2022年02月20日
ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第71話
バレエ教師の半澤です。
平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日は朝10時から初級のレッスン、12時から初中級のレッスンです。
ポアントもあります。
皆さま、お待ちしております!
ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
https://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/
連絡をお待ちしてますね!
2022年12月27日(火曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。
Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。
スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。
バリエーションは海賊よりガムザッティのVaです。
ダイナミックなジャンプを楽しみながら踊りましょう!
さ、やりましょう!
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第71話
とても重い口調でマリネル氏が口を開いた。
「ショージ、もう一度確認したいのだが先日君が
言っていたバレエ団を辞めたいと言う話は本心
かね…?」ショージは二人に向かって言った。
「このバレエ団が嫌になった訳などではありま
せん…。私は拾って頂いた事に心より感謝して
います。マエストロやリリアーナを心より尊敬
しています。ただ、どうぞ分かってください、
この私には更なる勉強が必要なのです!」
その刹那、マリネル氏がショージに大声で罵声を
浴びせた。「馬鹿もーん!ショージ、私はスイス
だろうがロシアだろうがイギリスだろうが、
世界中に声が届くのを知っているか!お前が
何処にも行けない様にする事なんか訳無い事さ!
絶対に行かせないからな!」マリネル監督の酷い
言葉にショージは絶句するのと同時に何故ショージが
バレエ団を辞めて他に行く事を許してくれないの
かが理解出来なかった。
ショージは心の中で思った。「僕をこのバレエ団に
必要としているからだろうか…?もし、そうなら
こんなに酷い事を言わなくても「居て欲しい」と
言ってくれたら良いのに…。仮にマリネルがそう
言ったとしても僕の心は変わりはしないけれども…」
マリネルが声を上げて聞いた。「次の場所は何処だ?
ドイツか?まさか、ロシアじゃないのか…お前、
ロシアに憧れていたよな…?もしロシアなら直ぐに
電話してビザを発給出来ないようにするからな!」
リリアーナが助け舟を出した。「マリネル…、
なんて言う事を言うの?お願いだから、大声で
そんな事を言わないで…」ショージはこの瞬間に
自分の心の中ではっきりと決めた。「この月の
最後まで働いたらこの国を出よう!」と決心した
のだ。ショージはもう誰もいなくなった更衣室の
ベンチに座って、この国を出るために最初にしな
ければならない事は何なのか考えた。数日が経ち、
とうとうイタリアを出て行く日が来た。
イタリア生活の終止符
ダンサーたち全員の顔をゆっくり見渡しながら
ショージは「皆、ごめんね…でもありがとう!
僕は皆の事を忘れないからね。ここに来れて
本当に良かった。皆に出会えて良かった!」
これが最後の言葉であった。事務局の方々、
衣装制作の老婆マリア…マリアはショージの
ために泣いた。「有難うマリア…!」そして
バレエ団の入り口に差しかかった時であった。
入り口にはバレエ学校の生徒たちやお母さんたちが
立っていて、「ショージ…本当に行くの?
行っちゃうの?」ショージはとても驚いた。
「何故、この人たちは僕が去るのを知っているの
だろう?」しかもショージの知らないお母さん
たちまで涙を流しているのだ。「ああ…知らな
かった!今の今まで気が付かなかった!これほど
まで僕を心配してくれた方々がいた事を…!」
遂に我慢していたものがショージの両目から
溢れ出した。「グラッツイエ!グラッツイエ!
ソノ モルトフォルトゥナート!…エ、ポイ
イオマイ ディメンティカーレ、レッジオ
エミリア!!」(ありがとう…ありがとう…
僕は幸せ者です!そして僕はこのレッジオ
エミリアを永遠に忘れる事はありません!)
「チャオ、トゥッティ…イオ、ノンディーレ、
アリベデルチ!パルケ、ウンジョールノ、
イン フルトゥーラ、リトールノ クイ!
チャオ!、トゥッティ!」
(じゃあ…皆さん私はさよならは言いません…
いつの日か、またレッジオエミリアに戻って
来ます!じゃあ…、皆さん!)ショージは手を
大きく振ってバレエ団を後にした。
(つづく)
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