本格的な夏の到来を前に熱中症も心配です。 専門家は、少しずつ運動の強さを上げて、体を慣らすことが大切だと指摘する。
ダッシュやジャンプなどの際に筋肉が強く収縮して起きる骨盤の剥離骨折や、腰の疲労骨折の一種、腰椎分離症、、、。
「6月に入り学校が再開されて以降、運動でけがをした子供の受診が相次いでいる。」
そう話すのは小野整形外科(愛知県半田市)院長で、「0歳からの足育のすすめ」(論創社)などの著者がある小野直洋さん(52)です。
小野さんによると、近年は跳び箱に手をついただけで骨にひびが入ったり、押し入れから飛び降りて足の骨を折ったりする子供が増えているという。
原因の一つは昔に比べて外で体を動かす機会が減ったこと。 運動は骨に負荷をかけて成長を促すが、そうした機会が少なく、骨が十分に育っていないと考えられるのです。
学校活動による事故の災害共済給付をする日本スポーツ振興センター(東京)によると、小中高校と幼稚園。保育園などで起きた怪我や疾病への医療費給付は2018年度、約99万1千件。
少子化に伴い、00年代のピークだった03年度の約百二十二万件からは減ってはいるが、骨折の割合は21.4%から18年度は25.5%に増えた。
原因となった運動は、小学校は跳び箱で約1万6千件で最多です。 中高はいずれもバスケットボールで、件数は合わせて約十一万件だった。
骨のもろさとともに、小野さんは子供の足を心配する。 04年から毎年、地元の幼稚園児約300人の足形を測定しているが、土踏まずが十分に育っていない子は当初の1割未満から、昨年は4割近くまで増えているとのことです。
着地の衝撃を吸収する土踏まずがないとバランスを崩しやすく、怪我のもとです。さらに体力低下の一因には「腰や足の筋肉を鍛えるハイハイをほとんどせずに,いきなり立つ子が増えたこともある」という。
マンションなど移住空間がせまくなり、赤ちゃんが周囲のものにつかまりやすくなったためという。
3か月間にわたる休校や外出自粛は運動不足に拍車をかけた。 急に激しい運動をするのは危険です。
元五輪スポーツドクターで、東京大名誉教授の武藤芳照さん(69)は『運動を1か月休むと体力の回復には3か月かかるといわれる』と指摘する。
「時間をかけて運動強度を上げ、体を慣らすことが重要」と強調する。「けがが多い跳び箱やバスケなどは来月や2学期に回してはどうか」と小野さん。
まずはちょっとした体操や家の手伝いで体の土台となる足を鍛えるよう勧める。簡単なのは遊び感覚でできる(足指じゃんけん)ですという。 足の指を「グー」、「チョキ」、「パー」と広げたり縮めたりすれば足裏の筋肉トレーニングになる。足腰を強くするには
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