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2014年08月18日

だから『アナと雪の女王』は大ヒットした

おはようございます。
ecarです。

今日は

【だから『アナと雪の女王』は大ヒットした】

をお届けします。



だから『アナと雪の女王』は大ヒットした

ディズニー・アニメーション幹部が語る快進撃の理由

現在、
全国公開中のディズニー映画
『アナと雪の女王』
が大ヒット街道を驀進中だ。
先頃行われたアカデミー賞では
「長編アニメーション賞」
「主題歌賞」をダブル受賞。
全世界では約10億7200万ドル
(3月31日付・BOX OFFICE MOJO調べ)
の興行収入を突破、
『トイ・ストーリー3』
を抜いて歴代アニメーション興行収入第1位を記録するなど、
社会現象を巻き起こしている。



日本でもファミリー層を中心に、
幅広い年齢層を動員。
公開3週目にして早くも興行収入60億円を突破した。
この日本での大ヒットを受けて、
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのエグゼクティブ・バイス・プレジデントであるアンドリュー・ミルスタインが緊急来日。
ディズニー長編アニメーションの再建に深くかかわった彼は、
社風を従来のトップダウン方式から、
徹底した現場主義体制に大改革。
近年のディズニー・アニメーション快進撃の礎を作り上げたキーパーソンだ。



今回は、
そんなミルスタインに、
本作がヒットしている理由について聞いた。



いろんな要因が重なった

――アンデルセンの『雪の女王』を原作としたこの映画は、
ある種、ディズニー・アニメーションの王道的作品のようにも感じられます。
本作を制作した経緯を教えてください。



われわれにとって過去の名作や、
ディズニー・アニメーションの伝統というものは、
あくまでもそこからインスピレーションを得て、
現代の作品を作るという土台の部分であることは間違いない。



しかし、
だからといって、
過去の名作を意識して、
王道っぽくしようといった意図はまったくないんだ。



単に、
テーマ、
キャラクター、
音楽、
ビジュアル、
すべての点で過去の名作を思わせるような、
王道ともいえるクラシックな作品に出来上がっただけだと思う。
とはいえ、
主人公が人間としての弱点を持っていたり、
ひねりがきいたストーリーがあったりと、
非常に現代的なところもあると思う。



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――全世界はもちろんのこと、
日本でも大ヒットしています。
このヒットの要因をどのように分析していますか?



これだけのヒットにつながったのは、
さまざまな要素が混ぜ合わさってのことだが、
その理由のひとつとして、
誰もが共感できるような普遍的なテーマがあったからだと言えるだろう。
非常に魅力的なキャラクターがいる。
ビジュアルだって魅力的だ。
彼女たちがたどる旅路も、
心の琴線に触れるものがある。
ストーリー自体も非常にユニークでオリジナリティあふれるもので、
先が読めない。
そういった驚きに満ちた新鮮なストーリーラインがあって、
さらにそこにすばらしい音楽がある。
そうしたことがエンターテインメント性を盛り上げているのだと思う。
世界中でこの映画が愛されているのは、
そういったさまざまな要素が重なっていたからじゃないかなと思っているよ。



ディズニー作品は吹き替えを重視



――日本では、
松たか子さん、
神田沙也加さんらによる日本版声優の評価が非常に高く、
それもヒットを後押ししている要因のひとつだと思います。
ディズニーが、
アメリカ以外のローカル戦略に力を入れていることは、
よく知られているところですが、
その点について、
どのようにお考えでしょうか?



わたしたちの会社では
「ディズニー・キャラクター・ヴォイス・インターナショナル」という、
各国の吹き替え戦略を担当する専門の部署を持っている。
そこでは、
世界各国の市場に合わせて、
各キャラクターを演じるのにピッタリなタレントや俳優、
声優たちを厳選するエキスパートが集まっているんだ。
自分はあいにく英語しかしゃべれないので、
私はそこには直接かかわっていないけれど、
そこにいる専門家たちが、
各国でピッタリなキャストを探してきてくれるというわけなんだ。



――ローカライズで日本版を作る利点は?

やはりそれぞれの国の母国語で直接的に届けられることが大きい。
感情表現も含めてね。
字幕だと、
どうしても細かいニュアンスが失われてしまうからね。
やはり自分の母国語ならば、
しっかりと受け取れることができる。
そこが大きいと思う。



――ディズニーが世界で人気なのも、
そういったところに秘密があるわけですね。

やはり100パーセントの形で作品を楽しむためには、
吹き替え版じゃないとだめなのかなとも思う。
おっしゃるとおり、
世界中でディズニー・アニメーションが愛され続けられるのは、
吹き替え版を積極的に作る努力をしているというのが、
大きな理由のひとつだと思う。



――ところで日本のマーケットをどのように見ていますか?



歴史的に見ても、
ディズニー・アニメーションは日本で非常に人気が高かった。
日本にはディズニーファンがたくさんいるということはわかっているし、
そういう意味でも日本はとても大切なマーケットであることは間違いない。
伝統的に日本はディズニーにとって大きな位置づけを占めているんだ。



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――『塔の上のラプンツェル』『シュガー・ラッシュ』など、
近年はディズニー・アニメーションの評価が非常に高く、
興行的にも成功していますが、
その躍進の理由のひとつとして
「ピクサー・アニメーション・スタジオ」
のジョン・ラセターをクリエーティブ・チーフ・オフィサーに迎え入れたことが大きかったと言われています。
彼と一緒にやろうと思った理由を教えてください。



基本的にピクサーを合併した件については、
ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOボブ・アイガーの考えによるところが大きかった。
ただし、
クリエーティブな面に関しては、
ピクサーとディズニーは、
もともと非常に強力的な関係を築いていたからね。
そういった土台を生かしたうえで、
ジョン・ラセター、
エド・キャットマルというすばらしいクリエーターの優れたビジョンを
取り込むことができたのがいちばん大きかった。
ちょうど彼らをトップに迎え入れたときは、
ディズニー自身が、
新たな風を必要としていたから、
本当に彼らを迎えられてラッキーだったよ。



――ウォルト・ディズニー・カンパニーは、
これまでマーベル、
ルーカスフィルムなど優良なコンテンツを持つスタジオを傘下に収めてきました。
次回作は
『ビック・ヒーロー6(原題)』
を映画化すると聞きました。
これはどのような作品になるのでしょうか?



『ビック・ヒーロー6(原題)』
は全米では11月に公開予定のアニメーション作品なんだけど、
もともとドン・ホールという監督がマーベルコミックスの大ファンでね。
マーベルコミックスの中でもかなりマイナーなコミックが原作なんだけど、
それをアニメーションにしたいと言ってきたんだ。
確かにあまり知られているコミックではなかったが、
そこにあるモチーフがどこかディズニー・アニメーションに通じるようなものがあって、
これならいけるんじゃないかと思った。
実は日本のアニメーションに影響された部分もかなりあるし、
そういう意味でどういう作品になるのか、
楽しみにしているよ。


本日も、
最後までお読みいただきまして感謝いたします。
ありがとうございました。

ecar
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