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2017年07月03日
吹奏楽コンクール課題曲の名曲について
全日本吹奏楽コンクールといえば東京佼成ウィンドオーケストラが毎年模範演奏を録音していて、吹奏楽部の盛んな中学・高校が最も燃える行事の一つだ。自分も中学高校と吹奏楽部をやってきたから、いまだに当時の曲を聴くと、熱い気持ちが蘇ってくる。都道府県大会、地方大会、全国大会とあって、それぞれで金賞・銀賞・銅賞がランクされる(すべての団体にどれかが与えられる)。その中から選ばれた2〜3団体が上のクラスの大会に進めるわけだ。大会では、4〜5曲の課題曲から1曲を選んで演奏し、自由曲をもう1曲演奏する。だいたい3人くらいの審査員によって評価され、その内容によって金か銀か銅かが決まるわけだ。
課題曲は、やさしいマーチから難曲の現代曲まで種類は豊富だけれど、そのほとんどがいかにも「おりこうさん」な曲で、木管・金管・打楽器のどれもがおおよそ平均的に活躍できる。いわば教材みたいなものだ。それをお手本演奏する東京佼成ウィンドオーケストラも同様に「おりこうさん」で、プロの団体だけれど、なんとも教科書的な演奏をする。だから、正直なところ、演奏した人にとっては名曲でも、鑑賞する人にとっては退屈な曲が多い。
でも名曲は確かにある。自分の現役時代付近しか知らないから、その中から選ぶわけだけれど、この五曲は名曲と言って差し支えないと思う。
@マーチ「カタロニアの栄光」(間宮芳生作曲)・・・自分の現役時代より少し前の課題曲だが、このマーチはコンクールだけでなく、コンサートでもそこそこメジャーな作品だ(自分が演奏したのもコンサートのためだ)。演奏していてワクワクする。木管、金管が心地よい掛け合いをして、打楽器も演奏している側が楽しい。
A「パルス・モーションU」(川崎美保作曲)・・・これは東京佼成ウィンドオーケストラの演奏が良くない。こんなに面白い曲なのに本当に「教科書」な演奏をしてしまっている。これだと印象に残りにくい。最初から最後まで程よい緊張感の中でパルスが音楽を淀ませずに前へ前へと進み続ける。打楽器奏者ならこれのスネア・ドラムをやりたくて仕方がないはずだ。他の4曲ももちろんいいけれど、自分の中での課題曲ナンバーワンはこの作品だ。
B「そよ風のマーチ」(松尾善雄作曲)・・・日本のマーチらしいマーチで、聴けばわかるけれど、まんま「そよ風」の行進曲だ。実に素直に作られていて、すっきりと演奏できる。実際の体育大会とかの入場行進曲にもそこそこ使用されていると思う(スーザとかのいかにもな行進曲と比べるとちょっとさわやか過ぎて行進しづらいけど)。
C「ゆかいな仲間の行進曲」(坂本智作曲)・・・当時は「そよ風のマーチ」のパクリだとしか思わなかった。テーマが「そよ風」か「ゆかいな仲間」かの違いだけで、それ以外は全部同じと言ってもいいくらいだ。けれど、吹奏楽を離れてずっと経った今でもしっかりと記憶に残っている曲の一つになっている(もちろん、実際にコンクールで演奏したからというのもあるだろうけれど)。
D「コーラル・ブルー (沖縄民謡「谷茶前」の主題による交響的印象)」(真島俊夫作曲)・・・いかにも沖縄なメロディ・ラインの曲。最初はゆったりと始まり、突然アップテンポに変貌、一旦落ち着いてから最後はファンファーレでフィナーレを迎える。夏にふさわしい曲だけれど、決して暑苦しくなく、むしろ風を感じさせる点では涼しげな曲だ。
その頃は先生だけが持っていた参考演奏のCD(あるいはカセットテープ)。今はこうして店頭販売されている。当時の「おりこうさん」な東京佼成ウィンドオーケストラの演奏で聴けるというのも、吹奏楽コンクールに参加した当事者であればかえって懐かしくてありがたい。
課題曲は、やさしいマーチから難曲の現代曲まで種類は豊富だけれど、そのほとんどがいかにも「おりこうさん」な曲で、木管・金管・打楽器のどれもがおおよそ平均的に活躍できる。いわば教材みたいなものだ。それをお手本演奏する東京佼成ウィンドオーケストラも同様に「おりこうさん」で、プロの団体だけれど、なんとも教科書的な演奏をする。だから、正直なところ、演奏した人にとっては名曲でも、鑑賞する人にとっては退屈な曲が多い。
でも名曲は確かにある。自分の現役時代付近しか知らないから、その中から選ぶわけだけれど、この五曲は名曲と言って差し支えないと思う。
@マーチ「カタロニアの栄光」(間宮芳生作曲)・・・自分の現役時代より少し前の課題曲だが、このマーチはコンクールだけでなく、コンサートでもそこそこメジャーな作品だ(自分が演奏したのもコンサートのためだ)。演奏していてワクワクする。木管、金管が心地よい掛け合いをして、打楽器も演奏している側が楽しい。
A「パルス・モーションU」(川崎美保作曲)・・・これは東京佼成ウィンドオーケストラの演奏が良くない。こんなに面白い曲なのに本当に「教科書」な演奏をしてしまっている。これだと印象に残りにくい。最初から最後まで程よい緊張感の中でパルスが音楽を淀ませずに前へ前へと進み続ける。打楽器奏者ならこれのスネア・ドラムをやりたくて仕方がないはずだ。他の4曲ももちろんいいけれど、自分の中での課題曲ナンバーワンはこの作品だ。
B「そよ風のマーチ」(松尾善雄作曲)・・・日本のマーチらしいマーチで、聴けばわかるけれど、まんま「そよ風」の行進曲だ。実に素直に作られていて、すっきりと演奏できる。実際の体育大会とかの入場行進曲にもそこそこ使用されていると思う(スーザとかのいかにもな行進曲と比べるとちょっとさわやか過ぎて行進しづらいけど)。
C「ゆかいな仲間の行進曲」(坂本智作曲)・・・当時は「そよ風のマーチ」のパクリだとしか思わなかった。テーマが「そよ風」か「ゆかいな仲間」かの違いだけで、それ以外は全部同じと言ってもいいくらいだ。けれど、吹奏楽を離れてずっと経った今でもしっかりと記憶に残っている曲の一つになっている(もちろん、実際にコンクールで演奏したからというのもあるだろうけれど)。
D「コーラル・ブルー (沖縄民謡「谷茶前」の主題による交響的印象)」(真島俊夫作曲)・・・いかにも沖縄なメロディ・ラインの曲。最初はゆったりと始まり、突然アップテンポに変貌、一旦落ち着いてから最後はファンファーレでフィナーレを迎える。夏にふさわしい曲だけれど、決して暑苦しくなく、むしろ風を感じさせる点では涼しげな曲だ。
全日本吹奏楽コンクール課題曲参考演奏集 1991-1994 [ (クラシック) ] 価格:1,620円 |
[CD] 全日本吹奏楽コンクール課題曲参考演奏集 1987-1990 価格:1,153円 |
その頃は先生だけが持っていた参考演奏のCD(あるいはカセットテープ)。今はこうして店頭販売されている。当時の「おりこうさん」な東京佼成ウィンドオーケストラの演奏で聴けるというのも、吹奏楽コンクールに参加した当事者であればかえって懐かしくてありがたい。