加齢は自然の現象であり、鍛えたからって、赤ちゃんの血管と全く同じ状態に戻すことはできません。それでも、老化によって、硬く、ゴワゴワになった血管を、少しでも若い状態、つまり、しなやかな状態に近づけることは可能です。そして、血圧が下がるのは、血管がしなやかになった結果なのです。言い換えれば、血圧が下がれば、血管のアンチエイジングに成功にしたということになります。
このように、血管が下がることと、血管年齢が下がることとは非常に相関しています。しかし、医師が本当に知りたいのは、血圧の数値ではなく、血管の硬さです。なぜ、血管を下げる治療をするのか?それは、血管の老化を防いで、硬くならないようにするためです。
硬い血管を少しでもしなやかにすることができれば、それだけ血管病や、血管の老化が引き起こす病気のリスクを減らすことにつながります。<
そこで今、医療の現場には、「血管の硬さ」を目標に治療治療しようという考え方が出ています。それは、「血圧が下がりましたね」と、患者さんに伝えるのではなく、「血管が若返って、柔らかくなりましたね」と伝えよう、ということ。
例えば、50歳の患者さんに「以前は80歳の硬さの血管でしたが、1か月間、食事療法と運動をしたことによって、70歳の硬さまで若返りましたよ。もうちょっとがんばって、実年齢の硬さに近づけましょうね」と伝えたほうが、患者さんも実感しやすく、生活改善のモチベイションも高くなりますよね。
それが実現できるよう、いま、血管の硬さを計測するためのお陰で、血管の硬さを病院や保健所で検査することができるようになりました。近い将来、血圧計や体組成計のヨプに、血管の硬さを測定できる家庭用の機器も普及すると思われます。このような機器をみじかに置くことで「自分の血管を見直そう」という意識が高まり、健康管理、自己管理の方法や基準が変わっていく。時代がだんだんそうなってきているということです。 ただ、こういった機器が世の中に出回るのは、もう少し先の話です。今は、血圧やコントロール値から血管の老化を知った時点から、血管を鍛えるための生活改善に取り組んでください。
血圧を下げるためには、降圧剤を飲むだけではなく、患者さん自身が日常生活の改善に取り組む姿勢が大事です。こうある剤を飲んでいるからっといって、血圧をあげるような生活をしていたのでは、血管は若くならない、ということです。
血管を鍛えて、血管アンチエイジングに成功すれば突然死を招く血管の病気になりにくくなります。さらには、血管の機能が低下したごとで起こる、様々な病気から遠ざかることもできるのです。/strong>
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