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2014年09月16日

<サンマ>「いよいよ来た!」 水揚げ量が今季最多

 秋の味覚を食卓に届けるサンマ漁の主力となる棒受け網漁は16日、全国の水揚げ量が2日連続で4000トンを超え、今季最多になった。8月までは極端な不漁だっただけに、北海道東部から東北・三陸地方にかけての漁港は「いよいよサンマが来た」と活気づいている。4年連続サンマの水揚げ日本一を誇る根室市の花咲港では、2日連続で2100トンを超える水揚げがあり、浜値も1キロあたり100円台前半まで下がった。「庶民の魚」は最盛期を迎えた。

 漁場が片道3〜4時間と近くなったことも手伝い、花咲港では16日、大型船9隻と小型船49隻の計58隻が2276トンを水揚げした。浜は漁船とトラックであふれ返った。前日も2105トンの水揚げがあり、2日連続で2000トンの大台に乗った。

 16日午前7時の競りでは高値が前日の1キロあたり194円の約6割となる同119円まで下がった。1匹160グラム以上の大ぶりの魚体が7〜8割を占め、脂の乗りも昨年をはるかに上回るという。

 三陸5港でも水揚げが2日連続1100トン強、花咲港以外の道東3港も同800〜1100トンになった。全国の水揚げ量は15日に4058トン(速報値)、16日は今季最多の4545トン(同)に達した。

 全国さんま棒受網漁業協同組合の集計によると、昨年のサンマの総水揚げ量は前年の7割弱の約14万8000トンにとどまり、過去32年間でワースト3の不漁に見舞われた。

 今年も漁場が沿岸から遠く、極端な不漁だったが、8月25日に初めて全国の総水揚げ量が1000トンを超えたのを機に漁獲が上向いた。釧路水産試験場や東北区水産研究所などの研究機関が「9月以降は沖合からの魚群が来遊する」とした海況予測の通りとなった。
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