2024年05月21日
ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第119話
バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。
皆さま、お待ちしております!
ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
https://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/
連絡をお待ちしてますね!
2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。
Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。
スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。
バリエーションは[「ワルプルギスの夜」からのバリエーションです。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第119話
兎に角、知っている限りのロシア語を使ってその老紳士に
「イズビニーチェ!パマギーチェパジャールスタ!!ヤ、
トージェバリェット アルチースト!ヤ ハチュー ウチッツァ
バリェット、ズジェーシ ヴ ラシヤ!パジャールイスタ!
「すみません!どうぞ助けて下さい!私もバレエアーティストの
一人です!私はこのロシアでバレエを勉強したいのです!
どうぞ話を聞いてください、お願いです!」と声を出したのだ。
いわゆる直訴であった。
ショージは爺ぃたちの揺ぎ無い攻撃に会いながらも、兎に角、
必死で声の続く限りその紳士の目を見ながら何度も懇願した。
ところが、爺ぃたちの力は半端じゃない。ショージはそのままの
態勢で引きずられた。身体中の服が脱げそうになって滅茶苦茶
であった。
ショージのたった一回のチャンスなのだ。全身全霊ただただ
命掛けての懇願だった。そして「もう駄目か…」と思った時、
その老紳士が爺ぃたちに向かって物静かに手を上げた。
「良い良い…ちょっと手を離してあげなさい…」老紳士が静かに
手を上げると、目を吊り上げて怒り顔になっている爺ぃ2人は
「えっ!?」と驚きながらパッと手を離したものだから、
ショージはそのままドッカーンと床に反動で転がってしまった。
「こ、この爺ぃ〜っ!手を離すんだったら、離し方があるだろ!」
と言ってやりたいところだが、この状況下ではそれどころではない。
関係者入口は大騒動に発展してしまい、床の上に転げてしまった
ショージが態勢を整えようとした時には、入口付近は黒山の人だかり
になっていた。皆、オーケストラの奏者たちやらダンサーたちが
「な、何が起こってるの!?」と不審な目で見つめた。
しかし今のショージにはこの大事な一瞬を怯むわけには
行かなかった。ショージの目の前に立っている黒ぶちの
分厚い眼鏡の老紳士、この老紳士の前頭葉はとても発達
している上、その丸く頑丈そうで実がたっぷり入って
そうな頭部が実に独特で、一見怖そうなのだがその静かな
動作や目で、その人柄が表れていた。が、この時のショージは
それどころではない。
老紳士は「ちょっとこちらに…」とショージに言って、
黒山になってる人々に通路を与えて皆を行かせた。ショージの
顔をじっと静かに見ながら「私に用なのかね?」と静かな声で
話し掛け、「良いかい、ゆっくりと喋りなさい…ロシア語
出来るかね?」
ショージは「トーリカ チュチュ…」(少しだけですが…)と
答えて、老紳士があまりにじっと見るので涙が零れて出て来た。
「あの…バレエの関係者ですか?」老紳士は「そうだが…」
「ああやっぱり!良かった!僕はロシアでバレエの勉強がしたい
のです…ですが、僕は日本人なので私個人ではこの国に来るのが
難しいのです。あの…僕を助けて下さい、お願いです…」
泣きながら懇願するショージを静かに見ながら、老紳士は
ショージを大きな瞳で瞬きもせず、じっと見つめた。
(つづく)
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