2016年08月21日
高崎地区の115系1000台
高崎地区のローカル運用(上越/旧信越/両毛/吾妻各線)に就いている115系1000台が今年じゅうに退役することが発表になり、先週・今週と記録に出かけてきました。今回は、こちらについて紹介します。
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115系1000番台は、地方の電化線区に残存していた旧型電車を置き換えるため1978年に登場しました。導入線区は寒冷地・積雪地が多いことからそれらに対応した装備を行い、スッキリした外観になったのが特徴です。各車両の連結部分にある「雪切室」グリルがあるのが、その証し。なお、同時期に岡山・広島地区には寒さ・降積雪対策の装備を省略した2000台が投入されています。
高崎地区には1978年にローカル運用に用いられた80系・70系電車の置き換えと高崎線の冷房サービス向上を目的に3両・4両・7両の各編成が新前橋に配置されました。但し、4両編成はローカル用と高崎・東北線用に分かれています。高崎・東北線は7両の基本編成と4両の付属編成を組み合わせ最大15両で通勤輸送を担いました。
1000台は新潟・長野地区にも投入され、その多くが湘南色だったことから2000台も含めて北は新潟県村上から西は山口県下関まで「湘南色の115系」を見ることができました。
その後1982年の伯備線電化に際して岡山にも追加配置され、ここで1000台の新造は終了します。このため1983年の越後・弥彦線電化にさいしては編成短縮で余った中間車に運転台を取り付けて対応しています。
高崎地区の115系1000台に最初の転機が訪れるのは民営化以後。1986年に高崎線の輸送改善のために211系1000・3000台が新前橋に配置されます。それでも高崎線の運用は残りますが、新製が続くにつれて115系は小山,211系は新前橋で分担管理されるようになり、7両編成は小山へ転じ、新前橋所属車の高崎線運用は付属の4両編成のみを扱うようになります。
そして2001年に231系1000台が小山に配置され高崎線でも運用されるようになり、翌2002年に高崎線の115系運用はなくなります。この時点で新前橋の115系1000台はローカル用の3・4両編成だけとなり、現在に至ります。
しかし、2012年より東京〜上野間の列車線復活による東海道本線との直通の拡大に対応して新前橋にも233系が配置されるようになり、211系3000台の付属5両編成も少しづつではありますが両毛線を中心にローカル運用に就くようになりました。
そしてこの夏、地方の車両基地に疎開されていたグリーン車組み込み車両を再度組み替える[注]ことによって115系1000台と107系を置き換えることが決まったのです。
置き換えは8月22日から段階的にスタートし、今年中には高崎地区のローカル運用は211系になります。
かつて各地で見られた湘南色の115系は民営化以後続々地域別塗装に塗り替えられ、高崎地区と岡山地区に残るのみとまりました。岡山地区は独自塗装への塗り替えが進み絶滅寸前です。高崎地区も211系置き換えで同様になってしまいました。
湘南色の電車を記録するなら、いまのうちです。僕も、今後機会を見てまた高崎へ記録に行くつもりです。
[注]211系1000・3000台は5両編成だったが、一部が2004年の高崎・東北線のグリーン車導入に際して10両編成に組み替えられた
★写真について(上から順)
[1]高崎発水上行き/8月13日/高崎にて
[2]伊勢崎発高崎行き/8月13日/高崎にて
[3]高崎発伊勢崎行き/8月21日/井野にて
[4]水上発高崎行き/8月21日/井野にて
[5]小山発高崎行き/8月21日/新前橋にて
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115系1000番台は、地方の電化線区に残存していた旧型電車を置き換えるため1978年に登場しました。導入線区は寒冷地・積雪地が多いことからそれらに対応した装備を行い、スッキリした外観になったのが特徴です。各車両の連結部分にある「雪切室」グリルがあるのが、その証し。なお、同時期に岡山・広島地区には寒さ・降積雪対策の装備を省略した2000台が投入されています。
高崎地区には1978年にローカル運用に用いられた80系・70系電車の置き換えと高崎線の冷房サービス向上を目的に3両・4両・7両の各編成が新前橋に配置されました。但し、4両編成はローカル用と高崎・東北線用に分かれています。高崎・東北線は7両の基本編成と4両の付属編成を組み合わせ最大15両で通勤輸送を担いました。
1000台は新潟・長野地区にも投入され、その多くが湘南色だったことから2000台も含めて北は新潟県村上から西は山口県下関まで「湘南色の115系」を見ることができました。
その後1982年の伯備線電化に際して岡山にも追加配置され、ここで1000台の新造は終了します。このため1983年の越後・弥彦線電化にさいしては編成短縮で余った中間車に運転台を取り付けて対応しています。
高崎地区の115系1000台に最初の転機が訪れるのは民営化以後。1986年に高崎線の輸送改善のために211系1000・3000台が新前橋に配置されます。それでも高崎線の運用は残りますが、新製が続くにつれて115系は小山,211系は新前橋で分担管理されるようになり、7両編成は小山へ転じ、新前橋所属車の高崎線運用は付属の4両編成のみを扱うようになります。
そして2001年に231系1000台が小山に配置され高崎線でも運用されるようになり、翌2002年に高崎線の115系運用はなくなります。この時点で新前橋の115系1000台はローカル用の3・4両編成だけとなり、現在に至ります。
しかし、2012年より東京〜上野間の列車線復活による東海道本線との直通の拡大に対応して新前橋にも233系が配置されるようになり、211系3000台の付属5両編成も少しづつではありますが両毛線を中心にローカル運用に就くようになりました。
そしてこの夏、地方の車両基地に疎開されていたグリーン車組み込み車両を再度組み替える[注]ことによって115系1000台と107系を置き換えることが決まったのです。
置き換えは8月22日から段階的にスタートし、今年中には高崎地区のローカル運用は211系になります。
かつて各地で見られた湘南色の115系は民営化以後続々地域別塗装に塗り替えられ、高崎地区と岡山地区に残るのみとまりました。岡山地区は独自塗装への塗り替えが進み絶滅寸前です。高崎地区も211系置き換えで同様になってしまいました。
湘南色の電車を記録するなら、いまのうちです。僕も、今後機会を見てまた高崎へ記録に行くつもりです。
[注]211系1000・3000台は5両編成だったが、一部が2004年の高崎・東北線のグリーン車導入に際して10両編成に組み替えられた
★写真について(上から順)
[1]高崎発水上行き/8月13日/高崎にて
[2]伊勢崎発高崎行き/8月13日/高崎にて
[3]高崎発伊勢崎行き/8月21日/井野にて
[4]水上発高崎行き/8月21日/井野にて
[5]小山発高崎行き/8月21日/新前橋にて
T011-7 115系1000番代 湘南色 3両セット[ロクハン]《発売済・在庫品》 |
タグ:115系
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