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故郷が瓦礫の山に

この日も同じ現場で仕事でした。

終了後、
動き出していた電車に乗ってようやく帰宅できたのは20時過ぎでした。
部屋の中は幸い大きな被害はなかったのですが、
地震発生当時からぶっ通しで報道されているテレビの地震特集にまたもや釘付け。

大津波に襲われた被災地の新しい映像が入ってくるのですが、
あまりにひどすぎてもう見ていられなくなりました。

大船渡、陸前高田、宮古、山田…
親戚等が住んでいる地域ではありませんが、
どこも小さい頃よく海水浴に連れて行ってもらった思い出の地です。

そこが「壊滅」したそうです。

まさか現実に壊滅なんて言葉を聞くとは思いませんでした。
いや、その前にこれは本当に現実なんだろうか?

あまりの凄惨さにそんな疑問さえ出てきます。
現実感がないのです。

何かしてあげたいという気持ちでいっぱいなのですが、
何もできない。
何も思いつかない。

これ以上の犠牲が出ないように祈るしかありません。

この日も、
あまり眠れませんでした。

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