2019年11月28日
FX超入門10 〜【証拠金とロスカット】ロスカットとは? 取引の実際(その4)〜
こんにちは (^^)/
さて、今回は「証拠金」の続きです!
前回までは、
(第7回)「証拠金」とは?
(第8回)「建玉」と「ポジション」とは何か?
(第9回)「枚」,「Lot」って何通貨か?
という内容でお伝えしてきました。
今回は、「ロスカット」とは何か?
そして、「ロスカットと証拠金の大事な関係」についてお話ししたいと思います。
この、「ロスカットと証拠金の関係」について、きちんと理解せずに取引を始めてしまうととっても危険です!
「知らないうちに大損している!」
なんて事にもなりかねませんので注意してくださいね (;^ω^)
今回は、少〜し長くなってしまうかもしれません (;^ω^) が、最後までお付き合いいただけると幸いです♪
Aさんが行った この取引、
成立するでしょうか?
成立するでしょうか?
まずは、FXを始めたばかりの初心者Aさんが、実際に取引を行った時を例に、順を追って見ていきましょう。
「円高/ドル安」がいったん底を打って、これからしばらくは「円安/ドル高」に転じる。
そう判断したAさん。
「1ドル100円」の時に
「買い注文」をしました。
1ドル100円の買建玉(買いポジション)を持ったわけです。
ところが、、、
そのすぐあと、
予想に反して円高基調となってしまったのです。
ついには「1ドル90円」まで円高が進んでしまいました。
AさんのFX運営会社は、
「取引通貨単位:1万通貨/Lot」
という取引条件でしたので、
「1ドル100円」→「1ドル90円」
となると、1ドルあたり10円の損失ですから、これが、1Lot あたりだと、
−10円 × 10,000通貨 = −10万円
という計算になってしまいますよね…(;^ω^)
Aさん!いったい何 Lot 買っていたのでしょうか?!
せめて1Lot だけでありますように。。。
【Aさんの心の声】
え〜!なんで〜
……いや,,,きっと,,,
……いつか,,,円安になるはずだ!
買建玉だから、決済さえしなければスワップポイントも毎日入ってくるんだし!
と、しばらく放置することにしました。
っていうか、そうするしかなくなっちゃいました。
もう、本当にドキドキしながら円安を待ちわび、、、
ついに!「運よく」買った時よりも円安で決済することができましたー!
【Aさん】:\(^_^)/ よかった〜!
さ〜てさて、しかしですよ、、、
本当にそうなるでしょうか?
【答え】
この取引は、、、
「成り立ってません!」
「残念」
なのでした。。。「残念」
それはなぜでしょうか?
FXには「ロスカット」という仕組みがあったからなんです。
で? Aさんは、
どうなちゃったんですか??
ロスカットって何されちゃうこと?
(;゜0゜)どうなちゃったんですか??
ロスカットって何されちゃうこと?
簡単に言ってしまうと、
「FX運営会社が強制的に決済」して
「損失を確定させてしまう事」
です。
え?なんでそうなっちゃうの?
では、少し具体的に見ていきましょう。
Aさんは、この条件で口座を開設して、
- 証拠金 :5万円
(口座開設時の最低証拠金額のみ
の入金で始めた)- レバレッジ :25倍
- 取引通貨単位:1万通貨/Lot
「まずは米ドル/円を1Lotだけ買ってみた」
のですが、、、
「ロスカット・ルール(強制決済ルール)」の意味を全く理解していなかったAさん。
証拠金を5万円しかあずけませんでしたネ。
なんと、これが大失敗につながってしまったんです!
1Lotしか買っていなかったAさんですが、
「1ドル100円」→「1ドル90円」
となった時点で、
−10円 × 10,000通貨 = −10万円
と、10万円もの「含み損」を抱えることになってしまいました。
ここで、そういえば「証拠金ってなんだったっけ」と考えてみると、
- 実際に「証拠金」を使うときはどんな時?
- 証拠金とは、取引で損失が出た時、その損失分を補填するための「担保」。
- → 損失がでたら、その分をすべて口座から支払う約束。
だから、「含み損が証拠金の額を超えることは許してもらえない」んですよ…
そこで、
- 「含み損が証拠金の額を超える前に」Aさんの建玉を「FX運営会社が強制的に決済」してしまいます。
- これが「ロスカット」です。
- ※「含み損」:未決済で保有している建玉(ポジション)の価値が下がっている状態を「含み損」と言っています。実際には決済していないので損失としては確定していないからこういう言い方をしています。ロスカットされると、この「含み損」が強制的に損失として確定してしまうのです。
だから、結果は、こんなふうに、
「1ドル96円」でロスカットされちゃいました。
1ドルあたり4円の損失。
なので、1Lot 分だと、
4円 × 10,000通貨 = 4万円
のマイナスになりますよね。
結果、Aさんは、口座から4万円を失うことになったのです!
Aさんが口座開設していたFX運営会社の「ロスカット・ルール」は、「含み損が証拠金の80%になった時点でロスカットを行う」という内容でした。
預けていた証拠金5万円の 80% は4万円ですよね。
なので、そこで強制決済されてしまったわけです。
じゃあ、
どうすればよかったの??
(;゜0゜)どうすればよかったの??
Aさんの事例だと、
そもそも「円安傾向が続くと判断ミスを犯した」ことがマズかったのですが。。。
そうはいっても、為替の変動なんて素人が簡単に予測できるような甘いものではありませんから、それは仕方がなかったと考えましょう。
この場合は、「証拠金がもっと十分にあれば救われた」という言い方もできると思います。
(実際は別の解決策もありますが、それは次回ネタという事で...)
先ほどのグラフでは、1ドル90円まで円高が進んでしまっていました。
この場合、Aさんが出した「最大の含み損」は、
−10円 × 10,000通貨 = −10万円
だったわけなので、
10万円 ÷ 0.8 = 12万5千円
これ以上の証拠金を入れてさえいれば、ロスカットを回避して、一番初めにお見せしたグラフの通りに勝ててたんですよね。。。
1ドル100円が105円ですから、
5円 × 1万通貨 = 5万円
それに、これだけ大きな為替変動が起こるには、それなりの日数がかかることも多いので、スワップポイントも結構ついていたんじゃないでしょうか?
もったいないですよね!
「FXは、少ない証拠金で始められる」という事を「でかでかとメリットに掲げている」事が多いため、この点を「うっかり見落としてしまう」方が多いのではないでしょうか?
ですが、正直いって、「ギリギリの証拠金の額で取引を始めるのは、リスクが大きすぎます」
ですから、「証拠金は十分な額を入れてから取引しましょう!」と言っておきたいのです。
特に、スワップポイント狙いで長期で建玉(ポジション)を持つつもりならなおさらです!
ロスカットのまとめ
最後に、ロスカットについて、まとめましょう。
- ロスカット(強制決済)とは?
- 未決済で保有している建玉(ポジション)の価値の総額が、取引を開始した時点での価値よりも一定額以下に下回った時、FX運営会社が強制的に決済を執行して損失を確定してしまう仕組みの事を言う。
FXでは、相場の状況によっては大きな損失を被るばかりか、預託した証拠金すべて、さらには追加の損金を支払わなくてはならなくなることもあります。
ですから、この仕組みを設けることで、最低限の資金を温存できるように「保護しよう」というのが一番の目的です。- そして、強制決済されるかどうかは、FX運営会社が個々に定める強制決済ライン(ロスカット・ライン)で決まります。
これが、いわゆる「ロスカット・ルール」です。- また、口座開設者自身がロスカット・ラインを設定できるルールを定めている会社もあります。
- 従って、FX運営会社によって、ロスカットになるタイミングも異なるという事になります。
- 売買や決済のタイミングによっては、ロスカットが間に合わず、追加で証拠金の入金を求められることもあります(売買や決済のタイミングがFX運営会社や証券取引所のお休みに引っかかると発生する場合がある)。
「レバレッジ」「取引通貨単位(Lot)」などと同じように、この「ロスカット・ルール」も「どこで口座開設しても同じではない!」ということにも注意する必要があるんです!
実際の口座選びでは、この点も十分に考慮してくださいね。
さて、今回はいかがでしたか?
お役に立てたでしょうか?
ではでは (@^^)/~~~
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