パチンコとの訣別

ホールに行ってお気に入りの台の前に座る。

ここまではよい。

ところがどこへ行っても目障りな客がいるものだ。

「上皿のボタンをやたらと連打する。」

これはオバちゃんやおばあちゃんに多い。

まるで藁をもすがる勢いでボタンを連打する。

そんなに連打したところで展開は変わらないよって言ってやりたい。

言ったところで納得するのはどのくらいいるのだろうか？

「上皿のボタンを強打する。」

若い衆のみならず、男衆に多い。

常日頃の憂さが溜まっているのだろう。

最近負けっぱなしなので、イラついているのだろう。

気持ちは分かる。

だけど、それはやめてくれ。

隣で打っているおいらがビックリするし、銀玉の流れが変わってしまうことも珍しくないからだ。

それに勢い余って台をぶっ壊したら洒落にならない。

「おまわりさん、こいつです。」って通報されちまうのが関の山だ。

「カップルや夫婦でホールに来るヴァカ。」

これがいちばんウザい。

あのなぁ、ホールってのはデートする場所じゃないんだよ。

あくまでも賭場、わかる？

賭場なんだよ、賭場！

なけなしの小遣いを握り締めて勝負する場なんだよ。

そんなに二人で仲良くしたければ、ラブホにでもしけこめば？

それとホールで何度となく見たのが、「お巡りさん」。

どうやら盗難事件でもあって、現場検証にでも来たのだろう。

軍資金が詰まった財布や現ナマは後生離さず持っているものだ。

それを上皿に放置プレイやサンドにお金をブッ込んだままトイレに立つなんて「トロくさい」ことやっているから泥棒に遇うのだ。

おいらは思う。

どんなにホールのお姉さんがはちきれんばかりの笑顔を振りまこうが、爆裂させているおいらを羨望の目で見るその他大勢。

しかしそいつらはおいらからすれば全員敵！

「パチンコ屋　自分以外は　全て敵！」

異論はない、と思う。





開運の護符作成　かなえや