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2017年04月19日
スタバ「今年のフラペチーノ」は何が違うのか
スタバが毎年、最も力を入れて売り出すサマーシーズン最初のフラペチーノが、今年も4月13日に発売となった。今回は、米国の国民的スイーツ、チェリーパイをイメージした「アメリカンチェリーパイフラペチーノ」だ。
発表会には俳優の溝端淳平氏が登場
これまでのフラペチーノと大きく違うのが、ドーム状のパイがかぶさったその外見。まさに、同社の目指す「驚きと喜び」をそのカタチから感じることができる。ベースとなる中身は、ホイップクリームやバニラのフラペチーノ、アメリカンチェリーのコンポート(砂糖煮)で構成される。そして、パイ生地をキューブ状にカットしたものも混ぜ込まれている。
アメリカンチェリーは、カリフォルニア州とオレゴン州、ワシントン州を産地とする初夏のフルーツである。コンポートではあるが、旬のフレッシュさをフラペチーノで味わえるわけだ。
■最も開発に力を入れる「フラペチーノ」
スタバでは、毎年、サマーシーズンの第1弾商品となるフラペチーノには、1年でもっとも開発に力を入れているという。2014年にバナナを丸ごと1本使ったフラペチーノを発売して以降、2015年はオレンジやストロベリー、黄桃、白桃といったフルーツゼリーとクラッシュナッツを組み合わせた商品、2016年はカンタロープメロンというメロンの品種にまでこだわったフラペチーノと、フルーツを使い、なおかつ食材の組み合わせや見た目などで意外性を狙う傾向が見てとれる。
今年の「アメリカンチェリーパイフラペチーノ」は、その見た目には非常にインパクトがある。しかしこれまでもチーズケーキやチョコレートケーキなど、「スイーツをイメージしたフラペチーノ」がいくつか発売されており、発想としてはその流れを踏襲していると言える。
なお、チェリーパイは米国のスイーツではあるが、今回発売のフラペチーノは日本オリジナルの商品で、米国では発売されないという。
実際の味はどうだろうか。まず、パイ生地が意外に硬いので、ストローを勢いよく突き立てる必要がある。ちなみに生地が硬いのは、液体に浸された状態でも、サクサクとした軽快な感触が残るようにとの開発側の意図があるそうだ。
■実際に飲んでみると…
しばらくチェリーとクリームのスイートなコンビネーションを楽しんでいると、やがて太めのストローを通してパイ生地が口に入って来て、なめらかな中にザクザクした食感が混じり合う。ドーム状のパイを少しずつ崩し、ザクザク感を残しながら食べたり、ある程度クリームに浸し、しっとりさせて食べるなど、いろいろな食感が楽しめる。
驚いたのが、意外にさっぱりした甘さだったことだ。ほかのカフェチェーンの例を見ると、初夏に発売するスイーツやドリンクはスッキリとした味わいに仕上げるところが多い。その中では、スタバの商品は糖度が高いと言えるかもしれない。たとえば昨年のカンタロープメロンを使った商品はホイップクリームも多く、メロンの味と相まって濃厚な甘さがあった。
今回は、アメリカンチェリーがもともと酸味のあるフルーツであることと、パイ生地を使った分、ホイップクリームの量が減っていることが、甘さが控えめに感じられる理由かもしれない。そのためか、試食会で周囲を見回しても、いずれもきれいに完食されていた。
■初の「フェスイベント」を開催
そして今年も、新作の発売に合わせ記者発表会と、ファン向けのイベントが4月12日に開催された。記者発表会では俳優の溝端淳平氏をゲストに迎えたトークセッションが行われた。溝端氏は、毎朝スタバに通っており、決まって購入する商品を店員にも覚えられているというほどのスタバファンとのことだ。新作を味わいながら「パイとフラペチーノは合いますね」とコメントしていた。
トークセッションでは、商品企画を担当したスターバックスコーヒージャパンの足立紀生氏も登場。商品のコンセプトについて「見た目を楽しく、驚きのあるものにということから、ドーム型を思いついた。まずストローをどこに刺すかということから、想像力を働かせることができる。パイを切り取ってディップのようにつけて食べるなど、いろいろな食べ方がある」(足立氏)と説明した。
また、ファンに向けたイベントとしては、今回初めてフェスイベントが開催された。会場となったのは2016年12月にオープンしたばかりの新豊洲Brilliaランニングスタジアムだ。競技用義足の開発や障害者トップアスリートの訓練などに使われる会場だという。半透明のトンネルのようなユニークな形状をした同会場の周囲に、新商品のパイの外見をイメージした半球状のテントを複数設置。メイン会場で試食会やアーティストによるライブイベントを行うほか、それぞれのテントで、スタバにまつわるワークショップやパフォーマンスを開催した。
■なぜ「フェス」だったのか
今回のファンイベントについて足立氏は、「商品のコンセプトにもなっている、明るさ、楽しさを表現するため」、屋外でのフェスという形態を思いついたという。なお、「フェス」とは、フェスタやフェスティバルの略。もともとは「夏フェス」といった具合に、野外での音楽イベントなどを表現する言葉だ。屋外や夏など、開放感を伴うイメージを含んでいる。
また、「スターバックスの店舗は全国にあるが、パートナー(店員)とお客様との触れ合いは一言、二言交わすぐらい。もっとゆっくりと触れ合って、つながりを強くしたいということから、フェスイベントを企画した。また、今回、音楽イベントだけでなくスタバにまつわるワークショップも開催するので、スタバのいろいろな魅力を知ってもらいたい」(足立氏)とも語った。今回、スタバの店員もイベントのスタッフとして全国の店舗から招いているそうだ。
毎年、イベントには、「マイスターバックス会員」という名称のスタバファンが招待される。今年は屋外会場ということもあり、抽選で2000組4000人という、かつてない規模となった。とはいえ、応募開始1時間で1万人超の申し込みが殺到し、5日間の申し込み期間中に6万人からの応募があったとのこと。スタバ人気は相変わらずというところだ。
■「お茶」参入や業態の多様化が見られる
スターバックス コーヒー ジャパンは現在、全国に約1250店舗。グループとしては、2016年10月に新たなお茶ブランドTEAVANAをスタートし、世界で1250億ドル規模と言われ、今後も拡大が見込まれる「お茶」市場への参入を果たした。そのほかにも、TEAVANAほど大々的ではないが、業態の多様化を図っている。たとえば2013年に世田谷に1号店をオープンし、首都圏に7店舗、神戸に1店舗を展開する「Neighborhood and Coffee Store」や、2016年3月に開始したアルコール業態「STARBUCKS EVENINGS」などだ。
また、2018年には「スターバックス リザーブ ロースタリー」として、焙煎や抽出などコーヒーの世界を体感できる店舗を中目黒にオープン予定だ。登録有形文化財の建物などを活用した、和の空間が感じられるコンセプトストアも全国に十数店舗展開している。これなどは、オリンピックを控えたインバウンドを取り込む意図もあるだろう。
世界中、どの国に行っても“おなじみのスタイル、同じ味”がスタバの価値であり、安心感でもあった。しかしこうした一連の流れを見ていると、新たな価値を生み出すべく、これまでとは異なる方向へ舵を切った感がある。そして市場としても大きな日本が、その先陣を切る存在として重視されていることは間違いない。
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“
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12月公開予定の「スター・ウォーズ / 最後のジェダイ」を始め、映画界は注目作品が目白押しだが、『アウトレイジ 最終章』に勝るバイオレンス映画はそうそうあるまい。悪人が全員暴走する『アウトレイジ 最終章』は、2017年10月7日公開予定だ。
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