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2020年10月17日

認知症の脳に働きかけるユマニチュード

今、「まるで、魔法のようだ」と、その効果が話題になっている認知症ケアの手法があります。体育学を専攻した、フランスのイブ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッテイ氏によって開発された「ユマニチュード」です。 認知力が低下して語り掛けても反応がない、自分がいる場所も理解できない、また立つこともできないで寝たきり状態の認知症患者の方々が、この手法でケアを受けると、話し、笑い、そして自分の力で立ち上がり、歩くことができるようになるというものです。

 この「ユマニチュード」は、「見る」「話しかける」「触れる」「立つ」の四つを柱とし、150の具体的な手法から作られています。
 「さまざまな機能が低下して誰かに頼らなければならない状況になったとしても、最後の日まで尊厳をもって暮らし、その生涯を通じて””人間らしい””存在であり続ける」−−−そのためにケアの対象の方に「あなたのことを<私は大切に思っています」というメッセ-ジを発信する、つまり””人間としての尊厳””をどこまでも大切にし続けるというケア手法です。
 
 見つめる時は、患者さんの中に「支配されている」という感情が起きないように、見下ろすことは絶対せず、必ず正面から目の高さを合わせて対等であることを印象付けます。
 体を拭くなどのケアをするときは、「タオルを温かくしてきましたよ」「左手を上げますねえ」「大きく動きましたねえ」「次は足を動かしますねえ」と実況中継をするように,優しく話しかけながら進めます。触れる時も決して手首た腕をつかむのではなく、下からそっと支えます。これらによって患者の中に、「自分は受け入れられている」という感情が生まれ安心できるのです。
 そして、からだを拭いたり、歯磨きなどは、できるだけ立って行うようにし、筋力を高めることに力を入れています。このように、人間としての尊重が全てのケアの込められています。

 NHKの番組「クローズアップ現代」で、イブ・ジネスト氏が、実際に日本の病院で、認知症が進行してしまった患者の方と触れ合う場面が紹介されました。
 
 日中ほとんど反応がないか逆に攻撃的になるといった症状で、ほとんど寝たきり状態の高齢の男性がジネスト氏と触れ合うと、30分ほどでみるみる意欲を取り戻し、通訳を介した「病気を治したいですか」という質問に「Ýes」と英語で答え、ジネスト氏との別れ際にピースサインまで見せていました。
 
 また、病院の場所が故郷と思い込むなど、認知力が低下し歩くこともできない高齢の女性は、ジネスト氏が車いすに座る女性の真正面にしゃがみ、やさしく腕をなでながら「OK、マダム」と紳士が女性を大切に扱うようにやさしくケアを行うと、車いすから立ち上がり歩くことができたのです。そして、ジネスト氏がやさしく頬を差し出すと、左右両方の頬にキスまでしたのです。
 それをそばで見ていた息子さんは、まるで夢を見ているように「1時間くらいですか、認知症というものを全然感じなかったですよね」と取材スタッフに向かって語り掛けていました。
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74歳の現役老人です。 マンション管理の清掃と一部管理業務を兼ねて 作業をしています。
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