2019年01月12日
イフタルだよ、全員集合!
どうもメルハバ!
今回はラマザンで皆が楽しみにしている「イフタル」の思い出です。ラマザンについての概要をまとめたブログを読んでない方は、まず先にそちらを読むことをオススメします。
↓↓
https://fanblogs.jp/emirturkiye/archive/57/0
イフタルとは、断食明けの夕食です。僕がラマザン月が好きなのは、この夕食が楽しいからに他なりません。
なぜなら毎日日没と同時に、一斉にみんな揃って食事するからです。
これはとある町の通りで行われた夕食会で、テーブルや食事は町の市役所が負担して住民に振る舞っています。毎日ではなく、例えばラマザン初日や「カディルゲジェスィ」など、特別な日にこの規模のことをやります。そうでなくても小規模のテントが、最低でも一地区に一つはあり、そこでは無料でご飯を配っています。なので普段ご飯にありつくのが難しい人にも配られます。
トルコ人達は基本的に家族や友人達と食事をするのが物凄く好きです。とりわけこのイフタルではそれがもうMAXになり、毎日誰かと断食明けの空腹を満たすこのイフタルを迎えた喜びを分かち合います。
期間中は毎日様々なイフタルの過ごし方を体験でき、例えば会社に勤めてれば必ず一度は、社員全員でのイフタルパーティーやります。気の合う友人達と連絡しあってレストランでわいわい食べるのもよし、誰かの家に招待されて一緒に食事をするなんてこともあります。なのでこの時間は毎日お祭りみたいな雰囲気になります。だから楽しいんです。
それでは家庭でのイフタルはどういう流れなのか?イフタルに至る流れもまた、やることがあって面白いです。
まずやることはもちろん食事の準備です。家でイフタルを行う場合は、だいたい自分の家族+親戚との場合が多いので、多めに準備しなければなりません。
味見ができないので料理作る時は経験がモノをいいます。そして特に最後の1時間は空腹のピークなので、時間が3倍位に感じられる試練の時間になります(笑)
家でご飯を作るものは急ぎ足になり、残りの者には重要なミッションを与えられます。
それはこれを買ってくることです。
「Ramazan pidesi(ラマザンピデスィ)」です。
パンと呼んでいいかピザと呼んでいいか分かりませんが、ここではパンと呼ばせてもらいます。このピザ型のパンは、ラマザンの時期にだけ販売されるもので、味は僕の中では今まで食べたどんなパンよりも美味しいです。生地が最高に美味しいんです。これは誇張しているわけではなく、これ以上美味しいパンは見つけるのが難しいでしょう。申し訳ないけど、これを食べた後に日本のパン屋さんで売ってるパンを食べると、まるでランボルギーニと軽自動車くらいの差があります。
この何も乗ってないパンは、パン本来の味を楽しめるスーパーパンです。出来立てはアツアツ、モチモチでふっくら焼き上げられており、これをどれだけ出来立ての状態で持ってこれるかで夕食の質が変わります。パンには2種類あり、「サーデ(プレーン)」か「ユムルタル(卵かけ)」があり、卵かけバージョンは至高のうまさです。しかし、すぐなくなるか、自分で卵を持ってってお願いしないとダメなのがたまにキズです。
値段は場所によって少し変わると思いますが、2018年時点で2〜3リラでした。
だいたいの家では女性が食事を準備してるので、残りの野郎共や子供が買いに行きます。僕もよく買いに行ってましたが、女性が買いに行ってるのを見たことがありません。
そして僕はこれに並んでいるとき一度ふと思いました。
「おかしい、ここはトルコだっけ???」
余談ですが、トルコ人は列を守る場合と守らない場合があります。まず守らない場合というのは、無料で何かを配布している場合です。その時は本当に獣のように我先に襲い掛かります。公共機関に乗る場合もあり得ます。なぜならバスが定位置で止まらないからです。だから並んでも、一番に乗れるかどうかは運次第です。まぁこれは不可抗力かもしれませんが。
そして横やりを入れてくるのも得意で、銀行とかで自分が手続きをしていても横から「ちょっとこれについて聞きたいんだけど」とか言ってちゃっかり割り込みます。
まぁ僕もやりますがね。
逆に守るのはこういう時で、仮に列に割り込もうとする輩がいた場合は、絶対に誰かが文句を言います。それどころか全員でそれを阻止すると思います。
そういう場面はいくつかありますが、それをかぎ分ける能力があるかどうかが、トルコサバイバルには欠かせません(笑)
長い列に並び、ようやく手に入れたパンは紙に包んだ状態でもかなり熱いです。冷めないうちに持っていき、あとはイフタルの時間を待つばかりです。
そのころには食事の準備もできていて、みんなテレビをつけてあるプログラムを見るのがお決まりです。
それはこれです。
トルコの大人気イスラム教授「ニハット・ハティップオール」です。この人はラマザン期間中毎日、早朝のサフルと夕方のイフタルの二回生放送を行います。とりわけ夕方のプログラムは、ブルーモスクとかがあるスルタンアフメット広場の特設会場で行われ、日々人々の宗教に関する質問に答えています。その質問がたまに斜め上を行く質問をする人がいて、それにピッタリの回答をする教授を取り上げるのも実は名物だったりします。
このプログラムには各都市の断食明けの時間も表示されているので、教授と人々のやり取りを見ながら時間の確認もできる優れた番組です。「各都市」と書いたのは、街によって断食明けの時間が違うからです。トルコは横に長い国なので、東の地方から順々に断食が明けます。おそらく一番東と一番西の町と差は20分弱だったと思います。日は東から昇るから当たり前ですよね?
みんなテーブルにつき、断食してない人もこの時はみんなと時間を合わせて待ちます。
で、いよいよ時間が来るとついに・・・・
アッラーーーフエクベル!
日没と同時にモスクから断食明けのエザンが放送されます。この時、イスタンブール中の人が一斉に食事を開始します。家族と、友人と、近所の人と、様々な場所でいろいろな人がいる中、全てが同じ時間に同じことをします。
これは外食した時に特に感じることができますが、まったく知らない人たちが同じ時間に食べ始めるところを想像してみてください。この一体感は感動します。
僕のトルコ生活最後のイフタルの思い出は、アジアサイドのカドゥキョイのレストランでみんなとわいわい食事をしたことです。店の外まで席を用意し、通り中が人であふれている中での食事は活気があって雰囲気最高でした。
そういう日は僕も断食をしてから食事を食べます。だってその方が美味しいからです。
本当に楽しいイフタルを経験できた僕は幸運です。
さて、今回はここまでです。次回は僕の初の断食体験についてです。僕の人生観を変えた出来事なのでどうぞお楽しみに!それではホシュチャカルン!
お名前.com
今回はラマザンで皆が楽しみにしている「イフタル」の思い出です。ラマザンについての概要をまとめたブログを読んでない方は、まず先にそちらを読むことをオススメします。
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イフタルとは、断食明けの夕食です。僕がラマザン月が好きなのは、この夕食が楽しいからに他なりません。
なぜなら毎日日没と同時に、一斉にみんな揃って食事するからです。
これはとある町の通りで行われた夕食会で、テーブルや食事は町の市役所が負担して住民に振る舞っています。毎日ではなく、例えばラマザン初日や「カディルゲジェスィ」など、特別な日にこの規模のことをやります。そうでなくても小規模のテントが、最低でも一地区に一つはあり、そこでは無料でご飯を配っています。なので普段ご飯にありつくのが難しい人にも配られます。
トルコ人達は基本的に家族や友人達と食事をするのが物凄く好きです。とりわけこのイフタルではそれがもうMAXになり、毎日誰かと断食明けの空腹を満たすこのイフタルを迎えた喜びを分かち合います。
期間中は毎日様々なイフタルの過ごし方を体験でき、例えば会社に勤めてれば必ず一度は、社員全員でのイフタルパーティーやります。気の合う友人達と連絡しあってレストランでわいわい食べるのもよし、誰かの家に招待されて一緒に食事をするなんてこともあります。なのでこの時間は毎日お祭りみたいな雰囲気になります。だから楽しいんです。
それでは家庭でのイフタルはどういう流れなのか?イフタルに至る流れもまた、やることがあって面白いです。
まずやることはもちろん食事の準備です。家でイフタルを行う場合は、だいたい自分の家族+親戚との場合が多いので、多めに準備しなければなりません。
味見ができないので料理作る時は経験がモノをいいます。そして特に最後の1時間は空腹のピークなので、時間が3倍位に感じられる試練の時間になります(笑)
家でご飯を作るものは急ぎ足になり、残りの者には重要なミッションを与えられます。
それはこれを買ってくることです。
「Ramazan pidesi(ラマザンピデスィ)」です。
パンと呼んでいいかピザと呼んでいいか分かりませんが、ここではパンと呼ばせてもらいます。このピザ型のパンは、ラマザンの時期にだけ販売されるもので、味は僕の中では今まで食べたどんなパンよりも美味しいです。生地が最高に美味しいんです。これは誇張しているわけではなく、これ以上美味しいパンは見つけるのが難しいでしょう。申し訳ないけど、これを食べた後に日本のパン屋さんで売ってるパンを食べると、まるでランボルギーニと軽自動車くらいの差があります。
この何も乗ってないパンは、パン本来の味を楽しめるスーパーパンです。出来立てはアツアツ、モチモチでふっくら焼き上げられており、これをどれだけ出来立ての状態で持ってこれるかで夕食の質が変わります。パンには2種類あり、「サーデ(プレーン)」か「ユムルタル(卵かけ)」があり、卵かけバージョンは至高のうまさです。しかし、すぐなくなるか、自分で卵を持ってってお願いしないとダメなのがたまにキズです。
値段は場所によって少し変わると思いますが、2018年時点で2〜3リラでした。
だいたいの家では女性が食事を準備してるので、残りの野郎共や子供が買いに行きます。僕もよく買いに行ってましたが、女性が買いに行ってるのを見たことがありません。
そして僕はこれに並んでいるとき一度ふと思いました。
「おかしい、ここはトルコだっけ???」
余談ですが、トルコ人は列を守る場合と守らない場合があります。まず守らない場合というのは、無料で何かを配布している場合です。その時は本当に獣のように我先に襲い掛かります。公共機関に乗る場合もあり得ます。なぜならバスが定位置で止まらないからです。だから並んでも、一番に乗れるかどうかは運次第です。まぁこれは不可抗力かもしれませんが。
そして横やりを入れてくるのも得意で、銀行とかで自分が手続きをしていても横から「ちょっとこれについて聞きたいんだけど」とか言ってちゃっかり割り込みます。
まぁ僕もやりますがね。
逆に守るのはこういう時で、仮に列に割り込もうとする輩がいた場合は、絶対に誰かが文句を言います。それどころか全員でそれを阻止すると思います。
そういう場面はいくつかありますが、それをかぎ分ける能力があるかどうかが、トルコサバイバルには欠かせません(笑)
長い列に並び、ようやく手に入れたパンは紙に包んだ状態でもかなり熱いです。冷めないうちに持っていき、あとはイフタルの時間を待つばかりです。
そのころには食事の準備もできていて、みんなテレビをつけてあるプログラムを見るのがお決まりです。
それはこれです。
トルコの大人気イスラム教授「ニハット・ハティップオール」です。この人はラマザン期間中毎日、早朝のサフルと夕方のイフタルの二回生放送を行います。とりわけ夕方のプログラムは、ブルーモスクとかがあるスルタンアフメット広場の特設会場で行われ、日々人々の宗教に関する質問に答えています。その質問がたまに斜め上を行く質問をする人がいて、それにピッタリの回答をする教授を取り上げるのも実は名物だったりします。
このプログラムには各都市の断食明けの時間も表示されているので、教授と人々のやり取りを見ながら時間の確認もできる優れた番組です。「各都市」と書いたのは、街によって断食明けの時間が違うからです。トルコは横に長い国なので、東の地方から順々に断食が明けます。おそらく一番東と一番西の町と差は20分弱だったと思います。日は東から昇るから当たり前ですよね?
みんなテーブルにつき、断食してない人もこの時はみんなと時間を合わせて待ちます。
で、いよいよ時間が来るとついに・・・・
アッラーーーフエクベル!
日没と同時にモスクから断食明けのエザンが放送されます。この時、イスタンブール中の人が一斉に食事を開始します。家族と、友人と、近所の人と、様々な場所でいろいろな人がいる中、全てが同じ時間に同じことをします。
これは外食した時に特に感じることができますが、まったく知らない人たちが同じ時間に食べ始めるところを想像してみてください。この一体感は感動します。
僕のトルコ生活最後のイフタルの思い出は、アジアサイドのカドゥキョイのレストランでみんなとわいわい食事をしたことです。店の外まで席を用意し、通り中が人であふれている中での食事は活気があって雰囲気最高でした。
そういう日は僕も断食をしてから食事を食べます。だってその方が美味しいからです。
本当に楽しいイフタルを経験できた僕は幸運です。
さて、今回はここまでです。次回は僕の初の断食体験についてです。僕の人生観を変えた出来事なのでどうぞお楽しみに!それではホシュチャカルン!
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