とくに「小説」が上手くいきません。管理人は「小説」を読むときに、脳内スクリーンに映像を投影しながら読み進める癖があるのですが、これが上手くできなくなっています。
という前振りをして、「ダイナミック フィギュア」(上・下)は、三島浩司によるSF小説です。
人型巨大兵器が実際に活躍する設定に徹底してこだわった、リアルロボットSF。世界観をがんばって作り上げているわりに、なぜか描写がなおざりなのが気になります。戦闘状況の描写はリアルなのですが、作品全体を通じて「絵」が浮かんできません。肝心の巨大ロボット兵器である「ダイナミックフィギュア」はもとより、登場人物の容姿や表情、彼らをとりまく情景描写が希薄です。セリフも少し、固いですね(特に女性)。
上下巻で、かなり長いのですが、敵性生物(キッカイと呼称される)との戦闘がいまひとつ盛り上がりません。
なんといいますか、延々と設定書とか報告書を読んでいる気になります。
じつは上巻の4分の3ぐらいまで辿り着いたのですが、この先、進めそうにありません。
ダイナミックフィギュアの必勝を祈念して、戦略的撤退を行います。
作品の紹介はこちら
地球に飛来した謎の渡来体が建設した軌道リング・STPFは“究極的忌避感”と呼ばれる苦痛を生物に与える作用があった。リングの一部は四国に落下、そこから発生した生物・キッカイは特殊な遺伝メカニズムで急速に進化し、人を襲った。日本政府はキッカイ殲滅のため、二足歩行兵器・ダイナミックフィギュアを開発する。19歳の栂遊星(とが・ゆうせい)はその操縦士として訓練を受けていたが──。実力派による究極のリアル・ロボットSF。
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