてしまったり、診察中に突然診察室を出て行ったりする。

・影響を受けやすく反復する:周囲で起こっていることに影響されやすくなる。相手の言葉をおうむ返しに繰り返す、動作を真似る、同じ言葉を言い続けるなどがある。

これらの症状は、病気の進行によって変化していきます。初期には行動の異常や人格の変化が目立ちますが、中期になると無気力や無関心の症状が強くなり、行動の異常が見られなくなることもあります。後期になると、精神機能は荒廃し、寝たきりの状態になります。発症後平均6〜8年で寝たきりになると言われています。



対応方法

前頭側頭型認知症の対応方法は、症状に合わせて薬物療法や作業療法、ケアの工夫などがあります。以下に、それぞれの方法について説明します。

・薬物療法:現在、前頭側頭型認知症を根本的に治す薬はありませんが、症状を緩和するための薬はいくつかあります。例えば、抗うつ薬の一部には行動異常を抑える効果があるとされています。しかし、薬によっては副作用があることもあるので、医師と相談しながら服用することが大切です。

・作業療法:作業療法とは、日常生活に必要な動作や活動を行うことで、身体や精神の機能を維持・向上させる治療法です。前頭側頭型認知症の場合、以前の趣味や得意なことを取り入れることがおすすめです。例えば、音楽や絵画、手芸などの創作活動や、パズルやゲームなどの知的活動などがあります。これらの活動は、脳の刺激になり、感情の安定や自己肯定感の向上にもつながります。また、患者さんの「こだわり」を活かすことで、規則正しい生活リズムを作ることにも役立ちます。

・ケアの工夫:前頭側頭型認知症の患者さんのケアには、病気の特性を理解して、環境を整えることが重要です。例えば、以下のような工夫があります。

・安全な環境を作る:患者さんが危険な行動をとらないように、鍵や刃物などの危険物を隠したり、窓やドアにロックをかけたりする。また、患者さんが迷子にならないように、名札や連絡先を身につけさせたり、GPSなどの追跡装置を利用したりする。

・刺激の調整をする:患者さんが興奮したり、不安になったりしないように、過度な刺激を避ける。テレビやラジオなどの音量を下げたり、明るすぎる照明を暗くしたりする。また、患者さんが落ち着くように、好きな音楽や香りなどを用意したりする。

・コミュニケーションをとる:患者さんが孤立したり、無視されたりしないように、コミュニケーションをとる。言葉が通じなくても、表情や身振りで感情を伝えたり、触れたりする。また、患者さんの話を否定せずに、共感したり、肯定したりする。

・家族や介護者のケアも忘れない:前頭側頭型認知症の患者さんのケアは、家族や介護者にとっても大きな負担になります。自分の時間や趣味を持ったり、友人や専門家と相談したり、必要ならば介護サービスを利用したりすることで、自分の心身の健康を保つことが大切です。

初期症状

前頭側頭型認知症の初期症状は、物忘れではなく、行動や人格の変化に現れます。以下に、初期症状の例を挙げます。

・自分の仕事や趣味に興味がなくなる:以前は熱心に取り組んでいた仕事や趣味に対して、やる気がなくなり、手を抜いたり、やめたりする。また、新しいことに挑戦する意欲もなくなる。

・人との関係が希薄になる:家族や友人との交流が減り、連絡を取らなくなる。また、他人の気持ちや立場に配慮しなくなり、自分勝手な言動をとる。

・食べ物や服装にこだわる:食べ物や服装に対して、偏った好みや拒否反応を示す。例えば、同じものばかり食べたり、同じ服を着たりする。また、食事のマナーや服装のセンスに問題があることに気づかない。

・言葉が出にくくなる:話すときに言葉が出にくくなり、言い間違えたり、言い淀んだりする。また、話の内容が一本調子になり、同じ言葉を繰り返したりする。

・感情のコントロールができなくなる:感情の起伏が激しくなり、怒ったり、泣いたり、笑ったりする。また、場面にふさわしくない感情を表現したり、感情を抑えることができなくなる。

これらの初期症状は、単なる老化や性格の問題と見過ごされがちですが、実は病気のサインかもしれません。もし、自分や身近な人にこれらの症状が見られたら、早めに医師に相談することが大切です。

ポイント

前頭側頭型認知症について、以下のポイントをおさえておきましょう。

・物忘れよりも行動や人格の変化が目立つ:前頭側頭型認知症は、物忘れではなく、行動や人格の変化が目立つのが特徴です。患者さんは、自分が病気だという自覚がなく、周囲の人に非難や苦情を言ったりすることがあります。そのため、家族や介護者は、患者さんの言動を病気のせいだと理解し、責めないようにしましょう。

・症状は個人差が大きい:前頭側頭型認知症の症状は、脳の萎縮の部位や程度によって、個人差が大きくなります。同じ病気でも、患者さんによって症状の出方や進行の速さが異なります。そのため、患者さんの状態に合わせて、柔軟に対応することが必要です。

・早期発見・早期対応が大切:前頭側頭型認知症は、現在、根本的な治療法はありませんが、早期に発見し、早期に対応することで、症状の悪化を遅らせることができます。また、早期に対応することで、患者さんの生活の質を高めることや、家族や介護者の負担を軽減することにもつながります。

まとめ

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉が萎縮して起こる認知症で、40〜60代に多く発症します。この病気は、物忘れよりも行動や人格の変化、言語障害が目立つのが特徴です。現在、根本的な治療法はありませんが、症状に合わせた対処療法やケアが必要です。症状について、対応方法、初期症状、ポイントを説明しました。この資料が、前頭側頭型認知症に関心のある方や、患者さんや家族の方のお役に立てれば幸いです。

※医学的な正確性や信頼性を保証するものではありません。前頭側頭型認知症に関する最新の情報や治療法については、必ず医師や専門家に相談してください。前頭側頭型認知症の患者さんや家族の方の理解や支援に少しでも貢献できればと思っています。ありがとうございました。にこにこ




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介護士ちょみお
こんにちは、私は介護士ちょみおです。 高齢者の生活を尊重し、快適に過ごすお手伝いをすることが私の情熱です。私は彼らの生活をより豊かにすることに情熱を注ぎ、その一環として尊厳と快適さを最優先に考えています。 私のケアアプローチは、利用者様が自分らしい生活を維持し、その人らしい価値観を尊重することに焦点を当てています。笑顔と思いやり、安心感と信頼感をお届けすることを心がけています。 介護は私にとって仕事だけでなく、ライフワークです。私は利用者様が幸せで健やかな日々を過ごせるように全力でサポートし、笑顔をもたらすお手伝いをさせていただきます。
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