2014年07月06日
(デジタルトレンド・チェック!)「スマホの盗難予防法」
(デジタルトレンド・チェック!)「スマホの盗難予防法」
スマートフォンをなくしたり盗まれたりすることは、
残念ながら日常的に起きています。
その時、
持ち主はどうすればいいのでしょうか?
実はフィーチャーフォン(従来型携帯電話)の時代と違い、
スマートフォンならではの盗難対策はたくさんあり、
知っていれば被害を大きく減らせる可能性があります。
今回は、
「スマホをなくしたときや盗まれたとき」の対策を考えてみましょう。
■スマートフォンは盗まれやすい
フィーチャーフォンの時代とスマホの時代では、
「盗難」のリスクは変化しています。
スマホ全盛の現在、残念なことですが、
携帯電話はより「盗まれやすく」なっています。
背景にあるのは、スマートフォンの
「リセールバリュー(再販売価値)」の上昇です。
フィーチャーフォンの時代、
携帯電話端末は、
携帯電話事業者ごとに多くの種類がありました。
また、
日本の携帯電話は日本の携帯電話事業者向けであり、
他国で使うのが難しい状況でもありました。
そのため、
中古の携帯電話端末の流通量には限りがあり、
市場も大きくはありませんでした。
要は「リセールバリューが低かった」わけです。
しかし、
スマートフォンやタブレットは違います。
携帯電話事業者ごとの違いも存在するものの、
基本的な設計は共通です。
法制度や利用する電波に多少の違いはありますが、
海外でも利用できる端末がほとんどです。
スペックは毎年変化するとはいえ、
2年前の機種であっても今のニーズには十分対応できます。
そのため、
中古スマートフォンのリセールバリューは、
中古フィーチャーフォンよりずっと高いものになっています。
それまで使っていたスマートフォンを中古として買い取ってもらい、
それを原資に新機種を購入する、という人も増えているようです。
安価に新機種を手に出来る可能性が増えていることはよいことです。
しかし、
中古市場に価値が生まれているということは、
盗難のリスクも高まっている、
ということでもあります。
比較的治安の良い日本の場合、
盗難といっても、
いわゆる「強盗」ではなく、
実際にあるのは置き引きのような「紛失時に盗まれて、
出てこない」パターンでしょう。
しかし海外では、
手に持っているスマートフォンをいきなりひったくられる例が増えています。
筆者の直接的な知り合いだけでも、
この3年で5人が被害に遭っていますし、
なかには、
その際に身の危険を感じた、
という話もありました。
海外旅行の際などは、
地図サービスやネットの書き込みなどを頼りに動くことも大きく、
スマートフォンとにらめっこしながら移動することも多くなりがちです。
結果、
注意が散漫になり、ひったくりやスリなどの被害に遭うことも増えているようです。
つまり「そもそもスマホは狙われやすい」
ことを認識しておくことが重要です。
また、
スマートフォンではオンラインショッピングやアプリ購入などがやりやすいため、
IDやパスワードを初めとした個人情報の扱いにも注意が必要です。
知人の住所や電話番号、といった情報が漏れることも危険なのですが、
IDやパスワードが漏れて悪用されると、
自分に金銭的な被害が発生する可能性も高くなります。
■「自分のスマホ」の場所を確認する方法
「だからスマホを盗まれないように気をつけましょう」……
で話が終わり、
というわけにはいきません。
盗難・紛失の際の対策を知っておく必要があります。
定番の手段として、
携帯電話事業者に連絡をすることが重要です。
紛失を伝えて電話番号の利用を一時的に停止すれば、
勝手に使われることを防げます。
紛失したことが確実なら、
まずこの手段が第一の対策です。
しかし、スマートフォン時代の対策の一つとして、
それより先にまず「位置確認」をしておきましょう。
iPhoneにしろアンドロイドにしろ、
現在のスマートフォンでは、
利用者がスマートフォンに登録したIDとパスワードを使い、
「最後に自分のスマートフォンの位置が確認した場所」を、
パソコンや別のスマートフォンから
確認することができるようになっています。
iPhoneでは「iPhoneを探す」、
アンドロイドでは
「Androidデバイスマネージャー」というサービスがそれにあたります。
実際にはスマートフォンだけでなく、
それぞれのOSで動くタブレットのほか、
アップル製品の場合、
マックも対象になります。
専用アプリもありますが、
ウェブからも使えるので、
手近にあるあらゆる機器から自分のスマートフォンの
位置を確認できると考えていいでしょう。
すでに述べたように、
これらのサービスからは、
最後にそのスマートフォンを使った位置が分かるようになっています。
いまどこにあるかが分かれば、
単に置き忘れただけなのか、
それとも盗まれたのかがわかります。
位置情報は更新され続けますから、
見つからないスマートフォンの電源が入ったままであれば、
まさに最新の位置がわかるようになるのです。
この仕組みでは、
単に位置が分かるだけでなく、
もうちょっと凝ったこともできます。
紛失したスマートフォンの「遠隔操作」もできるのです。
といっても、
出来ることは主に三つ。
音を鳴らし、
周囲の人にスマートフォンの存在を知らせること、
自分以外の人に使えないよう「ロック」すること、
スマートフォンの内部の情報を「消去」してしまうことです。
後者二つをそれぞれ
「リモートロック」
「リモートワイプ」と呼びます。
音を鳴らす機能は、
日常的にも意外と便利です。
確実に家の中にスマートフォンがあるのはわかっているのに、
どこに置いたか思い出せないということもあるはず。
そんな時には「音を鳴らす」ことで、
その音を手がかりにスマートフォンを探せます。
音が自分に聞こえない場合、
そもそも自分の近くにはない、
ということが確認できます。
iPhoneの場合は、
音を鳴らす前に「紛失モード」を使っておくことをお勧めします。
紛失モードでは、
iPhoneをリモートロックした上で、
自分の連絡先の電話番号と、
好きなメッセージを表示することができます。
置き忘れなどの場合、
このメッセージを手がかりに、
自分の手元に電話を届けてもらうことも期待できます。
その上で手元にすぐ戻ってくる気配がなさそうなら、
リモートワイプをしておきましょう。
自分や知り合いの大切な情報が外部に漏れることを防止できます。
■情報を消してもスマホは戻ってこない
ただし、
ここで注意しておくべきことがあります。
これらの機能は、
決して
「スマートフォンを確実に取り戻す」ための機能でも
「盗難防止」機能でもありません。
ある意味で「最悪の時の防護策」です。
置き忘れた際などに、
手元にスマートフォンが戻ってきやすくしたり、
警察などに紛失や盗難の状況を伝えたり、
自分への被害を最小限に抑えたりするための策です。
グーグルはAndroidデバイスマネージャーに関するヘルプの冒頭に、
赤文字で次のような文言を載せています。
「端末が盗まれたと思われる場合は、
警察までご連絡ください。
ご自身で端末を取り返そうとしないでください」
自分で犯罪者に連絡を取ることは、
二次的な被害をもたらす可能性もあります。
これらの確認機能で状況を把握したのち、
警察などに任せるのが適切です。
繰り返しになりますが、
これらの機能があっても、
スマートフォンの盗難は防げませんし、
減りません。
なぜならスマホ泥棒の側は、
多くの場合、
あなたの情報に興味はないからです。
「スマートフォンを初期化」して、
まっさらな状態にした上で、
中古業者に売っていくばくかのお金を得るのが目的なのですから。
仮に本体がパスワードでロックされていても、
本体を工場から出荷された状態に戻すことはできます。
そうしてしまえば、
パスワードそのものが無効になります。
中身の情報にはアクセスできなくても、
工場出荷状態にすれば、
そのスマートフォンは利用可能です。
すなわち、
いかにロックをかけても
「盗んだスマートフォンを初期化して売る」ことはできてしまうのです。
また、
電源を切ってしまえば、
位置確認機能で泥棒の現在位置を把握するのは難しく、
泥棒を捕まえるのも簡単ではありません。
■泥棒の「やる気」をくじく新機能
そこで現在注目されているのが、
「リモート・アクティベーションロック」という機能です。
スマートフォンやタブレットは、
購入時に
「アクティベーション」という作業を行います。
アクティベーションは、
OSの提供元
(iPhoneならアップルですし、
アンドロイドならグーグルです)に接続し、
その機械を「利用可能」な状態にするものです。
すべてのスマートフォンやタブレットには
個体識別用の情報が埋め込まれており、
アクティベーション時には、
この情報を先方のサーバーと照合します。
この「照合」作業の際に、
「紛失された機器かどうか」を確認することで、
正当に販売されたものだけがアクティベーションできるようにするのが、
「リモート・アクティベーションロック」です。
スマートフォンを使えなくする、
という意味から、
より単純に、
こうした機能を「キル・スイッチ」などと呼ぶこともあります。
また、
工場出荷状態にすることを防ぐ、
という目的から、
「ファクトリーリセット・プロテクション」とも呼ばれます。
アクティベーションできなくなれば、
いくら初期化しても正常に使えません。
そして、
正常に使えない機器からは、
リセールバリューが失われます。
技術的に言えば、
リモート・アクティベーションロックを
回避することも不可能ではありません。
しかしそれはかなり面倒なことで、
手軽にもうけたい泥棒にとっては割に合わない作業です。
この機能の狙いは、
スマートフォンを「盗んでも割に合わないものにする」ことなのです。
アップルは、
2013年秋に公開された「iOS7」から、
リモート・アクティベーションロックの機能を導入しました。
現在、
昨年秋以降に発売された機種を使っている人や、
iOSを最新のものにアップデートしている人ならば、
すでに利用可能になっています。
使い方は簡単。
「iPhoneを探す」で
「紛失モード」をオンにすれば、
自動的にリモート・アクティベーションロックも機能します。
こうした機能の導入により、
サンフランシスコ市警察は、
「導入後の6カ月で、
iPhoneの盗難が38%減った」と発表しています。
「盗んでも売りづらい」状況にすることで、
盗難そのものの可能性を減らす効果が認められたわけです。
アンドロイドには現状、
リモート・アクティベーションロックがありません。
しかし、
グーグルは、
今年秋の公開に向けて開発中の
「アンドロイドL」(開発コード名)で
「ファクトリーリセット・プロテクション」を導入する、
と発表しています。
どの機種で使えるのか、
どういう操作方法になるかは不明ですが、
アンドロイドのセキュリティー向上には大切な要素です。
こうした機能があっても、
盗難被害がゼロになることはないでしょう。
しかし、
盗難対策を知っておくことで、
より安心してスマートフォンを使えるようになるはずです。
機能が多すぎて、
簡単に操作できるような手順にしてほしい。
ecar
スマートフォンをなくしたり盗まれたりすることは、
残念ながら日常的に起きています。
その時、
持ち主はどうすればいいのでしょうか?
実はフィーチャーフォン(従来型携帯電話)の時代と違い、
スマートフォンならではの盗難対策はたくさんあり、
知っていれば被害を大きく減らせる可能性があります。
今回は、
「スマホをなくしたときや盗まれたとき」の対策を考えてみましょう。
■スマートフォンは盗まれやすい
フィーチャーフォンの時代とスマホの時代では、
「盗難」のリスクは変化しています。
スマホ全盛の現在、残念なことですが、
携帯電話はより「盗まれやすく」なっています。
背景にあるのは、スマートフォンの
「リセールバリュー(再販売価値)」の上昇です。
フィーチャーフォンの時代、
携帯電話端末は、
携帯電話事業者ごとに多くの種類がありました。
また、
日本の携帯電話は日本の携帯電話事業者向けであり、
他国で使うのが難しい状況でもありました。
そのため、
中古の携帯電話端末の流通量には限りがあり、
市場も大きくはありませんでした。
要は「リセールバリューが低かった」わけです。
しかし、
スマートフォンやタブレットは違います。
携帯電話事業者ごとの違いも存在するものの、
基本的な設計は共通です。
法制度や利用する電波に多少の違いはありますが、
海外でも利用できる端末がほとんどです。
スペックは毎年変化するとはいえ、
2年前の機種であっても今のニーズには十分対応できます。
そのため、
中古スマートフォンのリセールバリューは、
中古フィーチャーフォンよりずっと高いものになっています。
それまで使っていたスマートフォンを中古として買い取ってもらい、
それを原資に新機種を購入する、という人も増えているようです。
安価に新機種を手に出来る可能性が増えていることはよいことです。
しかし、
中古市場に価値が生まれているということは、
盗難のリスクも高まっている、
ということでもあります。
比較的治安の良い日本の場合、
盗難といっても、
いわゆる「強盗」ではなく、
実際にあるのは置き引きのような「紛失時に盗まれて、
出てこない」パターンでしょう。
しかし海外では、
手に持っているスマートフォンをいきなりひったくられる例が増えています。
筆者の直接的な知り合いだけでも、
この3年で5人が被害に遭っていますし、
なかには、
その際に身の危険を感じた、
という話もありました。
海外旅行の際などは、
地図サービスやネットの書き込みなどを頼りに動くことも大きく、
スマートフォンとにらめっこしながら移動することも多くなりがちです。
結果、
注意が散漫になり、ひったくりやスリなどの被害に遭うことも増えているようです。
つまり「そもそもスマホは狙われやすい」
ことを認識しておくことが重要です。
また、
スマートフォンではオンラインショッピングやアプリ購入などがやりやすいため、
IDやパスワードを初めとした個人情報の扱いにも注意が必要です。
知人の住所や電話番号、といった情報が漏れることも危険なのですが、
IDやパスワードが漏れて悪用されると、
自分に金銭的な被害が発生する可能性も高くなります。
■「自分のスマホ」の場所を確認する方法
「だからスマホを盗まれないように気をつけましょう」……
で話が終わり、
というわけにはいきません。
盗難・紛失の際の対策を知っておく必要があります。
定番の手段として、
携帯電話事業者に連絡をすることが重要です。
紛失を伝えて電話番号の利用を一時的に停止すれば、
勝手に使われることを防げます。
紛失したことが確実なら、
まずこの手段が第一の対策です。
しかし、スマートフォン時代の対策の一つとして、
それより先にまず「位置確認」をしておきましょう。
iPhoneにしろアンドロイドにしろ、
現在のスマートフォンでは、
利用者がスマートフォンに登録したIDとパスワードを使い、
「最後に自分のスマートフォンの位置が確認した場所」を、
パソコンや別のスマートフォンから
確認することができるようになっています。
iPhoneでは「iPhoneを探す」、
アンドロイドでは
「Androidデバイスマネージャー」というサービスがそれにあたります。
実際にはスマートフォンだけでなく、
それぞれのOSで動くタブレットのほか、
アップル製品の場合、
マックも対象になります。
専用アプリもありますが、
ウェブからも使えるので、
手近にあるあらゆる機器から自分のスマートフォンの
位置を確認できると考えていいでしょう。
すでに述べたように、
これらのサービスからは、
最後にそのスマートフォンを使った位置が分かるようになっています。
いまどこにあるかが分かれば、
単に置き忘れただけなのか、
それとも盗まれたのかがわかります。
位置情報は更新され続けますから、
見つからないスマートフォンの電源が入ったままであれば、
まさに最新の位置がわかるようになるのです。
この仕組みでは、
単に位置が分かるだけでなく、
もうちょっと凝ったこともできます。
紛失したスマートフォンの「遠隔操作」もできるのです。
といっても、
出来ることは主に三つ。
音を鳴らし、
周囲の人にスマートフォンの存在を知らせること、
自分以外の人に使えないよう「ロック」すること、
スマートフォンの内部の情報を「消去」してしまうことです。
後者二つをそれぞれ
「リモートロック」
「リモートワイプ」と呼びます。
音を鳴らす機能は、
日常的にも意外と便利です。
確実に家の中にスマートフォンがあるのはわかっているのに、
どこに置いたか思い出せないということもあるはず。
そんな時には「音を鳴らす」ことで、
その音を手がかりにスマートフォンを探せます。
音が自分に聞こえない場合、
そもそも自分の近くにはない、
ということが確認できます。
iPhoneの場合は、
音を鳴らす前に「紛失モード」を使っておくことをお勧めします。
紛失モードでは、
iPhoneをリモートロックした上で、
自分の連絡先の電話番号と、
好きなメッセージを表示することができます。
置き忘れなどの場合、
このメッセージを手がかりに、
自分の手元に電話を届けてもらうことも期待できます。
その上で手元にすぐ戻ってくる気配がなさそうなら、
リモートワイプをしておきましょう。
自分や知り合いの大切な情報が外部に漏れることを防止できます。
■情報を消してもスマホは戻ってこない
ただし、
ここで注意しておくべきことがあります。
これらの機能は、
決して
「スマートフォンを確実に取り戻す」ための機能でも
「盗難防止」機能でもありません。
ある意味で「最悪の時の防護策」です。
置き忘れた際などに、
手元にスマートフォンが戻ってきやすくしたり、
警察などに紛失や盗難の状況を伝えたり、
自分への被害を最小限に抑えたりするための策です。
グーグルはAndroidデバイスマネージャーに関するヘルプの冒頭に、
赤文字で次のような文言を載せています。
「端末が盗まれたと思われる場合は、
警察までご連絡ください。
ご自身で端末を取り返そうとしないでください」
自分で犯罪者に連絡を取ることは、
二次的な被害をもたらす可能性もあります。
これらの確認機能で状況を把握したのち、
警察などに任せるのが適切です。
繰り返しになりますが、
これらの機能があっても、
スマートフォンの盗難は防げませんし、
減りません。
なぜならスマホ泥棒の側は、
多くの場合、
あなたの情報に興味はないからです。
「スマートフォンを初期化」して、
まっさらな状態にした上で、
中古業者に売っていくばくかのお金を得るのが目的なのですから。
仮に本体がパスワードでロックされていても、
本体を工場から出荷された状態に戻すことはできます。
そうしてしまえば、
パスワードそのものが無効になります。
中身の情報にはアクセスできなくても、
工場出荷状態にすれば、
そのスマートフォンは利用可能です。
すなわち、
いかにロックをかけても
「盗んだスマートフォンを初期化して売る」ことはできてしまうのです。
また、
電源を切ってしまえば、
位置確認機能で泥棒の現在位置を把握するのは難しく、
泥棒を捕まえるのも簡単ではありません。
■泥棒の「やる気」をくじく新機能
そこで現在注目されているのが、
「リモート・アクティベーションロック」という機能です。
スマートフォンやタブレットは、
購入時に
「アクティベーション」という作業を行います。
アクティベーションは、
OSの提供元
(iPhoneならアップルですし、
アンドロイドならグーグルです)に接続し、
その機械を「利用可能」な状態にするものです。
すべてのスマートフォンやタブレットには
個体識別用の情報が埋め込まれており、
アクティベーション時には、
この情報を先方のサーバーと照合します。
この「照合」作業の際に、
「紛失された機器かどうか」を確認することで、
正当に販売されたものだけがアクティベーションできるようにするのが、
「リモート・アクティベーションロック」です。
スマートフォンを使えなくする、
という意味から、
より単純に、
こうした機能を「キル・スイッチ」などと呼ぶこともあります。
また、
工場出荷状態にすることを防ぐ、
という目的から、
「ファクトリーリセット・プロテクション」とも呼ばれます。
アクティベーションできなくなれば、
いくら初期化しても正常に使えません。
そして、
正常に使えない機器からは、
リセールバリューが失われます。
技術的に言えば、
リモート・アクティベーションロックを
回避することも不可能ではありません。
しかしそれはかなり面倒なことで、
手軽にもうけたい泥棒にとっては割に合わない作業です。
この機能の狙いは、
スマートフォンを「盗んでも割に合わないものにする」ことなのです。
アップルは、
2013年秋に公開された「iOS7」から、
リモート・アクティベーションロックの機能を導入しました。
現在、
昨年秋以降に発売された機種を使っている人や、
iOSを最新のものにアップデートしている人ならば、
すでに利用可能になっています。
使い方は簡単。
「iPhoneを探す」で
「紛失モード」をオンにすれば、
自動的にリモート・アクティベーションロックも機能します。
こうした機能の導入により、
サンフランシスコ市警察は、
「導入後の6カ月で、
iPhoneの盗難が38%減った」と発表しています。
「盗んでも売りづらい」状況にすることで、
盗難そのものの可能性を減らす効果が認められたわけです。
アンドロイドには現状、
リモート・アクティベーションロックがありません。
しかし、
グーグルは、
今年秋の公開に向けて開発中の
「アンドロイドL」(開発コード名)で
「ファクトリーリセット・プロテクション」を導入する、
と発表しています。
どの機種で使えるのか、
どういう操作方法になるかは不明ですが、
アンドロイドのセキュリティー向上には大切な要素です。
こうした機能があっても、
盗難被害がゼロになることはないでしょう。
しかし、
盗難対策を知っておくことで、
より安心してスマートフォンを使えるようになるはずです。
機能が多すぎて、
簡単に操作できるような手順にしてほしい。
ecar
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