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2019年02月27日
みんな大好きマグロとカジキの以外と知られていないお話。価格、種類、画像付き。元漁師が自由に語る参考用
お疲れさま〜
休暇まで後4日
指折り数えると1日が長い長い…
帰ったら愛娘を泣き叫ぶまでスキスキしてあげるよてー(*´ー`*)
その前に100%ヒトミシリでギャン泣きされるのは目にみえてますが…
『僕ゎアナタのおとーさんだョ(;´∀`)ヨロシクネ』
毎回それからのスタートっす。
カナシーですね・・・
3〜4日嫁と目の前で仲良くおしゃべりしていれば慣れてきますがね( ´△`)
僕一人で子守りできるようになるまでには一回の休暇じゃ足りないっす…
20日くらい休んで次の仕事は約5ヶ月帰れない(T-T)
たまらんわー
さてと、
今回はマグロとカジキのお話しますね〜( ^∀^)
僕、船乗りのスタートは高校卒業してすぐ。
マグロ船(遠洋)からなんですけどね
それまでは
な〜んも考えずにマグロ食ってました。
皆様が連想する
赤身=マグロ
トロ=マグロのちょっとトロ
中トロ=マグロの腹と赤身の混じったやつ
大トロ=マグロの腹
上記↑はおんなじ種類のマグロの部位
産地で味が違う
一番高くて美味しいのは『大間のマグロ』
一般の方の考えはこんな感じですかね(*´ω`*)
マグロを獲る漁師さんや市場の人は少し見立てが違います。
同じ切り身でもちゃんと見分けができますし、味や値段の違いもわかります。
マグロと言っても、けっこう種類があります
ビンチョウマグロ
キハダマグロ
メバチマグロ
ミナミマグロ
クロマグロ
大西洋クロマグロ
この上記中で
プロの方が『マグロ』と呼んでいるのは
『ミナミマグロ』
『クロマグロ』
『大西洋クロマグロ』
この3種だと思います。
他は
ビンチョウ=トンボ=ビンナガ
キハダ=キワダ
バチ=メバチ=ダルマ
マグロの仲間ではあるけどほぼ『マグロ』と呼びません。別物っすわ
ですから…よくテレビの釣り番組で芸能人がキハダを釣って
『マグロぉぉぉっ!!』
と騒いでいますが…
マグロを知ってる方は
『はぁん?それキハダやないか!』
『キハダで騒ぐな』
…オソラクほとんどのプロの方はそぅ思ってますょ(;´∀`)
お店でマグロのお刺身を頼んで、解凍キハダのお刺身が出てきたら
イラッ(-""-;)としたりするわけです。
まだ近海物の『生キハダ』なら許せますが…
でも最近、お魚をわざと長期保存して、ネットリ感と旨味を引き出した『熟成魚』なるモンスターハンターのアイテムみたいなものがでてきて、
キハダでもちゃんと処理をして熟成魚にすればそれなりの『旨み』があり、キハダか?バチか?正直わからないレベルまで美味しさが1ランク上がってきてます。
上手く『魚油』に漬け込むか、注射器で注入して熟成できないかな…
素人ながらそんな考えもありますよ(*´ω`*)
スーパーに売ってる「ネギトロ」あれはだいたいキハダの赤身に魚油を混ぜたモノです。
でも本物のネギトロみたいな味がしますよね
( ^∀^)
本物のネギトロ食べたこと無い人は
家計に大打撃を与えるような…
お値段が付いてない高級寿司屋に行くか
デパートの食品コーナー
お高いスーパー
クロマグロ、ミナミマグロ、本マグロと表示されたトロか中トロの部分を購入し、自宅で叩いて作ってみてください(;´∀`)スリルマンテン
高級品を叩いてミンチにする勇気があればね…
思い切りが大切です( ̄▽ ̄;)
ダブル包丁で、身を凍る手前くらいにキンキンに冷やして、
できるだけ手で触らないように
体温で魚が温まらないように
素早くミンチにしましょう。
フードプロセッサーはオススメしません。
高回転の刃との摩擦で魚が温まりますゎ
トロを持っているマグロは寒いところの魚なので温まると油が溶けてきて失敗するからね
d(⌒ー⌒)!
ネギトロでもトロタクでもお好みで( ^∀^)
ネギも沢庵も叩いた後に混ぜよう!
マグロ類のご紹介!
キハダマグロ
水揚げ価格(1sあたり高値)
生 1300円
冷凍 700円
キハダマグロは暖かい場所(暖流)に生息するマグロです。
見た目通り黄色いマグロ。
『黄肌マグロ』っちゅ〜事です。
英名はイエローフィン。
背中とお尻のヒレが長くなります。
重さは平均45キロ
最大100キロちょい超えるくらいです。
庶民的なスーパーや回転寿司の100円皿でよく見かけるのはキハダマグロです。
トロ部分は産卵前以外は持ってません。
皆様がフツーに食べてる特に感動もしない味。
僕は個人的に身より白子の方が好き。
メバチマグロ
水揚げ価格
生 1750円
冷凍 1100円
メバチマグロは
ちょっと寒い所〜キハダと同じ暖流域の比較的深い水深で釣れます。
バチ、メバチ
小型〜30s級のモノはダルマと呼ばれます。
英名ビッグアイ
見た目はキハダより黄色が少なく、
図では解りにくいが体高が丸い。
一番解りやすいのがお目々がぱちくりしています。
大きくなれば容易に見分けがつきますが、
キハダと混じって釣れる比較的小型のメバチは、慣れた人しか見分けがつかないでしょう。
重さは平均50s
100キロ超えは見たことないな〜
最大80sが僕の最高
キハダより高級品
高級といっても、ちょっと良さげな小料理屋のお刺身や廻らない寿司屋さん食べるマグロです。
質が良ければ高級店でも出てきます。
一般の人が食えば、
『ここのマグロは美味しいね』(*´ω`*)
とか
『回転寿司とは一味違うなぁ』(^ー^)
ホッコリする味です。
ミナミマグロ
水揚げ価格
冷凍 1900〜3500円
マグロ、ミナミマグロ、インドマグロと呼ばれます。
南半球、特にインド洋の南極に近いクソ寒いド時化の所で獲れます。
お高いマグロです。
南半球インド洋周辺で獲れますから国内で流通しているのはほぼ冷凍モノです。
重さは平均40s
最大160s(僕の最大)
数が少ないのと、200sを超えるような個体はほぼいません。
味が抜群に良く冷凍でも値が高いので
乱獲が激しくマグロ類で一番絶滅が危惧されているマグロです。
漁獲数も厳しく制限されています。
3000本針を付けて10本上がれば良い方です。
1日0本の時もフツーにありました。
バブルの頃は1s5500〜6000円
文字通り海の黒いダイヤでした。
味はクロマグロより酸味が少しありトロもスッキリしたシャープな味わい。
僕は個人的にクロマグロよりミナミマグロが好きですよ( ^∀^)
お寿司ですと一貫1000〜2000円する高級魚です。
クロマグロ
水揚げ価格
生 4000円〜???
冷凍 1900円〜3500円
マグロ、本マグロと呼ばれます。
最近はよく青森の大間産とかテレビに登場しますね
値幅が産地と時期で変動が激しくバラバラっすわ。
産地も沖縄〜青森津軽海峡様々です。
なぜ青森大間産のマグロが高いか?
それは、タイミングがバッチリ合っているから。
沖縄にいるときは、まだ暑い時期で脂が乗っていない状態。
このマグロが回遊しながらどんどん北上して、季節も冬になり脂が乗ってきます。
最高に脂が乗って肥った状態で
津軽海峡、大間の辺りにたどり着くのが、
12月〜お正月くらいの時期。
つまり私たちが年間で一番消費意欲が激高でお財布ユルユルなお祭りモードの時期だからです。
特にお正月は、初競りで1s100万近く…
ほんとバカみたいな値がクロマグロにつきますよね
( ´△`)イイナー
これは、ほぼ
初競りご祝儀と会社の宣伝価格なのですが…
クロマグロはそれに見合うだけの
見栄え
味
希少価値
人気、注目度
を揃えているマグロの王様です。
重さは平均40〜50キロかなぁ
最大が380sくらいでしたっけ
ミナミマグロとは違いとてつもなく巨大になります。
最近は研究と技術が進んで養殖産クロマグロも多く出回り、回転寿司でも金皿1貫500円くらいで廻ってますね。( ・∇・)
僕らみたいな庶民の口に入るのは
特別な日や自分へのご褒美️
大奮発して高級デパートの魚屋さんに行くか
ビクビクしながら高級寿司店に入るか
料亭でお祝いするか
その時くらいなもんでしょう( ^∀^)
末端価格はミナミマグロとあまりかわらないか、少し高いくらいです。
味は、大トロを3〜4切れ食べると胃もたれするくらい脂のってます(о´∀`о)
赤身も最高に旨い
熟成魚にしたヤツを食うと
身もココロもトロけてしまうお味です。
良いマグロは赤身が旨い!
タイセイヨウマグロ
大西洋で獲れるクロマグロはモンスター級。
400kgを超えるヤツがいるんですよΣ(゜Д゜)
一攫千金ですわ
ビンチョウマグロ
水揚げ価格
生 730円
冷凍 440円
ビンチョウ、ビンナガ、トンボ
と呼ばれています。
マグロ類では小型で5s〜30sです。
エラの後ろのヒレが長いのが特徴で
この「ヒレ」が長いのがネーミングの由来です。
身は白身です。
一昔前までは、シーチキンなどのツナ缶の原料として1本1000円ちょい越えくらいでめっちゃ安く取引され、知らない方も多くいたと思います。
でも
最近ではお刺身や寿司ネタで人気が上がってきていて、ミナサマも聞いたことあると思います。
口にした事もあると思いますよ(*´∀`)
生のビンチョウをメインに獲っているマグロ船も増えてきています。
ミナミマグロを獲っていた極寒の海域で獲れるビンチョウは、
型は小さいですが全身トロ状態で
マグロ船乗りの間でも刺身の取り合いが起こるくらい人気が高かったですよ〜(о´∀`о)
逆に、
キハダを獲る暑い海域のビンチョウは
型は20〜30kgと大きいですが
脂が乗ってないので誰も手を付けない(T-T)
毎日売れ残っていました…
カツオ
水揚げ価格
生 一本釣り 500円
冷凍 一本釣り 250円 巻き網 170円
ミナサマにはお馴染みカツオです。
カツオは別に説明しなくても…
わかると思います。
初鰹、戻り鰹
僕は脂のっている戻り鰹が好きです(*´∀`)
No image
トンカツ
ビンチョウとカツオの混血種。
ハイブリッドタイプです。
マグロ船乗ってるとき暑い海域で何回か釣れて目撃しました。
カツオのようなビンチョウのような…
何とも言えない不思議なカッコしてました。
食べたことはないです┐('〜`;)┌
メカジキ
メカジキ、メカ
と呼ばれています。
英名ソードフィッシュ
実はマグロ船のお土産で一番喜ばれるのがマグロの大トロじゃなくて寒いところで獲れる脂が乗ったメカジキです。
スーパーなどでは身の部分をよく見かけますが、一番美味しいのはメカジキのアラ。
カマ、背ビレ付近、アタマ、目玉
多分一般にはあまり出回っていません。
皮はサクサク、ジューシーな鶏肉とジューシーなブリカマを混ぜたようなお味です。
塩コショウで焼くだけでもたまらなく旨い魚。
マグロ船辞めてからずっと食べたくて探してますけど見つけられないな〜(T-T)
バショウカジキ
バショウ、秋太郎
各地で名前が違ったりします。
英名セイルフィッシュ
あまり大きくならないカジキです。
トレードマークは船の帆(セイル)みたいな背ビレですね( ^∀^)
画像手前に写ってるお刺身が秋太郎です。
旬になればマグロのトロに匹敵する味です!
安くトロを食いたいなら秋太郎っすわ️
マカジキ
カジキ、マカジキ、マカ
英名マーリン
マカジキは釣り人の憧れの魚ですね(о´∀`о)
高い道具を揃えて、10万〜20万払って船をチャーターして…
金持ちの遊びです( ´△`)
ちなみに僕はマグロ船で120s釣りましたよ。
身も美味しいです。
スーパーなんかで売ってます。
シロカジキ
シロカワとも呼ばれます。
クロカワ、シロカワがいて
カジキ類ではシロカワが釣れたら超ラッキー
珍しい魚です。
角は硬い。オウチに飾りましょう。
マグロ船では角を加工して縄刺しの道具(スパイキ)を造ります。
僕も2本持ってますよ〜(о´∀`о)タカラモノ
味は…普通。
記載している価格は1sあたりの比較的高値の目安です。
市場で1000円で水揚げしたカツオが道路一本またいだ魚屋さんで2000円以上で売ってたりします(-""-;)
漁師さんはたいへんやね( ´△`)
今回は以上っす。
ミナサマのマグロを見る目が少しでも変われば幸いです。
そいじゃまた!