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2020年02月24日

飛び込み自殺で電車が遅延すれば迷惑だと感じる日本人

飛び込み自殺で電車が遅延すれば迷惑だと感じるのが日本人.
ドイツ人はそんなことは感じないという.
これはあるライターの意見だが.
ちょっと嫌な感じがする.

Yahoo!より,
遅延の嵐「ドイツ鉄道」になぜ国民は耐えられるのか 定時運行大国の日本人が見た実情
2/11(火) 8:58配信 弁護士ドットコム
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200211-00010758-bengocom-bus_all
記事より,
ライターの拝田梓さんが、ドイツの鉄道と日本の鉄道の違いについて、実体験を踏まえてリポートします。
暑いし、寒いし、遅れるし、車内は汚いし――。そんなドイツ鉄道の悪行非道の数々を歌い上げた曲「Deutsche Bahn(ドイツ鉄道)」を知っているだろうか。Wise Guysというドイツのアカペラグループが発表したもので、YouTubeでも公開されている。

ドイツ鉄道は東西統一を契機に民営化された株式会社だが、連邦政府が株を100%保有しており、実質国営企業である。欧州他国と比べて酷いわけではないが、ドイツ鉄道が遅れ、そして乗客が不便を被っているのは事実だ。

駅のエレベーターは高確率で壊れている。エスカレーターも必ずあるとは限らず、階段を前にベビーカーと共にたたずんでいると、大抵の場合近くの誰かが助けてくれる。

日本人から見るとあまりに悲惨でも、期待できないサービスを前提に、助け合うことが当たり前になっているのだ。

2018年に東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)のストライキが計画されたが、従業員の労組離れなどもあり結局は計画倒れで終わった。

なぜドイツ鉄道がこれだけ遅延するのかについては、コスト削減による人手不足などが指摘されるという。

日々利用していた地下鉄(U-Bahn)でよくあった光景に、飛び乗ろうとしている誰かと、飛び乗るためにドアを開けている誰か、というのがある。この誰かと誰かは互いに他人同士だから、純粋に親切心でやっていることになる。

遅延を助長するような行為に当初慣れないものを感じた。だが、段々と分かってきたことがある。

ドイツの電車は常に遅れ気味だからちょっとの遅延が気にならない、という面はあると思う。それ以上に、日本人の自分は体制側に常に心情が寄り添っているという事実である。共同体の一員として、潤滑な進行のために行動することは善である、という確信だ。

この裏返しが、共同体の潤滑な進行を妨げる者への大きないら立ちに繋がるのではないだろうか。飛び込み自殺で電車が遅延すれば迷惑だと感じ、混雑した車内に子供が乗り込めば迷惑だと感じる。

日本語で言うところの「迷惑」という言葉はドイツ語にはないという。störend(英:annoying=うるさい、迷惑な)といった単語はあるが、日本語のような顔の見えない誰かの行為が不特定多数の不便に繋がるといったイメージではないそうだ。親が子供に「誰かに迷惑をかけることは止めなさい」という教育をすることもない。公共について教育しないわけではなく、隣の人がうるさいから静かにしてね、という教育になる。

漠然とした「社会」に迷惑をかけまいとする、日本人の公共心が高いのは間違いないだろう。 しかし、迷惑をかけないことを至上目的とすると、年端のいかない子どもとその保護者、心身に障害を抱える人、高齢者など、「迷惑をかけやすい」属性の人間は常に非難にさらされることになる。

ドイツでは少なくとも、他人に迷惑がかかるから電車の定刻運行に協力しようという姿勢はあまり見られない。

国土交通省は「東京圏の鉄道路線の遅延『見える化』」として、各路線の遅延発生状況をまとめて発表している(http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo02_hh_000102.html)。これにより、各鉄道会社に改善への動きを促進するという。定刻運行へのプレッシャーはとどまるところがない。

2015年の統計によると、JR東日本管内を走る新幹線(1個列車)の平均遅延時分はわずか30秒という。

日本人はよく、自国の誇るべき点として定刻運行を挙げる。確かに電車が定刻に出発することを前提としていれば旅程も組みやすく、余計な心労を負わなくて済む。

ただし、やはり労働環境の厳しさと全てが定められた予定通りに動こうとすることは、一つのコインの表と裏だ。従事する人に多大な負荷を与える。

定刻運行は望むべきものだ。だがその陰で犠牲にされているものが何か、そこまでの定刻運行は望むべきことなのか。

労働環境の改善を進めていくと、便利さと労働者の権利が必ずどこかでぶつかる。もし労働環境改善を進めた結果、電車が定刻に来ず、目的地に着かず、指定席がどこかに消えるようになったら、我々日本人はそれに耐えられるだろうか。少なくとも、ドイツではそれでも社会は回ってはいるが
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