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2018年05月24日

新聞配達(2)


800 長いよ sage 2011/06/18(土) 10:33:32.27 ID:i1Y3cu+w0
奴はいよいよ402のドアの前まで来てるし焦る。
もうどうでもいい。無理やり新聞をねじ込み入れてやった。
郵便物がクシャクシャになったのが分かったが、それどころじゃないよ!
一目散に、ガクガクになった足で、6号室側の階段に逃げた。
階段を4,5段抜きで飛び降りるように1階まで下り、自転車の所まで走った。
まだ、302と401を配ってない。
明るくなって、あとから入れに行けばいいんだが
その時はそんなこと思いつかなかった。
くうそーーどおしよー
1号室側の階段から上ることにした。

逃げの体勢をを作りながら、ゆっくり階段を上って行く。
さっきと同じよう、踊り場に着いたところで階段を見上げてみる…
「よし!いないな!」
また逃げの体勢で、ゆっくり上り3階に着いた。
3階の通路を確認・・・・・・・・・いない
ついでに4階への階段も覗きこむ・・・・・・
・・・いない!
「ふん〜〜〜〜〜」安堵の鼻息を出して
忍び足で302の前に行き、郵便受けに新聞を入れ
また警戒しながら、1号室側から4階へのぼった。

801 長いよ sage 2011/06/18(土) 10:35:09.60 ID:i1Y3cu+w0
4階に着き、そっと通路をのぞくと
向こうの方で奴が立っているのが見えた!
「あれは404の部屋の前だ!」ドアの方を向いて立っていた。
401のドアはすぐそこだが、奴が怖くて階段の陰に隠れて様子を見てた。
すると、くるっとこっちを向いた。
いや?向こうを向いたのか?
暗いからよく分からない。
んが片手に買い物袋のようなものを持ってる!
そしてまた珍妙な歩き方を始めた。
どうやら向こうへ、6号室側の階段のほうへ行ってるようだ。
奴が通路から見えなくなるのを待って、401の郵便受けに新聞を入れた。
「ふうーやっと配り終えた・・・」階段を下りようとしたけど
奴のことだから、いきなり下から上って来るかもしれない。
そう思うと怖くなり、また階段を飛び降りるようにして下りた。
奴がやって来てもいいように、とび蹴り食らわすつもりで。
タンッ タンッ タンっ アチョー!っと
一回飛び降りるたびに足の裏が痛いw

802 長いよ sage 2011/06/18(土) 10:37:49.35 ID:i1Y3cu+w0
3階の踊り場 3階 2階の踊り場と飛び降りて
2階の階段から、1階の階段に降りようと通路のほう(建物の内側)を向いたときだった!!
201のドアの前に、奴が立っていたのだ!!!
「フオアッ!!」
びっくりして変な叫び声出しながら
勢いでそのまま階段を駆け下りようとしたら
バランスを崩してコケそうになった。
踊り場の壁に手を突いたからコケはしなかったが。
そして、そのまま1階まで駆け降り、すぐさま自転車に乗り、
街灯のあるところまで漕ぎ逃げたところで
遠くから柳沢慎吾・・・ いや・・・救急車両サイレンの音が聞こえてきた?
そこでやっと現実の世界に戻れてこれたような気がした・・・。

ぼちぼち各棟の部屋の明かりも点きだした。
時計を見たら6時を超えていた。
いつもなら配り終えてる時間だ。
急いで残りの棟を配り終えた。

803 長いよ sage 2011/06/18(土) 10:40:02.87 ID:i1Y3cu+w0
夜が明けて冷静になって考えてみたら
あれは得体の知れないものじゃなくて普通の人間が
レインコートを頭まで覆い被っていただけで
俺を驚かしてやっただけなのかもしれない
あ〜〜404の郵便物グシャグシャにしてしまったよ〜
新聞屋にあとでどやされるな・・・(授業中だろうが携帯に直接かけてくる)
さっきの恐怖よりもこっちの方で気が滅入ってしまった
ところがどっこい電話がかかってこなかったのだ
404の住人チクらなかったんだな良かった…

家に帰ると母が
「今朝ここの団地の人が自転車で運転中、車にはねられて死んだぞ」と教えてくれた
「すぐ近所だ近所」
「お前が配達中にパトカーと救急車が来たと思うのだが知らないか?」
「その人物は新聞配達員だがお前ではない」
そうか!あのサイレンはこれだったのか?


819 長いよ 連投規制かかってた^^; sage 2011/06/18(土) 11:41:51.71 ID:i1Y3cu+w0
次の日。昨日の今日だけに、例の棟は一番最後に配ることにした。
配る時にも、階段の電気をちゃんとつけて
4階まで上り、406の前に差しかかったときに、
404のドアに何か貼られてるのが見えた。近づいてみると・・・
| 忌 |
| 中 |
404の住人の誰かが死んでたのだ!
「死んでそれどころじゃなかったから、
 〒郵便物がクシャクシャになった事をチクらなかったのか・・・」
しかし、俺はそこで疑問に思った。

「もしや昨日事故で死んだのってこの部屋の人?」
「そういえば昨日の変な奴の歩き方は、まるで自転車をこいでる様だった!」
「あれは、この部屋の人の亡霊だったのか!?」
「俺はこの目で亡霊を見ただ!!!」
途端に何者かが近くにいるような気がして左右を振り向いたが、誰もいなかった。
俺はドアに向かって手を合わせた( _ 人 _ )
そして401を配り、3階へ降りようとしたとき、「んっき?」何か違和感を感じた。
3階へ降り、302の部屋の前に行こうと通路の向こうを見ると
なんと、奴が6号室側の階段へ消えるのが見えた!
つけていたはずの電気も消えていた。違和感の正体はこれだったのだ!
もし奴が生きている人間なら、
これから階段を利用しようとしてるのに、電気を消すはずがない。

奴はやはり404の新聞配達員の亡霊だったのかもしれない。
俺がもう6号室側の階段を使わないから
拝んでくれたお礼に、代わりに消してくれたのか?
これを最後に奴の姿を見ることはなかった。




posted by 怖い話 at 15:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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